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小雨のお見合い、出会ったその人は…

桜も散り季節は梅雨に差し掛かろうとしている湿度の高い蒸し暑い頃だった。

友人からの縁談の話を受け、その人に会ってみることにした。


小雨の降るある日の会社帰りに、その人と友人と3人で、新宿の中華レストランで待ち合わせた。


私と友人が先に着いて、彼女からその人についての情報を得る。


「木内っちゃん、これから会う人は一風変わっているんだけど、根はいい人だからね。

とにかくシステムエンジニアとしてはかなり優秀な人だから、話が合うかはちょっと心配だけど、相性次第じゃないかな。

もちろん、木内っちゃんが気に入らなければ、遠慮なく断っていいからね。」


「とにかく、これまで、縁談はいろいろあったらしいんだけど、どれもうまくいかなかったらしいんだよね。」


私は、それを聞き、いろいろ縁談があったのにどれもうまくいかなかったところの方が不安になった。


「一体、どんな人なの?」


その人が遅れて到着した。一見、普通の人で変わっているようにも見えない。


ただ、その人は到着するなり、私の顔に目を近づけてしげしげと物色し、「うん、うん。」と、まるで、許容範囲内だとでもいうような失礼な態度だった。


けれど、不思議と腹が立たない。その人の正直で実直な人柄がしのばれ、逆に親しみさえ感じられた。


3人で、友人が予約してくれた中華のコース料理で夕食を囲む。


「あまり気を使わなくて良さそうな人だな。」


私は空腹だったので、中華料理を無言で平らげた。

友人とその人は、仕事の話をしているようだったが、バックミュージック程度にしか耳に入らなかった。


食事中その人とは、二言、三言、会話しただけだ。


「お見合いって、こんなんでいいのかなぁ。」


食事が終わると、友人が、

「じゃあ、私は帰るから。あとはお二人で、帰るなり、お茶するなり、自由にしてください。」


「ちょっと、お茶でもしますか?」


その人からのお誘いに、何の迷いもなく「はい。」と応じた。




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