第36話 王国騎士団、リーフェル村保護文書を準備する
王国騎士団本部の執務室には、紙の匂いが満ちていた。
剣油でも、革鎧でも、訓練場の砂埃でもない。
羊皮紙、封蝋、乾いたインク、そして何度も読み返された報告書の匂い。
副団長グラウス・バルテインは、机の上に積まれた書類を前にして、深く息を吐いた。
「戦場の方が、まだ分かりやすいな」
独り言に近い声だった。
向かいに座るクラウディア・レインは、旅装を解いたばかりの姿で、まっすぐ背筋を伸ばしている。リーフェル村から戻ったあと、彼女はすぐ報告を上げた。
井戸水。
保存棚。
薬草取引。
世界樹の若木。
シルフィの意思。
アレンの答え。
そして、森から来た第二の使者団による強硬な申し立て。
どれも軽く扱えるものではなかった。
「戦場なら、敵味方が比較的分かります」
クラウディアは静かに言った。
「今回の件は、敵味方という単純な分け方をすると危険です。リーフェン家にも立場があり、王国にも事情があり、リーフェル村にも守るべきものがあります」
「分かっている。だから頭が痛い」
グラウスは報告書の一枚を持ち上げた。
そこには、クラウディアの筆跡でこう書かれている。
『リーフェル村に対する強制的な干渉は、村民および滞在者の意思を損なうだけでなく、王国領内の自治秩序を揺るがす恐れあり。ただし、王国側が過度に介入すれば、アレン殿および村の資源を王国が囲い込んだと受け取られる可能性もある』
「過度に介入しても駄目。放置しても駄目。実に騎士団向きではない」
「副団長は、こういう面倒事の方が得意かと」
「失礼な部下だ」
「事実です」
クラウディアは表情を変えずに言った。
グラウスは苦笑し、椅子に背を預けた。
「まったく。お前を行かせて正解だったよ」
「報告内容に問題は?」
「問題だらけだ。だが、報告書としては良い」
「それは褒め言葉でしょうか」
「騎士団式の褒め言葉だ」
グラウスは机の端に置かれた別紙を取った。
それは、まだ草案段階の文書だった。
題は、何度も書き直した跡がある。
最初はこうだった。
『リーフェル村および付与術師アレン保護に関する王国騎士団通達』
その上に線が引かれ、次にこう書かれている。
『リーフェル村への外部干渉防止に関する通達』
それにも線。
現在の題は、こうなっていた。
『王国領内リーフェル村における住民意思および村内資源保全に関する確認文書』
クラウディアは題を読み、しばらく黙った。
「……少し長いですね」
「分かっている」
「ですが、意図は分かります。アレン殿だけを前面に出すと、王国が彼を個別に保護対象として囲い込んだように見える。村全体を保護すると書きすぎると、村の自治に王国が覆い被さる。資源保全だけを出すと、今度は王国が資源を狙っているように見える」
「そうだ。だから、こういう面倒な題になる」
グラウスは額を押さえた。
「文章一つで、こちらの意図が変わって見える。剣なら抜くか抜かないかで済むが、文書はそうはいかん」
「ですが、必要です」
「分かっている」
グラウスは文書の本文を読み上げた。
「第一項。リーフェル村は王国領内に属する村落であり、同村に滞在する者および村の管理下にある資源について、外部勢力による強制連行、強制移転、脅迫的契約、本人意思を無視した協力要請を認めない」
クラウディアは頷いた。
「必要な文言です」
「第二項。王国騎士団は、リーフェル村の自治および当事者の意思を尊重する。同村の特定個人、特定資源を王国が独占的に管理する意図はない」
「そこも重要です」
「第三項。リーフェル村と外部機関との協力は、村長、村の記録係、当事者本人の確認を経て、書面により合意されるものとする」
「リーフェル村の商売ルールに合わせていますね」
「あの村の『分からない時は持ち帰る』を、少し堅くした」
グラウスは苦い顔をした。
「正直、あの板の方が分かりやすい気もするがな」
「公文書に『分からない時は持ち帰る』と書くわけにはいきませんから」
「書きたいくらいだ」
クラウディアは少しだけ口元を緩めた。
「副団長の本音はともかく、文書としては妥当です」
「問題は、これをどこまで正式にするかだ」
グラウスは別の書類を手に取った。
「騎士団内部通達に留めれば早い。だが、リーフェン家へ示すには弱い。王国行政官の署名を加えれば強いが、王国が本格的に介入する形になり、森との外交問題になりやすい」
「ギルド本部長との連名は?」
「考えている。騎士団、冒険者ギルド、商業裁定所。この三者が、少なくとも『不当な干渉を認めない』と示せば、下級貴族や悪徳商人には十分な牽制になる」
「リーフェン家には?」
「足りんかもしれない。だが、いきなり王国上層部の署名を出すよりはよい。まずは、こちらが状況を把握していると示す」
クラウディアは少し考えた。
「リーフェン家は、世界樹と古代森術を理由に、森側の権利を主張してくるでしょう」
「その点は、文書に入れすぎると危ない」
「はい。王国が世界樹の所有を主張するように見える可能性があります」
「だから、資源名はぼかす」
グラウスは文書の該当箇所を指した。
「『村の管理下にある資源』。これ以上は書かん。世界樹とも井戸水とも霊豆とも書かない」
「ぷる太殿は?」
クラウディアが真顔で聞いた。
グラウスの眉間に皺が寄った。
「……そこが悩みどころだ」
「リーフェル村の掲示では、ぷる太殿を勝手に契約に入れないと明記されています。村の子供も非常に気にしていました」
「分かっている」
グラウスは頭を抱える。
「だが王国文書に『ぷる太殿』と書くのは、騎士団百年の歴史の中でもなかなかの珍事だぞ」
「しかし、実態として保護対象です」
「それは分かっている!」
グラウスは少し声を上げたあと、苦笑した。
「いや、分かっている。書く。書くしかない。ただし本文ではなく、添付資料だ」
彼は羽ペンを取り、別紙に書き足した。
『添付確認事項:リーフェル村内で井戸守りとして扱われる知性化スライム個体についても、村の管理下にある存在として、無断捕獲・譲渡・契約対象化を認めない』
クラウディアは文面を見て頷いた。
「妥当です」
「本当に妥当か?」
「はい」
「騎士団がスライムの無断捕獲を禁じる日が来るとはな」
「現場では必要でした」
「現場は恐ろしいな」
◇
そこへ、扉が叩かれた。
「入れ」
グラウスが言うと、若い騎士が顔を出した。
「失礼します。勇者カイル殿が面会を求めています」
クラウディアは小さく息を吐いた。
グラウスは、来ると思っていたという顔で頷く。
「通せ」
すぐに、カイルが入ってきた。
訓練後なのだろう。髪は少し乱れ、手には布が巻かれている。以前のような完璧な英雄の姿ではない。だが、その目にはまだ強い光があった。
ただし、焦りの色も消えていない。
「リーフェル村に関する文書を作っていると聞いた」
「耳が早いな」
グラウスが言う。
「俺の仲間に関わる話だ」
クラウディアの視線が少し動いた。
アレンを仲間と呼んだ。
その言葉が自然に出たのか、それとも昔の立場にしがみついているのか、判断が難しい。
グラウスは静かに答えた。
「文書は準備中だ。リーフェル村への不当な干渉を防ぐためのものだ」
「ならば、勇者パーティーの名も入れるべきだ」
カイルが言った。
部屋の空気が少し硬くなる。
「理由を聞こう」
「アレンは元勇者パーティー所属だ。あいつの能力が王国にとって重要なら、勇者パーティーが保護するのが自然だ。村に置いておくより、俺たちのもとへ戻した方が安全だ」
クラウディアは表情を変えなかった。
だが、グラウスは目を細めた。
「カイル殿。先日の訓練で、少しは現実が見えたと思っていたが」
「見えたから言っている」
カイルは拳を握る。
「アレンの支援が重要だったことは認める。俺たちは、あいつの働きを軽く見ていた。それは……間違いだったかもしれない」
その一言に、クラウディアが少しだけ驚いた。
以前のカイルなら、そこまで言わなかっただろう。
しかし、カイルの言葉はそこで止まらなかった。
「だからこそ、あいつは勇者パーティーに必要だ」
グラウスは深く息を吐いた。
「そこへ戻るのか」
「何が悪い」
「守ることと所有することは違う」
静かな声だった。
だが、部屋の空気を切るように響いた。
カイルの眉が動く。
「所有などと言っていない」
「言葉にはしていない。だが、発想がそうなっている。アレン殿を守るために勇者パーティーへ戻す。必要だから戻す。重要だから戻す。どれも、本人の意思より、こちらの必要が先に来ている」
「王国には必要な人材を保護する義務がある」
「保護とは、相手の暮らしを壊して手元に置くことではない」
グラウスは、草案をカイルへ差し出した。
「読め」
カイルは受け取り、目を通した。
読み進めるうちに、表情が険しくなる。
「……王国はアレンを独占管理する意図はない?」
「そう書いた」
「なぜだ」
「事実だからだ」
「王国に必要な力なのだろう」
「必要な力だからといって、王国が所有するわけではない」
カイルは紙を握りしめた。
「きれいごとだ」
「そうかもしれん」
グラウスは認めた。
「だが、必要なきれいごとだ。これを捨てれば、王国は強い者や便利な者を集めて使い潰す国になる」
「使い潰すつもりはない」
「カイル殿。あなたはそのつもりがなくても、相手がそう感じたら同じことだ」
カイルは黙った。
クラウディアが静かに言った。
「アレン殿は、リーフェル村で初めて、全部を背負わなくていいと思えたと話していました」
カイルの目が彼女へ向く。
「何だと」
「勇者パーティーにいた頃は、役に立たなければそこにいてはいけない気がしていた、と」
カイルは、息を止めたように動かなくなった。
クラウディアは続ける。
「彼は、王国協力を完全に拒否しているわけではありません。困っている人を助けたいとも言っていました。ですが、王都へ置かれて命令で働くこと、勇者パーティーへ戻ること、研究対象として連れていかれることは拒否しています」
「……俺たちのもとへ戻ることもか」
「はい」
短い返事だった。
だが、カイルには十分すぎるほど重かった。
「俺が謝れば」
言いかけて、カイルは言葉を止めた。
謝れば戻るのか。
そう言いそうになった。
ミラに言われたばかりだ。
戻すために謝るのではない。
傷つけたから謝る。
カイルは奥歯を噛んだ。
グラウスは、その小さな変化を見逃さなかった。
「カイル殿。謝罪を考えているなら、文書で出すのも一つの方法だ」
「文書で?」
「今のあなたが直接行けば、リーフェル村は警戒する。アレン殿も身構える。まずは、あなたの言葉だけを届ける方がよい」
「……」
「ただし、復帰要請ではない。謝罪だ」
カイルは草案を机へ戻した。
「簡単に言う」
「簡単ではないから、やる意味がある」
グラウスの声は低かった。
「勇者が頭を下げることは、弱さではない。むしろ、できない方が危うい」
「また、それか」
「何度でも言う」
カイルはしばらく黙っていた。
窓の外では、訓練場の音が聞こえる。
木剣の音。
怒号。
基礎訓練の声。
昨日までなら、そんな音など気にしなかった。
今は、少しだけ耳に残る。
「この文書に、勇者パーティーの名は入れないのか」
「入れない」
「俺の名も」
「入れない」
「……そうか」
カイルは踵を返しかけた。
だが、扉の前で止まる。
「グラウス副団長」
「何だ」
「文書で謝罪するなら、誰に見せればいい」
クラウディアが少しだけ目を見開いた。
グラウスは、表情を変えずに答えた。
「まずは自分で書け。誰かに整えさせる前に、自分の言葉でな」
「……分かった」
そう言って、カイルは部屋を出ていった。
扉が閉まる。
しばらく沈黙が落ちた。
クラウディアが口を開く。
「少し、変わりましたね」
「少しな」
グラウスは椅子に背を預けた。
「だが、少しは大事だ。訓練でも、政治でもな」
◇
その後、文書作成はさらに続いた。
ギルド本部長ランベルトが呼ばれ、商業裁定所の代表も同席した。
部屋の空気は、今度は実務の匂いになった。
「リーフェル村の薬草取引は、ギルドが窓口になる」
ランベルトが言った。
「少量取引として管理する。希少品扱いにして、安定供給を前提にしない。これで商人どもの過剰な食いつきを抑える」
「ガリオン男爵家の件はどうなっている」
グラウスが尋ねる。
商業裁定所の代表が答えた。
「取引監視を開始しました。ドラン商会は薬品販売停止。偽薬の被害者が追加で出ており、正式処分は避けられません。男爵家も、辺境取引への関与を制限される見込みです」
「よし」
グラウスは頷く。
「その内容も、リーフェル村への報告に含める」
「村の安心材料になります」
クラウディアが言う。
ランベルトは文書草案を読みながら、ひげを撫でた。
「悪くない。ただ、ここだな。『村内資源』という表現は広い。エルフ側に突かれるかもしれん」
「何と?」
「『世界樹を王国の資源と見なすのか』とな」
グラウスは頷いた。
「だから、所有権ではなく、強制移転の禁止を中心にする」
クラウディアが文言を提案した。
「『現地に根付いた自然物および村の管理下にある生活基盤について、当事者合意なき移動・採取・占有を認めない』ではどうでしょう」
商業裁定所の代表が頷く。
「法的にも扱いやすい。世界樹と明記せず、井戸や畑も含められる」
ランベルトが笑った。
「生活基盤、か。いい言葉だ。あの村らしい」
「井戸守りぷる太殿は生活基盤に含めますか」
クラウディアが真面目に聞いた。
部屋が一瞬静まった。
ランベルトがひげを震わせた。
「……含めるしかあるまい。井戸守りだからな」
商業裁定所の代表も、真面目な顔で頷いた。
「添付事項で個別に触れましょう。後で揉めるより良い」
グラウスは羽ペンを置き、天井を見上げた。
「王国の正式文書にスライムの保護が入るとは」
「時代が動いていますな」
ランベルトが言った。
「動き方が妙だがな」
◇
夕方までかかって、文書はようやく形になった。
正式名は、結局こうなった。
『リーフェル村における住民意思尊重および生活基盤保全に関する王国騎士団・冒険者ギルド共同確認書』
長い。
だが、意味は通る。
署名は、王国騎士団副団長グラウス・バルテイン。
冒険者ギルド本部長ランベルト。
商業裁定所代表の確認印。
添付資料に、王都ギルドとの薬草取引の安全性確認。
ガリオン男爵家およびドラン商会への暫定措置。
そして、リーフェル村の独自ルール尊重に関する覚書。
そこには、こう記されていた。
『同村において井戸守りとして扱われる知性化スライム個体についても、村の生活基盤の一部として、無断捕獲・譲渡・契約対象化を認めない』
クラウディアは、最後にその一文を見直した。
「ミナ殿が喜びそうです」
「誰だ」
ランベルトが聞く。
「リーフェル村の子供です。ぷる太殿の保護を強く求めていました」
「そうか」
ランベルトは笑った。
「なら、入れて正解だ」
グラウスは封蝋を準備した。
「写しを三通作る。一通はリーフェル村へ。もう一通はリーフェン家へ。最後は騎士団保管」
「リーフェン家へ直接送るのですね」
クラウディアが言う。
「そうだ。こちらが正式に状況を把握していると示す。挑発ではない。牽制だ」
「エルドランは苛立つでしょう」
「苛立ってもらって構わん。怒りで動けば、相手の意図も見えやすくなる」
グラウスは封蝋を押した。
赤い蝋に、王国騎士団の紋章が刻まれる。
続いてギルドの印。
商業裁定所の確認印。
一枚の文書が、ただの紙ではなくなる瞬間だった。
「クラウディア」
「はい」
「リーフェル村への便には、お前の手紙も添えろ。あの村は、見知らぬ文書より知っている者の言葉の方が安心するだろう」
「承知しました」
クラウディアはすぐに別紙を取り、短い手紙を書き始めた。
『アレン殿、シルフィ殿、村長殿、リーフェル村の皆様へ。先日の件を受け、王国側でも正式な確認文書を整えました。これは皆様を囲い込むためではなく、不当な干渉を避けるためのものです。内容は必ず村で確認し、分からない点はその場で決めず、持ち帰って相談してください』
最後に、少し迷ってから一文を加えた。
『ぷる太殿についても、添付事項に明記されています』
書いてから、クラウディアは小さく息を吐いた。
任務の文書に、スライムへの配慮を書く日が来るとは。
だが、不思議と悪くなかった。
◇
同じ頃、騎士団宿舎の一室で、カイルは白紙の羊皮紙を前にしていた。
机の上には、インクと羽ペン。
窓の外からは、夜の訓練をする騎士たちの声が聞こえる。
カイルは羽ペンを持ったまま、長く動けなかった。
謝罪文。
そんなものを、自分が書く日が来るとは思わなかった。
しかも相手は、アレン。
追放した付与術師。
戻るよう命じた相手。
今や、リーフェル村の付与相談役。
カイルは、最初の一文を書いた。
『アレン。お前に再び勇者パーティーへ戻る機会を――』
そこまで書いて、止まる。
ミラの声が頭に響いた。
『戻すために謝るんじゃない。傷つけたから謝るの』
カイルは、書いた文をぐしゃりと潰した。
新しい紙を出す。
しばらく考える。
また書く。
『アレン。先日の件について、俺は――』
また止まる。
俺は、何だ。
悪かった。
その言葉が、あまりに遠い。
言えば、自分が間違っていたと認めることになる。
だが、もう完全には逃げられない。
訓練場で見た自分の穴。
仲間たちの言葉。
グラウスの言葉。
クラウディアの報告。
そして、アレンが「ここで暮らしたい」と言ったという事実。
カイルは羽ペンを握り直した。
今度は、ゆっくり書いた。
『アレン。俺は、お前を追放した時、お前が何をしてくれていたのか分かっていなかった』
そこで手が震えた。
完璧な謝罪ではない。
まだ硬い。
まだ勇者としての自尊心が邪魔をしている。
だが、最初の一文は書けた。
カイルは深く息を吐いた。
窓の外では、木剣の音が響いている。
彼はもう一度、羽ペンを動かした。
◇
夜、王都から三つの文書が出された。
一つは、リーフェル村へ。
一つは、リーフェン家へ。
一つは、王国騎士団の保管庫へ。
どの文書にも、同じ意図が込められていた。
守ることは、所有することではない。
力ある者を囲い込むのではなく、その者が立つ場所を奪わせない。
小さな村の生活を、大きな名前で踏みにじらせない。
それは、まだ薄い紙一枚の守りにすぎない。
だが、紙一枚でも、剣を抜かずに立てる盾になることがある。
そして、その紙は翌日、リーフェル村と、森の奥のリーフェン家へ向かって走り始めた。




