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ほんとに4日で着いた。
俺は森を出る前に、ハクにお礼だ!と、りんごとオレンジを山積みで振る舞った。
乗ってる間はちっとも早く感じないのに、いつの間にか出発地点が遥か彼方へと消えているのがほんとに不思議だ。さすがエルフのユニコーン。森の中だと最強かもしれん。
街道で乗ったらどうなのかな?一度お願いしてみるか。ばん馬サイズのユニコーンなんて、めっちゃ目立つと思うけど。
バンシルのダンジョンに近づいてみると、何人もの冒険者が外で話をしているようだ。知り合いが来てるかもな。
「勇者エイトではありませんか!お久しぶりです!」
突然の聞き覚えのある元気な声にそちらを見ると、うわっ、勇者アルマスじゃん!?
「アルマス、元気だったか。あの時は子どもたちを家に送っていってくれてありがとな。あれからどうだった?」
「はい、あの時は親御さんが大歓迎してくれて、お泊りした上に野菜のお土産もたくさんもらいました!」
良かったな。相変わらずのキラッキラのThe☆勇者って感じの笑顔に、このほんわか雰囲気は好かれそうだもんな。
「で、アルマスもこのダンジョン攻略に参加なんだな。」
「もちろんです!この勇者アルマス、困っている人たちを見捨てることなどできません!!」
思いっきり胸を張り、びしっと空を指差しながら言ってるが、以前会った時にこいつダンジョンは初めてと言ってたんだよな。まだレベル8だし、みんなの足を引っ張らないといいけど…
集合の合図があった。
今回ダンジョンに突入するのは総勢30名。剣士のダーマルクがリーダーだ。
彼とは以前一緒に仕事をしたことがあり、お互いよく知る仲だ。まあ俺は初対面なんだけどね。
俺の役目は先陣で、現れるワーウルフをとにかく倒して道を切り開く。ダーマルクたち剣士も一緒の10名だ。
その後ろに魔導士たち7名。彼らは魔法陣または核の処理役だ。後方は格闘家、弓使い、槍使いとアルマス。
ダーマルクに話して、アルマスは安全そうな後方にしてもらった。前会った時みたいに勝手に先に進まれたら困るからな。
まず俺たちがダンジョンに入る。
あの魔族の嫌な気配は無い。本当にここを去ったようだ。
先陣は先頭を交代しながら順調に階層を降り、現れるワーウルフを倒しながら更に進む。ワーウルフの弱点の銀の剣を持っている俺はまあ余裕だが、さすがベテランの剣士たちは強い。
しかし、ほんっとに数が多いな…ここから湧いているのは間違いないようだ。
少し開けたスペースで休憩にした。各自携帯食と水分を取り、魔導士が皆を回復する。なかなか良いチームワークだ。
アルマスは年上の女性陣にちやほやされて、お菓子をもらったりしている。まあ、アイドルっぽい顔してるしな。
う…うらやましくなんかないし!俺は元の世界に帰るんだから、ここで彼女なんかいらないし!
そんな少し和やかな空気が流れていたその時、弓使いでサブリーダーのシャルが声を上げて立ち上がった。
「皆、やつらが来る!」
彼女の言う通り、横道からワーウルフの唸り声が聞こえる。
「何!?ならば私に任せろ!」
ダッシュするアルマス。いや、ちょっと待て!俺は慌てて彼を捕まえようとその横道に飛び込んだ!
あ…これ、なんか既視感……
その時やっぱりアドの声が響いたのだ。




