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エルフの男を引きずるように宿に戻った俺。
そして今、俺の目の前には無言で怒りに震える白銀のエルフ。
焦っていたとはいえ、なんで部屋にまで連れてきてしまったんだ……
『……路上でエルフを押し倒す勇者…その勇者に攫われてしまった麗しきエルフの震えるその姿…彼の貞操はいかに……』
ええいアド!脳内で変なことをぼそぼそと呟くな!!
彼を前にどうしたものかと頭を抱えていると、突然部屋の外からノックをする音と、聞き覚えのある声がした。
「ここかい?ちょいと邪魔するよ。」
入ってきたのは蒼のエルフのおばちゃん。
「おばちゃん!?なんでここに…」
「あんた勇者様だったんだってね。有名人だから皆知ってたさ。いやもう、路上でエルフを押し倒してたって大騒ぎで。あっはっは!」
………僕もう恥ずかしくて町中歩けない。
「それはともかくジュースのお代がまだだったからさ。払ってもらおうと思って。」
黙って話を聞いていた白銀のエルフが口を開いた。
「……まさか貴女様がこのようなところにいらっしゃるとは。蒼のエルフの長、アマルガリタ殿。」
えっ、ちょっと待ってこのおばちゃんそんなに偉い人!?
驚愕のあまり、おばちゃんと白銀のエルフを交互に見やる。
「ああ、あたしを知ってるのかい?しかしあんたも大変だったな。ま、この勇者様は悪い奴じゃないから勘弁してやってくんな。」
にんまり笑って言うおばちゃん。
うう、フォローありがとうおばちゃん。おかげで助かった。
「ところで白銀のあんたが城から出てくるなんて相当だ。何かあったのかい?」
すっと目を細めて白銀のエルフを見つめるおばちゃん…もといアマルガリタ。
「実は……」
視線をふっと反らして言い淀む彼。
これはもしかしてもしかすると…
とうとう姫の情報をゲットか!?
次回、『エルフの秘密、行方不明の姫』に乞うご期待!
(そんなタイトルではない)




