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page.17

ついでにトイレを済ませた俺たちは先客の冒険者と情報交換した。この階層にはゴブリンが居るばかりで、たいして珍しいものも無かったそうだ。


ユージンのライトは、あと軽く5時間は保つとのことなので、俺達は一気に15階層まで降りてみることにした。



15階層はさすが未踏のエリアである。

通路は埃だらけで、何かの食い散らかしみたいなものもあちこち散らばっている。


そしてこの階層では、俺たちの前に現れたのはゴブリンではなくオーク。ラノベだとよく『豚肉』と揶揄され、冒険者たちが焼いて食ったり、食堂のメニューにもあったりするあれだ。

まあダンジョンのモンスターたちは死ぬと魔石になるので、ここのオークは食いものにはならない。


しかし、こんな気持ち悪い生き物を食べ物に例えるなんて豚に失礼じゃないか?

緑色だし、デカいし、完全に人型。

だいたい豚ってもっと清潔だし、なんか可愛いもんだぞ。

誰がこんな生き物を食べられるなんて認識にしたんだ?



しかし、まあオークぐらいなら俺の敵ではない。

使うのも鋼のソードで充分だ。

…って、そういや聖剣どころかまだ魔法すら使ってないな。使ってみないとレベルも上がらないし、機会みて使ってみよう。


ざくざくオークを倒し前進する俺の後ろで、鼻歌まじりにダンジョン内部についてマップに記入していくユージン。さすが日頃賢者の書作成で、文章書き慣れているだけある。大雑把な俺だと無理かも。



そして俺達はまたしても怪しい扉を見つけた。

……まさかまたトイレじゃないだろうな。


そっと近づいて様子を伺う。

どうやら部屋の内部に気配は無い。


用心深く、音を立てないようにしてドアノブを回す。

ユージンの光に照らされたその小部屋の中には、その光を反射し色とりどりに輝く大量の宝石が転がっていた。


「うわ、すっげー!」


「ふむ、これはなかなかですねぇ。」


その光景に感動する俺たち。こんなの普通見られるもんじゃない。さすがファンタジーの世界だ。


いくつか拾い上げて見てみたところ、どれも普通の宝石のようだ。ってまともに宝石なんて見たこと無いけど、勇者としての記憶がそう言っている。


ふぅ、これで旅費の問題はクリアかな。


しかし一体誰がここに宝石を溜め込んだんだろう?

まさか昔の王族の隠し財産とか?



いや、これってやっぱり―


『ま・さ・か、豚に真珠なんてベタなこと言わないですよね〜、エイト』


………ぅぐっ、今言おうとしていなんて絶対言えない。


「いやーまさか〜。ははは。」


「え?何か言いました?エイトさん。」


アドに返事をする俺の声を聞かれたユージンに、いやいやひとりごとだからと返す俺だった。


とりあえず多めに持ち出して、ギルドに報告しよう。

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