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page.18

俺達は宝石をいくつかバッグに入れ、その部屋を出た。

そしてまたオークをざくざくやっつけながら10階層に戻る。

そこにある魔法陣からダンジョンの外に出て、まずは冒険者ギルドへ報告に行くことに。


ユージンが作成した11階層と15階層のマップと、15階層で発見した宝石を見せるとギルドマスターが俺たちをハグせんばかりの勢いで狂喜する。

まあムサイおっさんとハグする趣味はない。


マスターはまず国に宝石を提出して鑑定してもらい、その後あらためて俺に返してくれるとのこと。

まあそんなに時間がかからないだろうと言われたので、それまでこの町に滞在だ。

彼はそのような宝があるのなら、皆こぞって探索するだろうと喜び、また協力してくれと握手してきた。さすが現役の冒険者でもあるギルドマスターの手は、剣を振るうマメでゴツゴツしている。


とりあえずダンジョン探索の報奨として、俺達に20ゴールドずつ渡してくれた。これはかなり上のレベルの報奨だ。ほくほく。



ユージンとは後日ゆっくり話をすることにして、俺はそのまま公衆浴場へと向かった。


町の中央あたりには娯楽施設が集まっている。

といってもほぼ飲食店と呑み屋だが、その近くに公衆浴場があるのだ。疲れた身体にはやっぱり入浴だと思うのが日本人の性というか本能なのか?


いつもは宿で身体を拭くぐらいで済ませているが、今日は久しぶりの入浴だ。

のんびりと温まり、心身に溜まった疲れを癒してから、俺は近くで目についた呑み屋に入ってみることにした。


酔っ払いの笑い声や怒鳴り声で賑やかしい店の中、一際大きな甲高い声が聞こえてきた。


「お、エイトの旦那じゃないすか!こっちで一緒に呑みましょうや!」


声がした方をみると、盗賊シーフのバイナが居た。

久しぶりに見る気がするな。

といっても、もちろんこいつも初対面ではあるんだけど。


俺はバイナの正面に座り、エールと軽くツマミを注文した。

バイナお勧めのマルイ貝の酒蒸しだ。


盗賊シーフと言えば、その字面から、家に盗みに入ったり旅人を襲ったりするようなイメージがあったが、こいつは色々なパーティーに参加し重宝されている、いわば情報屋だ。


最近は隣町で仕事をしていた話を聞いているうちにエールがきたので、バイナと乾杯する。

うーん、この世界のエールは温い。もしかするとキンキンに冷やす日本の方が珍しいのか。まあ普段からあまり呑まないから味もよく分からんしな。


もしかしてこいつなら行方不明のエルフの姫について、何かしら情報を仕入れてるかもしれない。

バイナ用にエールのおかわりを頼んでから聞いてみた。


「なあ、最近エルフの噂なんて聞いてないか?誰かを探しているとか。」


「うーん…、さあ聞いてないっすね。」


……空振りだったか。


「あ、でも、あの人に聞いてみたらどうっすか?毎週市場にいるエルフのおばちゃん。」


エルフの…おばちゃん…


エルフの……


おばちゃん……???


いやいや、エルフと言えばさらさらヘアーに長い耳、すらりとしたスタイルの儚い美しさが鉄板だろ!? 

エルフとおばちゃんって全く結びつかんぞ!?


どうにも釈然としない俺の顔を見て、バイナは言う。


「いやいや、あれはおばちゃんとしか言いようがありませんぜ。話の種にでも2日後の市場に行ってみてくださいよ。」


うーん、バイナがそこまで言うならとりあえず見に行ってみるか。

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