第44話 なんと言うかよく分からないけど、この国も大変だってこと。
いろいろありまして、大変遅くなりました……
これは困ったなあ。
と言うのが、ぼくの第一印象。
そりゃ、強調表示されてたら確認しなきゃいけないって強迫観念に駆られるものだし、すでに結構な時間が経ってたから、シーン進行しないとまずいよねって思わないといけない場面だったってことは分かってる。
うん、時間経ち過ぎ。
だからって、そりゃないよ。
「どしたのにゃ?あんりきゅんよ?」
「ふえ?お兄ちゃん?何だか表情が蒼くなってないれふか?」
「え、えーと」
なので、いろいろまずは状況を確認しとかないとどうにもならないよね。
だって、多分作者だって覚えてないと思うんだ。
ということで、こくりんこ。
「変なこと聞いていい、かな?」
「おおう、なかなかに首の角度を分かってるにゃね。いい、いいにゃよ。そこに、表情も乗せてみよっ!」
「え、えっと、こんな感じ……かな?」
「いいにゃいいにゃ、これにゃよ。久々にあんりきゅんのあざとかわいい部分を引き出せたにゃよ。ソルは満足にゃ」
「……何やってるれふか?」
「その、マスターよ、ここはシリアスに話を展開させるべきところではないのか?」
おおう、この角度が良かったんか?
せっかくしょたえるふなんだもの、少しはこういうことやってもいいと思うんだ。
……お姉ちゃんは、この後僕が聞こうとしていることをすでに知ってるのかな?
だから、こうやって、時間を引き延ばそうとしてるんじゃ……
いや、そもそも僕自身が引きのばそうとしてるんだけども。
「……へんなこと、きいて、いいかな?(こくり)」
「どんとこいにゃのにゃ」
「王子様って、やっぱり毎日、森に出かけてるの?」
「……んー、どうかにゃあ?多分、毎日出かけてるんじゃにゃいのかにゃ?」
「王子様なのに?」
「王子様だからにゃ。まあ、あんりきゅんなら知ってると思うにゃけど、せしるきゅんは精霊魔術師としての適性の方が高いからにゃ、どうしても引き摺られるのにゃよ」
「……そもそも、数日前に、マスターがミルフェを宛がったからには、もう毎日森に出かけるのが当たり前になるんじゃないのか?」
「そうかにゃ?逆に常に精霊が身近に感じられる分、森に逃避しなくてもよくなったと思ったんにゃが」
「セシルが森に向かう理由はそう言うものじゃないことぐらい分かってるだろうに」
「……プレッシャーからの逃避、なんですよね」
「現在にゃ、シュバルツヘルツに王子さまは一人しかいにゃいから、そう言うのは正直困るのにゃけど」
<スティスティリア=シュバルツヘルツは呪いの効果により、現在子供が産めない体となっております。そのため、直系の王位継承権を持つ王子はセシル=シュバルツヘルツのみとなっております。なお、傍流では数名王位継承権が発生している公爵が存在しています>
でも、王の癒し手としての立ち位置のあるお姉ちゃんが直系の血筋を絶えさせる方向に動くはずがないと思うんだけどなあ。
……もしかして違うのかな?
「おねえちゃんって、『王の癒し手』なんですよね?」
「そうとも呼ばれてるかにゃ?でも、そるとしてはそう言う立ち位置じゃにゃいと言うのは分かってるんじゃにゃいのかにゃ?」
「えーと、お姉ちゃんの実力ならスティスティリア女王様の呪いを強制的に解くことも可能なんですよね?」
「あたりまえにゃ。回りはソルに呪いを解いてほしいと懇願してるにゃよ」
「解いてないのにどうして癒し手のままなんですか?」
「人材不足なだけにゃ」
えっと、つまり、単純に、お姉ちゃん以外高位の神官さんがいないってこと?
シュバルツヘルツって腐っても大国ですよね?
「シュバルツヘルツは魔術師とエルフの国にゃからして、神官は爪弾きにされやすいにゃ」
「えっと、シュバルツヘルツって人間の国だったはずじゃ……」
「中枢は人間にゃが、エルフの文化圏もこの国にはあるにゃし、精霊魔術にも回復系の魔法があるにゃ。それに、権威が多くなると純潔性に支障が出るとかなんやらで、結果的に神官の地位は低くにゃったら、そりゃ、近くにある神官の地位の高い国に実力のある神官連中は向かうに決まってるにゃ。棲み分けって奴にゃで」
「おおう、お姉ちゃんが長台詞……」
さては、作者が勘を取り戻せてないと見た!
リハビリしてる暇はないんだよ?
「で、なんで女王様の呪い解かないの?」
「スティスティリア自身が面白がってるうちは、そう言うことをして機嫌を損ねる方が問題にゃ。それに、解呪魔法を抵抗されるなんてことになった日にゃ目も当てられにゃいにゃ。主に、そるの立ち位置的な問題として」
「……抵抗、されちゃうの?」
「魔法にゃんだから、対象がそういう意志を持っている場合は、できてしまうにゃよ?そういう場合は押さえつけるしかにゃいのにゃが、腐っても女王、なまじ高い抵抗力があるにゃからして、強権的に押さえつけるだけの実力差が出せないのにゃよ」
「うああ……」
うん、脱線してました。
大きく切り取られている開口部から外を見る。
いつか見た景色は、そのままの景色。
「ところで、ぼくの処遇ってどうなりました?」
「あんりきゅんの処遇…………」
「おねえちゃん?」
「………………」
「だな。忘れていたな」
「…………」
「……………………」
「ぎにゃああ、わーすーれーてーたー」
「別に、いいですもん。ぼく、この街にいなきゃいいだけだもん。他の国に行けばいいんだもん」
「あ、あんりきゅんよ、いじけるんじゃないにゃ」
うん、別に、ぼくにとってはこの国での地位保全は必要ないんだよ。
そもそも、この世界のこと知らなきゃいけない訳だし、最終的には、快適に暮らすための魔改造しろって言われてる訳だから、現段階でこの世界、というか、この国で基盤を形成する必要はない……ないったら、ないんだからねっ!
それに、多分、この国で基盤を形成するどころじゃなくなる気がするし。
「で、セシル王子様って、実際いらない子だったりするの?」
「「「…………」」」
(何言ってるのか分からないのれふよ)
って、え?「」が一つ多い気がするんですが……
……
…………
………………
「じ、実の腹を痛めた息子が、いらない子な訳ないじゃろーーー、なに抜かすかこのショタエルフやろーーー」
うん、きれいな夕暮れですもんね。
確かに、朝焼けは向かい側の生起の塔の方がきれいってことは、夕焼けはこの魂癒の塔の方がきれいってことになりますもんね。って、なんでいるの。
「だって、息子さん、真言魔術師じゃなくて、精霊魔術師としての道歩んでますよね?国として、それはどうかなって思うんですけど」
「なに、部外者が知ったような口を聞いているのじゃああ!それに、セシルはきっちり真言魔術師としての才能を開花させているのじゃ!そんな邪道に堕ちた話なぞきいとらんのじゃ!」
「え?それって、影武者仕立ててるってこと……」
「だから、部外者に何が分かるのかと言う話なのじゃあああ!!!」
「どうどうどう、お互いに落ち着いてください。お願いいたします」
「ふじゃあああ」
「……」
「アンリよ、勢いにかまけて、だろうが……とても言ってはならないようなことを口に出したように聞こえたのだが、後悔は、していないのか?」
「え?ぼく、何言いました?」
「私の口から止めを刺すような方向に持っていかないでくれないか?さすがにその手には乗らんぞ?まあ、なんだ、普通の国では不敬罪で処刑されるようなことを口走っていたのだが、記憶にないのか?」
「キオクニゴザイマセン」
「……スティスティリア様、ですから、どうしてこちらの塔にお越しになられたのですか?朝の日課でしたら、生起の塔に移られたと伺っておりましたが」
「それはそうじゃが、今は夕刻じゃ。夕刻に魂癒の塔を登って何が悪いのじゃ?」
「タシカニ、ユウヤケガトテモキレイデゴザイマスネ」
***
あのですね、ぼく、こんなことできたりするんですよ。
――マップ検索、『セシル=シュバルツヘルツ』
<検索しました。検索結果をマップに表示します>
すとと《・》ん
***
と言う訳なんですよね。
うん、何だかね、それでいいのかって話もあるんですけど、さすがに、双子を同じ名前で育ててるとかそういうオチはないですよね?
それでも、そういったことを口に出しちゃいけないのも分かるんですけど、なんだかどうでも……そうじゃないね、多分、ぼくの居場所は少なくともここじゃないって分かっちゃってるんだし。
「で、しがないしょたえるふの囚人にじょおーさまが油なんて売ってていいんでしょーかね?こんな時なのに」
「なんじゃ?しゅーじんごときがわしにそんな物言いをして許されると思ってるのか?ソルフェリノよ、そちの弟の頭のねじは足りているのか?」
「申し訳ございません。何分、深き森からこの年になるまで一歩も出たことのないような世間知らずでして、こ、こら、頭を下げる」
「モウシワケゴザイマセン」
「……分かったのじゃ。こんなもの、こんな部屋に置いておくのももったいないわ。それに、処刑するのもめんどくさい。明日ぐらいにどこへともなり消えてしまえばよいのじゃ!」
「「「え?……いいの」ですか?」」
追放と言う名の無罪放免を勝ち取ったような気がするのは気のせいでしょーか?
ここまで読んでくれてありがとうなのにゃよ。……で、作者の言い訳を聞こうじゃにゃいか。
◆◆◆◆◆◆
えっと、体調不良(風邪の諸症状)から始まって、精神的な不調、仕事上のやらかし、そして肉体的な体調不良に戻るという負のスパイラルががが。
ネタメモはあるんですけど、そのシーンまでつながってくれないんです。
どうにか、ネタメモの入口に辿り着きそうなので、どうにかこのシュバルツヘルツ編の最後までは書きたいデス……
◆◆◆◆◆◆
言い訳はやっぱりみっともないにゃね。
次は言い訳しなくてもいいぐらいで更新できるといいのにゃが、まあ、年末年始があるにゃからして、1月の中盤ぐらいまでには更新できるんじゃにゃかろうか?
あ、年末年始は作者長めの帰省らしいにゃで、年内の更新はこっちは終わりにゃ。
どんどん、尻すぼみににゃってしまって、そるとしても遺憾には思ってるのにゃが、作者の稚拙なちっちゃな脳だけでは如何ともしがたいなにかには抗えにゃいのにゃ。すまぬ。
とりあえず、きりのいいところまでは這ってでも書くらしいから、来年もよろしくお願いするにゃね。
それでは、読者の皆様にゃにも、良いお年を迎えていただきたく思うのにゃよ。




