トリガー
空也の人を助けるという強い意志が
空也自身の意識の中に引き寄せられた。
「...ここはどこだ?」
『ここは、汝の精神の中である。
これから我は汝に3択を与える。
いずれを選ぶも汝の自由。』
「3択って、何を答える?そんなのは後でいい。
今は彼女を、早希を助けたいんだ。」
空也は突然の事で、少しパニック
を起こしていた。
『では、我の問いかけに答えさっさと
助けにゆけば良い。では、行くぞ。』
少し、間をおいて話を続けた。
『全ての者と脳内ネットワークを形勢し
受信送信コントロールを自在に扱える能力』
さっさと答えるつもりだったが
俺にも能力が使えるようになるのか。
安易に回答しなくてよかった。
でもこれじゃだめだ、早希は助からない。
『この世の全てのものを対価交換する能力』
これは一見シンプルで早希は助かるかも
しれないが対価の加減は難しい。そもそも
対価交換を何が判定してどう交換されるか
判断出来ない。
『 万物において、上限、下限を自在に
操作する能力』
少し間をおいて、声は言葉を続ける。
『決定後、変更は出来ない。
この選択肢で汝の人生は大きく変化する。
よく考える事だ。』
上限、下限っての程度がどの程度か
判断出来ないが、これが助けられる
可能性が1番高そうだと空也は判断した。
「俺は万物において、上限、下限を自在に
操作する能力が欲しい。」
そう答えると目が開けられない程の
光に包まれて意識を失った。
意識が目覚めたのは早希が怪我をおってから
どれ位たったのだろう。慌てて空也は早希の
安否を確認するとまだ息をしている。
それ程、時は立っていないのであろう。
空也は静かに早希を自分の方へ抱き寄せ
先程のやりとりに疑心を持ちつつも藁をも
すがる気持ちでこれでダメなら彼女は
助からない、と言う気持ちもありつつ
つぶやいた。
「彼女の傷を最小とする。」
空也が呟くと一瞬だった。
何が起きたか誰もわからない。
もちろん、空也自身も。
「なぁ、空やん何をしたんや?」
彼女の傷は全てなかったものとなった。




