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第13話

「…結論…」


「「「ハッ!」」」


 じんも…質問中、様々な沙汰を下していたソフィが大きく頷く。


「…旧校舎の改修は…許可する…」


 その一言に、どっと沸くリビング。


 おい、教師…生徒相手にそれでいいのか…


「…ただし…」


 また、辺りが静まり返る。


「…私達の為の…部屋も…作ること…」


「「「ハッ!」」」


「…後は…技師学生への…注文に…優先権が…欲しい…」


「「「場所を頂けるのですから、当然でございます!」」」


 凄いな…一言一句違わず揃ったぞ…


「…復讐するときは…言って?…少しだけなら…手伝ってもいい…」


「「「ありがたき幸せ!」」」


 武家かな?ここは武家のお屋敷なのかな?


「…進…これで…いい?…」


 ここで振るぅ!?


 うわぁ…皆此方見てるんですけど…


「よっ…善きに計らえ…」


「…よきに…はからえ?…」


「「「ハハッ!」」」


 そうして、この話は丸く?収まるのだった。



「それでは、我々の新たな後輩の誕生と、お屋形さまの退院を祝って…カンパーイ!」


「「「カンパーイ!」」」


「カンパー…ちょっと待って!今聞き捨てならない渾名が聞こえたんですけど!」


 お屋形さまってどういうこと!?


「いえいえ、今やあの奥方様(最強生物)を止められるのは貴方様しかおられません」


「いや、元の文もそうだけど、ルビもそれツッコミ所満載だからね!」


「いやいや、謙遜なさらずともよろしいのですよ?我々の時代、最強の二大巨頭と言われた二人が合わさったかのような奥方様(超常生物)を止められるのは、尋常ではございません」


「えぇ…」


「ご安心ください…奥方様(最恐生物)が学校におられる限り、お屋形さまの退学はあり得ません」


「いや、それでいいのか教師よ!」


「「「旧寮教員一同!(自分の平和のために)お屋形さまの学生生活は守りきります!」」」


「えぇ…」


「それだけ、アイスバーグ様…のご両親の恐怖が染み付いているということですよ」


「あっ桐生さん」


「貴方達、あくまで評価は公平にするんですよ?じゃないと本家の方が出てきかねません」


「「「…ッ!?わかった!」」」


 息の合い方が尋常じゃないよ!なにがあったらこうなるのさ!


「…ただいま…」


「おう、おかえり。

 なにしてたんだ?」


「父様に電話してた」


 ピシリ


 気のせいかもしれないが、そんな音が聞こえた気がした。


 一瞬にして静かになった会場に、一人の声が聞こえる。


「ハハハ、ゴメーン!あっ駄目?本当に申し訳ございませんでした!」


「がっ、学園長…」


 隣の桐生さんが、冷や汗をかいている。


「え?外?桐生も一緒に?」


「え?俺?」


 出てる!桐生さん素が出てるよ!


 あぁ…黄昏ながら外へ出ていく。


「ドナドナドーナドナドーナ」


「こーうしをのせてー」


 止めたげて!それ思ったけど!俺も思ったけど止めたげて!



 少し小さく見える二人を迎え入れたパーティーも、もう終幕だ。


 聡一郎さんは、公務の影響で俺とは話す時間がとれなかったみたいで、「君とはまた今度、時間があるときにゆっくり話そう」との伝言をもらった。


 凄い…怖いんですけど!…しかもなんか勘違いなされてません!?


「あっそうそう、黒田くんの噂の事だけど」


「へ?はい、なんですか赤上先生」


 あの散々なやつね。


「技師学部の生徒は全く信じて無いから安心しなさい」


「え?なんでです?」


 学園長は、学園中に広がってるって言ってたけど…


「その噂が広がる…ちょうど一日前にね、私が噂を流したのよ」


「へっ、へぇ…どんな噂ですか?」


 やっばーい、凄く嫌な予感がするー。


「魔法の使えない武器使いが入学してくるーってね!」


 キラッとウインクをしながら伝えてくる赤上先生。


「魔法が使えないの広がったのあんたのせいかー!」


「………あっ」


「今気づいたの!?」


 あの正当化の芯になってそうな部分『あいつは魔法が使えない無能』というレッテルが、一体どこから来たのか不思議だったのだが…今判明した!


「いっいやぁ…まあ、でも、結果オーライじゃない?この前、技師学部の生徒に噂を聞いたときも…ハハハ!武器一本で学園入ってくる変態が無能なわけ無いじゃないですか!…って言ってたし…」


「いや、凄い不名誉な覚えられ方してるぅ!間違ってないんだけど…間違ってはないんだけどぉ…」


「ここからは、工事やら実験やらで、木吹き荘にも技師学生がちょくちょく顔を出すと思うから、仲良くしたげてねー」


「あっ赤上先生が逃げた!待って!せめて一言謝ってからにしてください!」


「バイバーイ!」


「あっくそっ!逃げられた!」


 そんなこんなで…一人、また一人と帰っていく。



「…なんか…寂しいね…」


「そうだな…」


『ピロロロン!お風呂が沸きました』


「…お風呂…どうする?…」


「あー…俺は教科書の開封とかしないといけないから、先にどうぞ」


「…ん…出たら呼びにく…」


「あーい」


 そんな他愛もない話をしながら…また一日が、終わっていく。

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