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フットボールのギフト ~底辺Jリーガーの俺がフットボールの神様からもらったご褒美とは~  作者: 相沢孝
第十一章 飛躍のリバプール2年目編

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CLセミファイナル(マドリーvsシティー)その3

「しかし、ベルモンド・シルバ上手いなー」と感心したように南君。


「なんか、イエニスタとやった時みたいな感じするんだよね」と俺。


「へぇー、どんなところが?」


「いや、ボールを持った時のヌルヌル感というか水すましみたいな動きとか」


「あー分かる、分かる」


 というわけで、ここで各々のカレーを紹介していきたいと思う。(ドンドンパフパフ)


 司はノーマルのポークカレーにチーズトッピングとロースかつ。うーん、無難だなー。コイツ食べ物に関してはあんまり冒険しないんだよなー。


 と、司のカレーをジロジロ見ていると、


「シンプルイズベストなんだよ」と。


 だったら素カレーでもいいんじゃね?


 そして、南君は、ハンバーグトッピングにカニクリームコロッケにフライドチキン。そこにタルタルと半熟卵を乗せている。うーん、わんぱくだー。


「ここのハンバーグとカニクリームコロッケ結構いけるんだよ」


 分かります分かります。


 そして優斗はというと、チキン煮込みをベースに野菜とほうれん草と揚げなすのトッピング。若いんだからもっと肉食え、肉。


「わかってないなー、神児君。こういうのはバランスが大切なんやで」とドヤ顔の優斗。


 まあ、確かに……ちょっと美味しそうなんで後で一口くれてみそ。


 そして私はというと、ポークの一辛をベースに豚しゃぶとチーズとほうれん草にパリパリチキン。とどめに手仕込豚ヒレカツをドスンとトッピング。でっかいことはいいことだ。


「お前だって売れ線のありきたりじゃねーかよ」と司。


 なんですとー、こう見えても試行錯誤の末に生み出された最適解なんだぞ!!


 と、そんな感じでお気に入りトッピングを乗せたカレーを食しつつあーだこーだと試合を観戦する。


 あー、幸せだなー。


 と、そこに、「お待たせしましたのだー」と一際大きいお皿に盛られた拓郎のおかわりがドンッ!と置かれた。


「……って、なんじゃこりゃ」と顔を引きつらせて優斗。


「噂には聞いてたがこれ食べる奴、初めて見た」と顔を引きつらせて南君。


「んっ?そうか、俺、頼んだことあるけど、別にそんなに悪くないぞ。まあ、味はきついけど」と司。


 おおっと、意外や意外、上司もなかなかのチャレンジャーでした。


「ってか、そもそも、これライス何グラムあるのよ?」と俺。


「1300gなのだー」


「って、昔あった全部食べたらお値段無料の奴じゃねーか」と司。


 あらやだ、上司ずいぶんと物知りですね。


 そうして拓郎の前に置かれた特製カレーの中身はというと、1300gのライスにダブルチーズのトッピング。そしてそこにダブル納豆にスクランブルエッグと半熟卵にタルタルソースが乗っかりトドメに旨辛ニンニクがゴロゴロゴロ。


「うっひゃー、こりゃ明日、相当臭くなりそうやなー」と優斗。


「だったら、みんなもニンニク食べて一緒に臭くなればいいのねー」と拓郎から旨辛ニンニクのおすそ分け。


「「あざーっす」」


「って、よく見りゃ、煮込みチキンと豚しゃぶも入ってるんだな」と司。


「へー、意外と揚げ物トッピングがないんだな」と南君。


「そうなのよねー。揚げ物って結構もたれるから」と拓郎。


 どの口が言っている、どの口が!!


 すると拓郎はそれらを全部ダイナミックにかき混ぜ始めた。


「うひゃー、そうやって食べるんかい」とちょっとドン引きの優斗。


「でも、こうやって食べるのが一番美味いのねー」と周りの目を気にせずスプーンを両手に持ってぐちゃぐちゃぐちゃ。


 そうなってくると、もう単に超大盛カレーにしか見えない。


 ……気になるなー。


「ちょっと一口くれてみそ」と俺。


「どうぞなのねー」と拓郎。


「じゃあ、俺も」と司。


「どうぞなのねー」


「じゃあ、僕も」と優斗。


「どうぞなの(以下略)」


 そうしてみんなで一口味見すると……


「うん、悪くは無いわな」と司。


「まあ、ありなんちゃう」と優斗。


「思ったよりも……」と南君。


「普通にまとまってるな」と俺。


 ストレンジなトッピングの納豆だが、そこに旨辛ニンニクと半熟卵、そしてタルタルソースが上手く融合している。うん、悪くはない。


 するとそれを「カレーは飲み物」を体現するかのようにゴクゴクと飲み始めるリバプール湾の鯱。


 まぁ、そうやって食うんなら揚げ物は確かに邪魔かもな……(ちなみにコイツ、一杯目は普通にカツカレーのダブル食ってたけど)


 そんな感じで拓郎の食欲に気圧されてると、試合はいつの間にか動き始めていた。


「あら、グアルディオルさんテクニカルエリアまで出て指示出してるねー」


「今、ヴィルに一発でウォークンが剥がされたからな。もっとタイトに行けっていってるんだろ」と司。


 いつの間に見てたんだ、コイツ?


「相変わらずなんでも無いところから一発でチャンス作るからマドリーはおっかないのよねー」と口の周りにカレーを付けて拓郎。


 だから食べるか見るかどちらかにしなさい。


「ただ、ヴィルは積極的にプレスに来ないからビルドアップするのなら俺のところから始めるのもアリだな」と俺。


「おう、言うやん神児君」


「じゃあ、頼んだぞ神児」


 えっと、それで決定ってことっすか?


 いつの間にかカレーそっちのけでゲームを見入ってる。


 何気ないプレー一つとっても、その度にシティーもマドリーも徐々に修正を入れて行き、気が付けばがっぷり四つの戦いになっていた。


 そして両チームともボールポゼッションにこだわりを持っているチームなだけあって、一度ボールを持つとそう簡単に失うことなくフィニッシュまで行く。


「見応えある試合やなー」


「まあ。マドリー対シティーだからな」


「そりゃそうだな」


「おっ、フォルデンナイスプレスや」


「珍しい、マドリーがここでボールを失うとは」


「ナイシュー」


「惜っしー」


「でも、確実に枠に入れて来るな」


「どうよ、司」


「ちょーっと右Wのバルバルドがゲームに入り切れてないかなー」


「もともと中盤センターの選手だからなー」


「あと、レブライネが重い」


「あー、確かに」


「ってか、ここんところゲームで出っぱなしだからなー」


「そりゃ、レブライネがいるかいないかで全く別のチームやからなー」


「その分今日はベルモンドが動いてるな」


「うおっ、フォルデンまたナイスシュートや」


「ってか、キーパーからフィード一発でこれやられたんじゃたまったもんじゃないわな」


「まあ、今のだったら僕がその前にクリアーするのねー」


「いうじゃん」


「それが僕の仕事なのねーん」


 緊張感のある戦い。


 正直カレーを食べながらなんて悠長なことは出来なかった。


 という訳で、このハーフタイム中にカレーターイム。


「俊平、ご飯温め直して来てー」


「もう、カレーもご飯も温め直してきたのだー」


「「うん、有能!!」」

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意外と納豆いけますよね!
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