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バンシルに到着し、ミンディの案内で彼女を家に送り届けた。ミンディの母親はお礼にと、俺にオレンジの入った包みをくれた。これにてドルマに頼まれた任務は完了だ。
冒険者ギルドに行き、受付で宿の場所を教えてもらった。
あと、ガザールのギルドから、コボルトを逃がす依頼は完了したとの伝言が届いていたと。良かった、エルダンうまくやってくれたんだな。
宿に着き、旅装をといてベッドに寝転ぶ。
馬車の旅が賑やかだったから、急に静かになった感じだ。
えいやっと起き上がり、机に向かうと、先程ギルドでもらってきた地図を広げた。
ここバンシルは、バルマス王国の最北の都市。
ここから先には小さな村はいくつかあるが、クーリガルド正教国との国境が近い。
さすがにクーリガルドの唯一の都市、チャーションまでの直行の馬車は無いだろうなぁ…
「ここから国境近くの村までは約150キロか……歩くか。」
風魔法も使いながら行くと、3〜4日で着くだろう。国境越えればチャーションはすぐだしな。
しかし、チャーション……いつ聞いてもチャーシューメンを思い出してしまう。
この世界、中華料理は無いんだよなぁ。
あー、ラーメン食いたいよ〜。スープパスタは美味いんだけど、やっぱりなんか違うし。
このバンシルは小麦農業が中心の地帯にあるので、粉モンが充実している。お好み焼きっぽいクレープも食べられるのだ。母親が関西出身だから、家ではお好み焼きはしょっちゅうだったし大好物だ。
よし、中華は忘れて、今日はクレープの食べ歩きをしてから、温浴施設に行こう!
散々食べ歩きをしてから、コートを買いに服屋に来た。旅装時はともかく、普段着の軽装にすると風が少し冷たく感じる。世界の北の地方に近い場所だからな。
適当なコートを買い、店員と話をする。
やはりクーリガルド行きの客でコートがよく売れているそうだ。
「なんでも、加護を買うのに順番待ちが発生しているそうですよ。金持ちが大挙して向かってるせいでしょうね。僕らにはとても払える金額じゃないから関係無いですけど。」
魔族が襲ってきたら、一般人にはどうしようもない。店員はそう言って、諦めたように笑っていた。
そうだよな…特にここはクーリガルドに近い都市だ。貴族たちが加護目的で向かっているのを目の辺りにすると、嫌でも危険が近いかもしれないことを思い知らされる。
店を出て、ウキウキと温浴施設へと向かう。
この世界、どの街にも似たようなものがあるのが助かるなー。だって日本人だもの。
ところが、温浴施設がある貴族の貸切となっており、一般客が入れるのは5時間後とのこと…それってもう夜中じゃんかよ!
キー!貴族め!!超ムカつく!!!




