表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鋼月の軌跡  作者: チョコレ
第三章 黒銀の断罪機
75/190

(3)栄光開幕

 第二神戸駅に降り立った瞬間、俺は思わず立ち尽くした。目の前にはパレードのような光景が広がっていたのだ。スポーツで優勝した選手が街中を歩く中継映像――そんなイメージが実体化したような賑やかさ。クラッカーが四方八方で鳴り響き、色とりどりの風船が空を埋め尽くしている。さらに、目を引いたのは超カラフルな専用車。駅前にずらりと配置され、周りにはテレビカメラやマイクを手にした取材陣が群がっていた。


「…ちょっとやりすぎじゃないか?」俺は呆然と呟いたが、その声は賑やかな喧騒にかき消されてしまった。


 アヤカがにやりと笑いながら俺の肩を叩く。「いいじゃないの!ほら、英雄のお出ましよ!」


 英雄って…。俺は照れくささを押し隠すように小さく息を吐いた。テロリストの乱入があったとはいえ、全国大会で勝利を掴んだんだ。ゼファーとの試合が引き分けに終わったのも含めて、俺たちの挑戦が認められた証なのだと、ようやく実感が湧いてきた。


 送迎車に乗り込み、街中の祝福を後にすると、車窓から見えたのは関西大会の会場だ。港のそばにそびえるホテルに近づくたび、俺の中で様々な記憶がよみがえってくる。関西大会での激闘、月から亡命してきたエリックさんとの出会い……あの頃は必死で、先のことなんて考えられなかった。


 ホテルに到着すると、待っていたのは豪華なシャンデリアが煌めく大広間。思わず目を見張った。「これ、ドラマとかで金持ちの結婚式やるような会場じゃねぇか…!」俺の心の声は思わず口に出そうになるが、何とか飲み込んだ。


 そんな俺を余所に、壇上に立っていたのは――決勝で戦った御影だった。あのタイタンギアに乗り込んで俺たちの前に立ちはだかった彼が、堂々とした姿でマイクを握り、笑みを浮かべながら会場を見渡している。


「関西の英雄たちの登場だ!」御影の声がマイクを通じて響き渡ると、会場中が歓声に包まれた。


「いつまでこのノリ、続くんだよ」俺は思わず苦笑いしながら隣のアヤカを見ると、彼女はニヤニヤと嬉しそうにしていた。


「こういうのは素直に受け取ったもん勝ちよ!」


 俺は肩をすくめ、溢れる感情を押さえながら、大広間の真ん中に立つ御影に視線を戻した。これが全国大会の、いや、俺たちの挑戦のひとつの終着点であり、次への始まりなんだと――そう思いながら、俺は次に何を語るのか、彼の口元に注目した。

ページを下にスクロールしていただくと、広告の下に【★★★★★】の評価ボタンがあります。もし「続きを読みたい!」と思っていただけた際は、評価をいただけると嬉しいです。Twitter(X)でのご感想も励みになります!皆さまからの応援が、「もっと続きを書こう!」という力になりますので、どうぞよろしくお願いいたします!


@chocola_carlyle

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ