70対決ジェネラルコング
身近に訪れたワンチャンスで屋根に登った猿2匹を瞬殺してそこで出来た時間を活かしテルトが氷の矢を降らせボスを足止め兼手負いの2匹を行動不能に追い込めた。その間にケントは下に降り直接ボスと対峙することになった。どうやらこいつはジェネラルコングと言うらしくパワー型の魔獣の様である。またジェネラルと付くぐらいだから指揮能力も高く集団戦を得意とする様だ。
道理でやらしい動きをしたわけだ。
おかげでこちらも損害を被ってまだ向こうはピンチのはずである。
そこでテルトには正面に回ってもらい装甲車内に怪我人を運び込んで中にいる人に手当を任せる事になった。
テルトが正面に回れた事により、形勢が一気に逆転して初めに連弩を食らった2匹はそれぞれ特大の氷の槍で貫かれて氷のオブジェとかした。
手負いだったとはいえ2匹減った事により、元気な3匹にそれぞれ1人づつ対峙して一対一になった事により有利に展開していった。
リーブは二匹を相手にしていたのが一匹になり盾で防ぎつつ殴り返しては間合いが空いたら剣で薙ぎ払いで徐々に追い詰めていった。
猿はスピードで撹乱してきたがパワーで押し返されてで決定力を失い、時間と共に傷を増やし1つ1つは浅かったが数が増えるにつれ速度が落ち、いつしかリーブと同等のスピード以下しか出せなくなっていた。こうなってしまえばパワーの有利なリーブが右から袈裟斬りで腕を捉え肘から先を落とし、さらに一歩踏み込んで返す刀で反対の手から腹を半ばまで割いて戦闘力を一気に奪った。
ここで早く決めた事によりリーブは手が空き自慢の力を活かし怪我した2人を救出に行った。1人は牛の獣人イリスで女の子ながらその力で弓の弦引きで外にいた。足を掴まれ振り回され意識を失ってはいたが左足骨折くらいで済んでいた。
もう1人はリーダー格のロバートが他を助けようとして自分が犠牲になった様でこちらは右肘から先を失ってしまっていた。
リーブが2人を抱え装甲車に向かった事により、アーネの遠慮が無くなった。暗器の乱れ撃ちで投げっ放しではなく糸で引き寄せ、背中から蜘蛛の足をサポートに使い分銅で打撃兼巻き付け拘束、逃げ場を無くしたところで正面からクナイ、背後から鎌の同時攻撃でさらに側面から鞭の様にワイヤーノコギリも飛んできて、猿は首と胴、右腕を斬り飛ばし左目、喉にクナイを刺し活動が停止した。
一方テルトは先程上位魔法の疑似化で魔力を消耗した分、下位の魔法で小型の疑似化で猿に仕掛けた。
空から鼬が風の刃で斬りつけ大地の中からモグラがその強靭な爪で斬り裂き、蜥蜴が火を吐き足を焼き、蛇が水で出来た体を頭に巻き付け猿の口を塞ぎ窒息させていった。
猿は別々の様で同時攻撃をしてくる魔法生物の攻撃になす術もなく沈黙をした。
正面口の戦闘は無事に終了になった様だ。
ここでリーブも怪我人を預けて出てきたが代わりに2人は中に入っていき、骨折には一旦接木をして糸でぐるぐる巻きに固定した。そしてもう1人は腕を喪失してしまっているので、回復薬だけふりかけ止血してボスの戦闘に応援に向かうのを優先した。
その頃ケントは一進一退の攻防を繰り広げていた。
頭の高さだけで4m程あり腕を上から振り下ろすと6m位の所から落ちてくる事になる。そんな力の乗った一撃をまともに受けると薙刀が持たなくなってしまう。しかもリーチはボスの方が長いので中々中に入れず防戦一方の展開を余儀なくされてしまった。
ここでは仕方ないので近距離は一切捨てて、中遠距離で削る事にした。
通常弾、拡散弾、爆裂弾でランダムに射撃しつつ接近させない展開で足に気を纏い瞬発力で回避を有利にし一方的なヒットアンドアウェイを繰り返していたのだが、近場にある岩や木などを片っ端から掴み投擲して、こちらの有利は消されて減らされてしまった。
それでもまだ手は残っている。
脇差とハサミが有るのだが、浮遊して刃物が襲ってくれば初めは驚くだろうがすぐこいつは慣れてしまう。
まだ操作は上手く出来ていないところもあるので絶好のチャンスが訪れるまでは使用を控えたい。そうなると魔法で目眩しをして間に投擲するかになるし、もしくは試射でやったみたいな徹甲弾を作ってダメージを稼ぐ新しい事が必要になって来るだろう。
おっと…考え事をしてたら弱ったと思ったのかラッシュを掛けてきた。
ボスは右に左に大振りのフックを中心に打撃構成で攻めてきた。しかも両手で地面に体を支えて両足でドロップキックを繰り出したり1発当たれば意識を持っていかれそうな攻撃が続いた。
これを薙刀で受けるのではなく力の向きを変える程度で受け流し間合を詰めていった。この時ケントは薙刀についた横の模様を利用するために短めに持ちボスに間合を慣れさせた。
本来であれば気付かれただろうが積極的に攻めてるこいつは、刃の長さ1枚分接近されているのに気づいていなかった。
こちらも一旦しきりなおし
正面に回っていた3人が戦闘を終了させてこちらに駆け付け牽制に入ってくれた。
これでボスに隙が生まれてくるだろう。
今ケント自体は普段以上近付いた本人にとっては超接近戦である。しかも腕に力が乗りにくい位置にいるので多少食らってもダメージをかなり軽減できる位置にいた。この為リーブは右後方に着きいつでもサポートが入れる様に時々剣で牽制してくれた。
テルトは出したままの疑似化の魔法生物を側面からけしかけ、アーネも反対から糸を駆使し行動の阻害に動いていた。腕を糸で拘束したりしたのだが馬鹿力で呆気なく切られてしまったので嫌がらせをして冷静さを失わらせる様に動いていた。
それが功をそうしたのか絶大的なチャンスが舞い降りた。
正面にケントが居るのにボスの両腕は大きく開かれ無防備に正面を晒してくれ、ここぞとばかりに短く持っていたのを普通に持ち替え腹に打ち込んだ。
しかし刺さりが甘くなりそうだったので咄嗟に石突砲を弾無しで作動、推進力として噴射により鐔まで差し込む事に成功。
ここタイミングに雷砲で鐔より触雷の力を増幅し雷として刃よりボスの体内に流し込んだ。
すると感電した様に硬直し、ボスの動きが止まりそのチャンスを逃すことなく3人が攻勢をかけた。
テルトは氷の杭を生み出し足を地面に縫い付け、さらに片腕に向け氷刃を乱舞させズタズタにしていった。
アーネもワイヤーノコギリを使い切り傷を増やしながら子蜘蛛を集めて食事をさせていた。鋭い牙を肌に食い込ませ引きちぎり徐々に侵食させていて、そんな状態に陥ったボスを止めとばかりにリーブが狙いすました様に俺の肩を踏み台にして高く飛び上がりそのままの勢いで喉に突き刺し、そのまま体重をかけた切り裂けるところまで裂きながら降りてきた。
さすがにここまでデカいダメージを与えられたので無事にジェネラルコングは沈黙した。
少々自分の力を過信していたのを思い知らされた戦闘だった。




