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ふかL  作者: 間プー
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11/20

食事に誘われたら個室、よん!

甘納豆食べたい…

(今日の俺は、なかなか良かったんじゃないか?)

1日を振り返って、成瀬とさかが自画自賛を始めた。時計の針は、10:30を指している。

(所長とも話せたし、愛理はちゃんと待ち合わせに来てくれたし!ドタキャンされなくてよかった…)



成瀬が料理の追加注文して、それを全て平らげ(深川愛理が)、結局帰る頃にはあたりは真っ暗になっていた。夜道を可愛い女の子1人で歩かせるわけにはいかない、そう思った成瀬は深川の家まで送っていった。別に家の中まではいったわけではないのだが、自然と門の正面までくると鼓動が早まった。というか、待ち合わせの場所につくまえからずっと心臓がうるさいくらいに暴れていた。 まず、深川愛理に声をかける。その時点で実は4回ほど躊躇していた。そのたびに、執拗なまでの咳払いをして、逆に気管に唾液が入ってむせた。愚の骨頂である。深川愛理はお洒落をしてきていた。それはもう、若さ溢れんばかりに。だが決して露出が多いわけではなく、活発なイメージを持たせる服装だった。今までろくな女性経験がない成瀬は、声をかけるまでに多くの勇気を振り絞ったのだ。見かけた瞬間、あまりにも緊張しすぎてとっさに帰ろうとしてしまったことは内緒だ。

移動中、深川の手持ち無沙汰な左手がひらひらと舞っていて、(これは握るべきか?お手て繋いじゃうべきなんじゃないか!?でもそれって映画館の中だけじゃないのか…?)という考えに晒されながらも、無事に店に着くことができた。ちなみに、映画館だったとしても深川の空いた左手を握ることはなかっただろう。だってチキンですから。ここまでは順調だったし、クールな成瀬でいられた。

しかし問題は店に着いてからだった。そう、深川愛理による質問攻めである。むしろ尋問といってもいいくらいだと成瀬は振り返る。はたからその会話を聞くと、普通の会話なんだけどね…

とにかく深川愛理は成瀬に質問した。しかも女子高生お得意の恋話。彼女の有無を聞かれ、あまつさえ


「だよね!いないよね!いるはずないよ!!」


ーーこのセリフである。成瀬は深く深く傷ついて、(明日会ったら所長に慰めて貰おう…)と硬く決意したほど深く傷ついた。メンタルが柔らかすぎる。

その後の深川による、気になる人はいるの?発言。

「いないわけないだろうがぁぁぁ!」成瀬は危うく心中を叫ぶところだった。とっさにそれを喉に押し込み、どう伝えるべきか悩んだ。もういっそのこと「いないわけないだろうがぁぁぁ!」と叫んだほうが(男らしい…)て思われていいかもしれない!いや、やっぱそれはないな…。頭をフル回転して出した答えは、いたって普通、普通最高!!自分の脳を褒め称えていると、深川からの追撃。

「へー、それってダレ?」

……誰ときましたか。再び成瀬の脳が稼働。結果は、やっぱり普通だった。結局気になってる人は3人というヘタレ発言をして、さらにその人たちについて話してしまった。清水美香さん、江川咲所長。最後の1人は今日のトレンド(ノーコメントで!)が炸裂してなんとか回避。所長の話をしているあたりで最高に気持ち悪い笑顔だったことに、成瀬自身気づいていなかった。というか女性と2人っきりで食事をしているのに、違う女の話してしまうあたりで成瀬の男としての器の大きが露呈している。ちなみに最後の1人と言うのは、御察しの通り深川愛理のことである。流石に、目の前に張本人がいるのに話すことはできない。「俺はお前のこと、わりと気になってるんだけどな…」とか言えるのは漫画の中の住人だけだ。チキン成瀬にいたってはセリフさえ思いつかなかった。そのセリフを言えるかどうか、気持ちを伝えられるかどうかが、きっと非リアとリア充を分ける壁なのだろう。成瀬には、その壁がとても高く感じた。意外と薄そうだけどな、その壁…


「楽しかったなーそれに愛理すごく綺麗になってた。いやぁ、本当の綺麗だった。女子高生ってすごいなぁ…」ベットの上に寝転がりながら、成瀬が独りごちる。

「ふふぅ〜来月もいや、2週間後くらいにまた誘ってみようかなぁ。」

何気なくスマートフォンの画面を見ると、深川愛理からメールがきていた。内容は絵文字たっぷりで、今日のお礼が書かれてあった。違う店でもいいから、またご飯を食べに行きませんか?とすぐに返信する。やっぱり手汗で滑ったが、人間慣れるもので前回より格段に早く送信した。

そして、そのまま江川咲のにもメッセージを送る。こちらは初めてなので、緊張はMAXだ。

「明日、夕食を食べに行きませんか?ボーナス入ったので、奢ります。」

送って10秒後、江川咲からメールが返ってきた。数秒遅れて深川愛理からも。開いて見てみると、笑ってしまった。

「「もちろん!」」

明日も、今日に負けず劣らずいい日になる気がした。


ダイエットの最中、現れたのはモナカ

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