FA杯決勝 その2
先日、俊平がこっちの通販でたまたま見つけたナポリピザ専用オーブン、『ジャモージャ(jammo ja!)』を購入してからというもの、すっかり本格的ナポリピザにハマっている俺達。
もともと発酵料理が得意な俊平だったが、案の定、ピザの生地作りもお手のもの。最近ではイタリアから直接小麦粉を仕入れたりもしているらしく、ますます、ここでの食環境の充実が捗っている。(これって代表の合宿でも持っていけないかな?)
ってか、さっきから拓郎が食べているカルツォーネおいしそうだな。ちょっと一口俺にもくれてみそ。
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そうしてようやく食事が終わり、本格的に対チェルシー戦の打ち合わせが始まった。
リビングの前に置かれているホワイトボードには今シーズンチェルシーと戦ったデーターがびっしり書かれている。
第一戦、去年の8月に行われたホーム、アン・フィールドでのリーグ戦、1-1、
第二戦、年明け早々に行われた、アウェイ、スタンフォードブリッジでの2-2、
第三戦、聖地ウェンブリー※6で行われたカラバオカップ決勝での0-0(PK11-10)
とりあえず、今シーズンの死神博士との因縁は明後日のFA杯ファイナルでようやく終わる……のか?
今シーズン90分で勝ち切った試合が一つもない我が軍(というか、負けたことも無いが……)。
今度こそ、有無を言わさぬ勝ち方で勝ち切ってやろうと決戦に臨む俺達だ。
そんなことを思いながらも、正直、これだったら、リーグ戦、一勝一敗のほうが勝ち点多く稼げたのになーとも思ってしまう。
というのも、シティーとのし烈な優勝争いで勝ち点を1つでも多く拾いたいと思っている現状だからだ。(ちなみに勝ち点は残り二試合で3差のまま)
ともかく、先日のカラバオカップなど、まるで誰かに操られたかの様にお互い得点が入らなかったからだ。(バーやポストにはよく当たるのだが……)
その上、VARが仕事し過ぎ。双方が何度もゴールネットを揺すられたのだが、それを悉くVARが介入してノーゴール。ってか手の指先が数センチ出てただけでオフサイドって、ここで一回、オフサイドの意味をみんなで改めて考え直した方がいいんじゃないのって感じです。
まあ、某大手新聞のコラムにもそのことが書かれてましたけれど……
そんな感じで明後日のFA杯決勝もロースコア同士の戦いになるだろうと予想されている。
そして、対チェルシー戦でのディフェンス面での立役者として、これまでの三試合でスタメン起用されていた優斗が、明後日の試合でも先発を任されたのだ。
やったね、ガウショ!!
だが、その優斗はというと、いつもどうりのビビりが発症してしまい、目の前に置かれた大好物のビスマルク(※7)も全く手を付けないまま。
おいおい、せっかくの俊平ご自慢の本格ピッツアが醒めきっちゃうぞ!!
「ともかく、ウチもチェルシーもこの期に及んで新しい戦術やオプションなどある訳も無く、双方、総力戦で戦う事となる」と目をバッキバキにして司。
まぁ、たしかに。そもそも新しい戦術や秘策があったらここに来る前にさっさと使っている。はずだ……
それにこれまで3度戦っているおかげで、相手選手の特徴などは大体把握している。つもりだ……
唯一の違いと言ったら、リーグ戦と違って、選手交代の人数が5人(延長戦に入れば6人)になっているために、双方のチームは積極的に交代のカードを切って来ることだろう。
というわけで、優斗。キックオフ直後から心置きなくフルスロットルで死ぬまで走れ。後で骨はちゃんと拾ってあげるからな。(ハート)
ちなみに俺と司は後半からの出場予定です。テヘペロ
※6、ウェンブリー(Wembley)=ウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)言わずと知れたサッカーの聖地。ロンドンのブレント区にあるサッカー専用のスタジアム。フルハウスで9万人。フットボーラーなら誰もが一度はそのピッチに立ってみたいと夢見るサッカー場。大きさはヨーロッパではカンプノウの次の2番目に大きいんだって。
※7、ビスマルク(独:Bismarck)=19世紀のドイツ帝国の宰相、オットー・フォン・ビスマルクにちなんで。彼は大変な美食家で、特に「目玉焼きをのせたビーフステーキ」が大好物だったことから、卵をのせた料理全般を「ビスマルク風」と呼ぶようになりました。ピッツアビスマルクは中央に半熟卵(または目玉焼き)をトッピングした、とろりとした濃厚な味わいが特徴のピザです。
「ちなみに今日のトッピングは?」
「モッツアレラにパンチェッタ(豚バラ肉の塩漬け)、あとホワイトアスパラガスなのだー」
「だそうです」




