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G【虹のシンフォニー】  作者: 左と右(SATOWU)マコト
過去・序章:メロディア島の遺産(全07話)023-029
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24/37

第024話:二人の誓い


過去・序章:メロディア島の遺産


―前回のあらすじ―


トレブルは『叡智の書蔵』でギルテンドの思想に出会い、その意志を受け継ぐ者として「ジェンド」を名乗るようになった。


《神秘のマナ》の存在を知った彼は、《セブンパス》を手に、『グレーダイヤモンド島』へ帰る決意をした。



ジェンドは『クンツァイトの都』のパープルオベリスクへ向かい、完成した《セブンパス》をはめた手でオベリスクにそっと触れた。


指輪の光晶が淡い光を放ち、純白に輝いた。


ジェンドはそのまま、街の西門にある馬車の停留所へと足を運んだ。


=

*ジェンド:

すみません。

お金持ってないんですけど、乗せてもらえませんか?

=

*御者:

はぁあ!?

ダメに決まってるだろ!

なめてんのか?

=

*ジェンド:

それじゃあ……。

ちょっとだけ、見ててもらえませんか?

=


そう言うとジェンドは、街の結界の外へと歩いて行った。


=

*御者:

アイツ、バカだろ……。

《ハルモニアの水》も飲まずに、外に出て行くなんて……。

=


馬車の御者が呆れて呟く。


その時――

ジェンドに近づいた魔物が、見えない結界に弾き飛ばされた。


=

*御者:

ん!?

アイツに近づく魔物が、弾かれていってるよ……。

じゃあ、水を飲んでたのか……?

=


ジェンドが御者のところへと戻ってきた。


=

*御者:

お前……《ハルモニアの水》を飲んでたんだな。

どうやって手に入れたんだ?

=

*ジェンド:

飲んでませんよ。

ただ、同じ結界を張れるんです。

だから、僕を馬車に乗せている間は、《ハルモニアの水》は飲まなくても大丈夫ですよ。

=

*御者:

なっ……!?

本当か!?

仕入れるのにも金がかかるってのに、飲まなくていいなら大助かりだ!

おい、荷台の特等席に乗りな!

客が集まり次第、すぐに出発するからよ!

=


ジェンドは街から街へと馬車を乗り継ぎ、連絡船を経て――

ついに『グレーダイヤモンド島』へと帰還した。


故郷へ戻った彼を迎えたのは、幼馴染のマリヤ、ダン、レイだった。


=

*マリヤ:

おかえり、トレブル。

=

*ジェンド:

ただいま、マリヤ……。

=


ジェンドが旅に出てから、二人は改めて、お互いの存在の大切さを感じていた。


=

*ダン:

へへっ、元気そうだな!

トレブル!

=

*レイ:

みんな、トレブルの帰りを待ってたんですよ。

=

*ジェンド:

16歳で島を出て、もう24歳だ。

みんなもすっかり大人だね。

=


四人は、久しぶりの再会を喜び合った。


そしてジェンドは今、トレブルの名を捨て、ジェンドと名乗っていることを皆に告げた。


ギルテンドの思想、世界を調和へと導く《神秘のマナ》――

そんな話を、マリヤは誰よりも真剣な眼差しで聞いていた。


人の心を満たし、「罪悪」を終わらせると言うジェンド。


その壮大な使命に、彼女もまた心を動かされていた。


=

*マリヤ:

素晴らしいわ、トレブル……いえ、ジェンド。

私にも……あなたの使命を共有させて。

=

*ジェンド:

うん、もちろんだよ。

マリヤ。

=


同じ夢を抱いた二人。


その日から、二人は同じ未来を歩むことを誓った。


ジェンドは窯を作り上げるのに集中するため――

素材集めを、ダンとレイに依頼した。


ダンは、『ミルキークォーツの丘』のラテラに育てられていた。


《カウカーム》のミルクは、ダンにとって幼い頃から慣れ親しんだ身近な恵みであった。


レイもまた、『ロッククリスタルの谷』のルアンに育てられていたのだ。


《ヘンブレス》の卵を手に入れるのは、レイにとって造作もないことだった。


=

*ジェンド:

よし、これで完成だ……。

=

*マリヤ:

ついに出来上がったのね。

=

*ジェンド:

うん。

それでこの窯に名前を付けようと思うんだけど……。

ギルテンドの手記に、共鳴させる窯だって書いてあったから……。

《共鳴窯》って、どうかな。

=

*マリヤ:

ええ、とても素敵よ。

=


ジェンドが《共鳴窯》を完成させた頃、ダンとレイもまた、すべての素材を揃え終えていた。


=

*ダン:

よう!

帰ったぜ。

=

*レイ:

あっ……窯も出来上がったみたいですね。

=

*ジェンド:

うん、《共鳴窯》って名前をつけたんだ。

素材も揃ったみたいだね。

ありがとう……ダン、レイ。

さっそく、作ってみたいんだけど……。

いいかな?

=

*ダン:

もちろん、いいぜ。

=

*レイ:

ええ、楽しみです。

=


ジェンドは、完成した《共鳴窯》を見つめた。


ギルテンドが遺した理論。


ダンとレイ、そしてマリヤの協力。


そのすべてが、今ここに揃っている。


あとは、《神秘のマナ》を生み出すだけだった。


挿絵(By みてみん)


画像はイメージです。

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