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ダイニングルームではヒマリが朝食を取っていた。

取っている講座によって学術施設に行く時間が違う。彼女は今日は遅めでいいとのことだ。


「ジェリコは15時頃に戻ってくるって。ヒマリは今日は16時までだから、それからお手伝いするの。じゃあ、また夜にね。」


そう言って、彼女はぱぱっと手際よく片付けて部屋に戻り、すぐにバッグを持って「行ってきまーす」と元気よく出て行った。


俺も朝食にしよう。まだ前に買っておいた物が残っているからな。


マジックバッグから取り出してテーブルに並べてみた。

パン、米、パスタ、チーズ、ベーコン、ウインナーに野菜が少しずつ残っている。よし、この際全部使いきって、この街で新しく買おう。


俺はパンとチーズで簡単に朝食を済ませて、共用部の掃除をし、その後、ジェリコが戻ってくる前にと料理の準備を開始した。



一番多く講座を取っているため、最後に帰ってきたメイリンが大騒ぎだった。


「何これ、すっごい豪華なんですけど!?」


「ああ、エイトさんがいろいろ作ってくれててさ、俺もびっくりしたよ。」


ジェリコが笑いながら言う。


テーブルにはジェリコが帰ってから作ってくれた野菜サラダや米料理の他、俺が作ったベーコンのパスタやカルボナーラ風パスタ、ソーセージのチーズがけなんかが並んでいる。


「エイトさんの歓迎会なのに…かえって申し訳ないですね。」とマイルが苦笑していた。


「じゃあエイトさんを歓迎して、かんぱーい!」


メイリンが乾杯の音頭を取る。食事後にまた勉強する人もいるので、飲み物はお茶だ。


「ご馳走するつもりがご馳走になってる。」とヒマリが笑いながら、ジェリコが作ったスクランブルエッグを、俺が提供したパンにのせて食べている。


ユアンがぽつりと「これ美味しいです。」とパスタに夢中だ。


そうだ、あれがあった。

俺は部屋に戻り、バッグから以前ピクシーたちに貰った細い壺を取り出して持って行った。


「うわっすごく美味しい、これ。」「甘っ!こんなに甘くて濃い飲み物初めてだわ!」


ピクシーが花の蜜を集めて作ったその飲み物を、彼らはとても気にいったようだ。


「これはピクシーに会った時に貰ったんだよ。」


そういうと、ヒマリがびっくりして聞いてきた。


「ピクシーの居る場所は誰にも分からないそうよ。ヒマリ、先日の講座でそう聞いたわ。エイトさん、どこにピクシーは居たの?」


「あ、えーっと…」


アドの選択肢で彼らの家に行ったなんて言えないよな。

答えに困っている俺に、マイルが助け舟を出してくれた。


「ヒマリ、冒険者には言えないことだってあるんだよ。エイトさんはその調査中なのかもしれないじゃないか。」


「あ、そうだよね。エイトさんごめんなさい。ヒマリ誰にも言わないようにするね。」


マイルありがとう。ヒマリも良い子だな。


「エイトさん、これ少し貰ってデザートの米粉ケーキにかけてもいいかな?」


ジェリコの言葉、メイリンが反応する。


「やった!それ絶対美味しいヤツ!!」


皆で笑い合いながら、楽しい歓迎会の時間は過ぎていった。


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