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エルフの国に行く前に、そのすぐ近くのクーリガルド正教国に立ち寄ると決めたが、今のところそこまでの交通手段が限られている…というかほぼ無いに等しい。
隣の都市ガザールまでしか行けないという、一日一本の馬車に乗るか、または、クーリガルドに直行する貴族たちの護衛業務の依頼に便乗するか。
でもなー、護衛はできるだけやりたくない。
貴族相手だととにかく気を使うし、何よりめんどくさい。
とはいえ、もし自分で馬車を探して人を雇うとなると、まず間違いなくぼったくられる。
まあ、ガザールまでは約300キロ。
徒歩にして2週間弱くらいか。
風魔法を使いながら行くと、もう少し短縮はできるはず。
「なあ、アド。クーリガルドまでさくっと転移、なんて便利な方法は無いのか?」
ダメ元で聞いてみる。
『無いですね。一度も行ったことがないところへ行くような無精なものはありません』
やっぱり無いよな……
ん?なんか今軽くディスられた?
「でもさ、次のクエストはエルフの姫の捜索だろ?ある程度急いだほうがいいんじゃないかな。」
『エイトがそこに着くまでは、クエストは動かず固定されています。遅くなる分には、特に影響ないです』
じゃあまず徒歩でも大丈夫だなと、先日ギルドでもらってきた地図を広げてみる。
クーリガルド聖教国の首都までにあるのは、大きめの都市が3つだ。
今いるバルマス王国の都市のガザールと、バンシル。そしてクーリガルドに入ってのチャーション。
移動ルートは森の中の、馬車がなんなく走れるよう整備された土の道。道沿いにまっすぐ進めばいいだけという分かりやすさは、さすが本の中の世界だけのことはある。
野営が必要な場合は、森の中のどこでもよさげだ。
野獣や魔物には気をつけないとだけど。
「ん?アド、このマップにいくつもある☆マークはなんだと思う?」
『トイレの場所じゃないですか?あちこちで好き放題にされたらエコサイクル的にヤバそうですし』
「自然公園なのかよこの森は。いや、お前ちゃんと見てないだろ!これだよ!!こ!れ!!」
『ああ…これはダンジョンの位置ですね。冒険者用の地図だから当然でしょ?』
「当然でしょって…さっきトイレとか言ったの誰だよ……」
ということは、この辺りも発見されたダンジョンが増えてきたってことか。
何か珍しいものとか出てこないかな。
明日出発予定だし、昼メシついでにギルドでダンジョンや、野獣なんかの情報を聞いてこよっと。




