【恐竜】
竜関係だけの話です。
2匹の竜は、草食なのか肉食なのかで、明暗が分かれ……
捕まえる気まんまんのフジャーと、恐竜にしか見えない竜に興味津々の私。
友達がいなかったから、私は本を沢山沢山読んだ。
気に入った本は、何度も何度も繰り返し読んだのだけど、その読んだ本の一つが、古代生物の図鑑だったので、生きた恐竜に出会えた様で、凄く嬉しい。
おとなしい草食の竜だと思うから、乗れたりしないのかな?
と、思ってると、もう一匹 竜が現れた。
こちらは…ラプトル!?ヴェロキラプトル!?
ヴェロキラプトルそっくりの竜だ。
えっ!?やばいんじゃない!?
こちらはどう見ても肉食だよね。
最初の竜を捕まえようと身構えていたフジャーが、激しく動揺しているのが、解る。
こちらも4〜5メートルくらいの体長で、襲ってきたら殺されてしまう獣人が出るだろうと思う。
でも、ヴェロキラプトルそっくりの竜は、カモノハシ竜に似た竜に襲いかかった。
あ、やばい。
最初の竜とは仲良くなりたかったのに!
何とか助けたい!
と、ヴェロキラプトルそっくりの竜を睨みつけると、また力が発動した。
2匹の竜は、見えない何かに押さえつけられた様に、苦しそうに身動きが取れなくなっている。
念動
怨霊の時の力だ。
カモノハシ竜に似た竜には、使役も重ね掛けする。
「こっちに来て!」
カモノハシ竜に似た竜が、私の命令のままに横に来る。
フジャーに「押さえてるからみんなで倒して!」とヴェロキラプトルそっくりの竜を狩る事をお願いする。
フジャーに促され、獣人達が一斉にヴェロキラプトルそっくりの竜に襲い掛かる。
みんなの狙うのは一点、喉の動脈の辺りだ。
鮮血を吹き出しながら、暴れる事も抵抗する事も出来ず、徐々に弱っていく。
ヴェロキラプトルそっくりの竜は、私の念動で動けない状態のまま、抵抗も出来ずに狩られた。
みんなは、そのまま竜の血抜きを始める。
フジャーが
[その 竜 食べる]
と、問い掛けてくる。
カモノハシ竜に似た竜も狩ると思っているみたいだ。
「この竜は食べないよ。私が欲しい!」
と、応える。
[わかった その 竜 恵の]
私に任せてくれた。
近くで使役で逃げられなくしている竜を観察してみる。
本当に大きい。
白っぽい羽が大きく体の大部分を覆っており、それ以外の羽は、灰色や黒。
獣人の狼族と同じ様に、意思疎通が出来ないかと、憑依を使ってみるが、上手く意思疎通が出来ない。
でも、私が助けた事は、何となく伝わった様で、逃げそうになかったので、使役を解除して、憑依だけにしてみた。
うん。逃げないね。
竜に名前を付けてあげよう。
竜だけど、恐竜っぽいからザウルスかな?
「あなたの名前はザウルスね。」
名前を呼び掛けたら嬉しそうな反応が返ってきた。
「ブォ〜」
「これからヨロシクね」
知能の違いなのか、憑依での意思疎通は、限定的なものだけなので、どんな事を考えているのかまでは、ザウルスとは通じ合えない。
「あなたに乗ってみても良い?」
「ブォ〜〜 ブォ〜」
「ありがとう」
嫌がられなかったのは解った。
「よいしょ」
ザウルスの背中は、羽毛で包まれていて、フカフカの絨毯の上みたいだった。
でも、デコボコしているので、出っ張りが当たると痛い。
そのデコボコの中で、座りやすそうな部分を探して、座ってみる。
「おー!凄い!乗れた!」
獣人達の様子を見ると、ヴェロキラプトルそっくりな竜は、血抜きの為に木に縄で吊られていた。
羽毛も有るので、こうなると巨大な鳥にしか見えない。
その頭部は、恐ろしい牙を沢山付けた肉食恐竜だけどね。
頭部は、吊られて固定された後に、ゴリゴリと切り落とされた。
頭部が無くなると、完全に巨大な鳥だね。
1時間後、血抜きも済んで、解体を始めるみたいだ。
沸かした大量の熱湯を全体に掛けてから、羽毛を抜き始めた。
ブチブチと羽毛を抜いては、それを袋に詰めている。
羽毛は羽毛で、後で何かに再利用するのだろう。
獣人達と較べたら巨大なので、羽毛を抜くのも一苦労みたいだった。
私を乗せてくれているザウルスちゃんは、暢気に草を食んでいる。
このこも止めなかったら食べられてたのにね。
思わず笑ってしまった。
でも、このこを手に入れられたお陰で、これからの移動が楽になりそうだ。
フジャー達と較べたら、私は非力で移動の時に足手まといになってた自覚があるから。
獣人達は、ヴェロキラプトルそっくりの竜の皮を剥ぎ始めた。
次回 肉食の竜は、お肉となります。




