第七話 伝説と魔法
「もっと早く戻ってくればよかったのに。救世主が現れたのよ」
ノーヴァはあの時のことを見ていたのか、滅茶苦茶興奮している。
「へ、へー。そうなんだ。私も見たかったなー」
誤魔化そうとしたが、ノーヴァにバレた。
「なんで棒読みなのよ。興味ないの?」
「あ、あるよ。めっちゃある」
「なら、見してあげよう!」
ノーヴァは自分の鞄から魔法端末を引っ張り出し、さっきの映像を見せてくれた。
(さっきまで、自分がやっていたことだから見るの恥ずかしい)
なんて思いつつ、端末を見る。
意外と映像はきれいに映っていて謎の人影もしっかり見えていた。
(まっず。これ、ばれないよね)
ばれないかとひやひやしていたが、ノーヴァは全く違うことを考えていたようだ。
「ねえねえ!やっぱりこれ、伝説の桃髪の鳥だよ!」
「へ?」
聞いたことはあるけど、詳しくは知らない。
すると、スコラ先生が黒板に何かを書き始めた。
「せっかくだ。君たちに桃髪の鳥の伝説について詳しく話してあげよう」
こんな事態だというのに、先生は桃髪の鳥の伝説について話し始めた。
「伝説の桃髪の鳥というのはその昔、この国が戦で負けそうになった時、どこからか
現れて、負け戦を勝ち戦に一瞬で変えたという、話からきたのだ。今では、子供に向けた作り話ではないか、と言われているがね」
へー、そんな話があったのか。
「で、なんであれがそれになるの?」
「なんでって、あんな量勝てるわけないじゃない。そこに救世主が現れたのよ?も
う、伝説そのままじゃない!」
興奮気味で私に熱弁してくるのが、少し怖かった。
「だが、これで王国滅亡の危機は免れた。次は戦争をどうするかだが…それは私たちが考えても仕方のないことだ。」
確かに、と思いながら外を眺める、
追撃も終わったようで、満身創痍の兵士が戦場から帰ってきているのが見える。
「今日の学校はこれで終わりだが、明日からは通常通り授業をするから、覚えておくように」
え?さっき来たばかりだよ?まだ2時間くらいしかたってない気がするんだけど。
とはいっても、休めるのは悪くないのでそのまま従うことにした。
「ただいまーって、迎えてくれる人は、今は居ないんだけどね」
組合に帰ってもみんな仕事で忙しく、私の相手をしている暇などないのだ。
前なら、早く帰った日もアウラが仕事をしながら、私の相手をしてくれていたけど、
今はそうもいかない。
そう考えるとアウラってすごいんだなと感心した。
「何しようかな」
やることもなく、ごろごろしようかな、と思っていた時、あることを思い出した。
「創ろうかな、魔法」
私は、二冊しかない魔法の本を出し、ページをめくる。
「魔法の威力を上げる魔法、作りたいよね」
集中し、私の魔力を二冊の本に込めていく。
「ぐっ。やっぱり創造って、結構魔力使う」
魔力の使い過ぎで、気が飛びそうになるけど必死にこらえる。
「創造せよ!我が造りたるその魔法の名は フォルティトゥード(魔法威力強化魔法)!」
新しい魔法を創ったことに満足感を感じながらも、ベッドに倒れこむ。
(あ、やばい。魔力使い過ぎたかも)
私はそのまま気絶してしまった
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