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バグのない再会

秋風の吹く土曜日の午後、私たちに滅多にないお客さまがやって来た。

私は杉雄さんと共に朝からお掃除に奮闘していた。何故だか心浮き浮きする。


玄関のチャイムが鳴り、金木犀の香りに包まれ目の前に現れたその人は、角田香織さん(旧姓、都留野香織さん)である。相変わらずの美しさに加え奥様らしい気品が漂っていた。


「都留野さん、あ、じゃない、角田さんの奥さま、待ってたわ。来てくれてありがとう!知らせをもらった時、嬉しかったわよ!」


「あら、木内さんも奥さまになっちゃったのね。

なんだか不思議ねぇ。もう会えないと思ってたのに。お互い、変わったわよねぇ。」


私は、都留野さんに、杉雄さんを紹介すると、挨拶だけして杉雄さんは仕事がありますのでと、自室に引っ込んでパソコンに向かった。


「杉雄さん、二人きりにしてくれたのかしら…」


杉雄さんはコーヒーを淹れるのが得意で、今日もご自慢の腕を披露してくれた。


「おいしいコーヒー。

木内さんのご主人、優しくていい人じゃない。何処で見付けたの?いいわねぇ。」


「友だちの紹介だわよ。本当に優しいのよ。友だちには感謝してるわ。


だけど、角田さんだって、仕事熱心で社交家でイケメンで、言う事なしじゃない。

都留野さんとお似合いだわ。絵になる二人ね。」



私は、そう言って、古傷がちょっぴり痛むのを感じて、杉雄さんのコーヒーをコクリと飲み込む。


「まぁね。そう言われるけど、やっぱり結婚すればいろいろあるわよ。」


「そ、そうなの?…結婚となると、やっぱりどこもいろいろあるのね。」



あっ!と私はこの時、思った。結婚した仲なのだから、都留野さんは私が角田さんに告白して振られた事を知っている?だから気を遣っているんだわ。



「でもね。もう二世もできちゃったし、三人これからもぼちぼちやっていくわ。」


「まぁ!都留野さん、おめでとう!

角田さんと都留野さんの二世ならきっと将来有望ね。お祝いは何がいい?…フフ」


「そうだなー。何がいいかなぁ。。」


都留野さんの横顔は幸せのオーラに包まれていた。


ちょっと妬けるものの、最終的に都留野さんが幸せになってくれた事にほっと安堵した。





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