表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エルフに転生した俺は今度こそ快適に暮らしたい  作者: 坂巻大樹
北の遺跡でマジックバッグを手に入れる
12/54

第12話 2日目。朝食、初戦闘。やっぱりあんりきゅんやらかす

まあ、何だ?

あんりきゅんがやらかすのを生温かい目で見守っていこうってのが、本作品の趣旨であるからして。



「ふにゃー、おはようだねー、あんりきゅーん」


 珍しく、ソルお姉ちゃんがほわほわしている。

 理奈の専売特許だと思ってたんだけど。

 もちろん、隣でパジャマ姿に戻った理奈がほわほわと浮いている。

 かっちりした格好なのは、それがデフォルトのイリアさん(ヴァルキリー)だけだ。

 ところで、この面々で食事ってどうするんだろう?

 イリアも理奈も精霊だから必要なし。

 昨日は何だかいろいろありすぎて食事を取った記憶が無い。

 うん、ぼく、おなかすいているんですけど。


「にゃ、にゃ、にゃっ!お食事どこかにゃっ!」

「え?なんで、そのせりふ……」

「「……」」

「だからにゃ?朝ごはん、用意してくれてないのかにゃ?」

「ぼ、ぼく?」

「当然にゃ!……ちみぃー、料理スキル持ってないとは言わせにゃーよ?」

「あー」


 思い出した。

 たしかに、ぼくは森の中で一人で生きてきたって設定だったから、一般スキルとして料理技能3レベルを所持してるんだった。

 ついでに解体スキルもある。

 つまりは、お姉ちゃんは、僕を完全に当てにしてるってことでいいのかな?


「適材適所にゃーよ!もしかして、あんりきゅん完全に忘れてたのかにゃ?」

「ご、ごめんなさい。かんっぜんに、忘れてました」

「反省するのはサルでもできるにゃーよ!今すぐ、おいしい朝食を用意するのだ!さあ、さあ、さあ!」

「はいぃー、今すぐぅ」


 完全に立場逆転。

 はい。やります。やらせていただきます。

 設定だったの忘れてたぼくが悪いんです。

 なので、マジックバッグを漁るのですよ。なにかあったかなあ。

 おー、さすがの大量交換だ。いろいろ危急時用の消え物も用意してあったよ。

 焚き火は……消えてる。

 火おこしは……面倒だから、魔法の火打石(チャッカマ○)みたいなもので一発点火だよね。

 あー、真言魔法の1レベルに点火魔法がある?

 MP使うのもったいないじゃないかよお。すでに半分吸われちゃってるんだから。

 ……理奈、そこでてへりこ☆ってしない!かわいいだろうが!

 鍋と、すでに温まっている野菜スープを出す。

 えーと、こういう時のお約束の堅パンも……あったあった。

 食器は2人分でいいよね。

 と言うことで、


「ソルお姉ちゃん、朝食できたよ~」

「おおっ!もうできたのかにゃ!一瞬にゃんね。ソルっちの目は間違ってなきゃったんにゃ!」

「うー、おしょくじおいしそうでふー」

「理奈……私達は精霊だぞ?実体化していないのだから通常の食事は必要としない。……自重しなさい」

「えー?イリアさん、そんなの楽しみの半分以上を損してますですよ~」

「精霊な・ん・だ・よ・な???」

「ち、ちょっと、ま、待ってくだ……いやー、たーすーけー」


 欲しがる理奈をイリアが躾けてくれるようだ。

 本当に助かります。

 と言うことで、さっさと朝食にしちゃいましょう。

 おいしいのは分かってるからね。

 ポイント交換で得たものがまずいわけがないのだ。


「んー、うまうま。つーかにゃー、これ、りょ~りしてないっしょ?あんりきゅん、ずるいにゃ~よ」

「仕方ないですよー。ぼく、料理しなきゃいけないなんて忘れてたんです。これで許して下さいよー」

「……うまいのは正義にゃ!だから許すにゃ!」


 よかった。どうにか許してもらえたみたい。

 なんだかんだ、理奈に調子を乱されまくっちゃったけど、まずは、北の遺跡に行って、ソルお姉ちゃんにマジックバッグをプレゼントする。まずはそこをクリアしないと、ぼくのこの世界での立ち位置を確保できない……よね。


******


 と言うことで、2日目も北へ進路を取ることになりました。

 さすがに、イリアさんは引っ込んでいる。

 お姉ちゃん曰く、精霊ってのは必要な時だけいればいいもんなんだよー。ってことになってます。

 なのにですね。

 ふよふよふよ~っと、理奈はパジャマ姿で自動追尾しております。

 なんでって聞いたら、

 いつでもお兄ちゃんから補給を受けられるようにしておくんだよ~

 と、殴ってやりたいような答えが返ってきちゃいました。

 でも、かわいいので殴れないでふ。

 なので、3人で、森の中を進んでいます。

 森の中です。

 大分、シュバルツヘルツの王宮からも離れてきました。

 単なる森の中になってきてますね。


 ところで、マップさん。お得意の検索機能使えますかね。



『5ポイントを消費して、マップにフィルター機能付きリアルタイムモンスター検索エンジンを搭載しますか?Y/N』



 えー?ポイント消費するの~?

 確かに便利でチートな検索機能になるんだけどな。

 ポイント消費していない現状では、何できるの?



  <マップ機能ヘルプ>

  大陸地図:移動しない設置体に対して、検索、表示可能。詳細検索

  については、半径10kmまでは常に対象となります。特定設置物

  に対しては半径100km以内を検索対象とできます。なお、『外

  敵』については、詳細検索の対象とすることができます。移動体に

  ついての検索は現状ではサポートされていません。なお、ライブラ

  リーサーチとマップ機能は一部リンクしておりません。

  広域マップ表示対象:国家、都市、集落、及び一般的な地名・地形

  名・一般に知られているもの

  特定設置物:古代遺跡・隠れ里等の一般的ではない建造物群

  詳細検索のみ対象:外敵(移動体も対象)、店舗、建物、水場、植

  物等の小さい物

  ※この世界に元から生息している野生モンスターは外敵とはなりま

  せん。

  ※外敵:この世界で生を受けていない者を指す。

      例:アンリ・理奈・神



 外敵、外敵ね。理奈もそうなんだ。でも、侵略者じゃなかったよね。



  <理奈は侵略者じゃないのかって?>

  理奈はこの世界を守るために呼び出されています。

  従って、外敵という定義には抵触しますが、侵略者と言う定義には

  当てはまりません。

  というか、理奈を疑うなんて、お兄さん、どうかしてるぜ!!!



 うるさいよ。

 ん?

 更に何か出てきた。



『10ポイントを消費して、マップにライブラリー連動対応リアルタイム検索エンジンを搭載しますか?Y/N』



 えっと、この機能だと、過去出会った人物の現在位置特定とかできるってことかな?



  <ライブラリー連動に関して>

  出会った人物等(移動体)をライブラリー登録しておくと、マップ

  検索で登録した人物等(移動体)を特定設置物扱いとして検索でき

  るようになります。


  <各種連動機能について>

  マップには、各種技能との連動を実装することができます。マップ

  以外にも、各種技能と各種機能を連動させることも可能です。必ず

  ボーナスポイントが必要となります。もちろん、意味のない組み合

  わせもあるので、そこんところは注意してね。

  例:解体技能と連動させることにより、解体技能の対象となる獲物

  をマップ検索することができるようになります。



 と言うことで、ボーナスポイントショップタブを久々に確認すると、連動で消費するポイントがずらずらっと並んでいた。

 いろいろあるけど、さすがに全連動なんてのは、あ、そんなこと考えたら出てきた。

 せ、1000ポイント……

 さすがにそんなポイントは持ってない。

 と言うか、なんでそんなに高価になっちゃうのか?



  <フルリンク機能について>

  文字通り、全ての情報をすべての機能に連動させます。

  つまり、貴方は全知になっちゃうんですよ?

  しかも、ノーリスク(・・・・・)で。

  情報過多で脳みそが逝かれるとか、何か別の扉を開いちゃうとか、

  ラスボスが目覚めちゃうとか、そういったリスクが無いんですから、

  こんだけポイント払ってもらってもむしろ安いんじゃないかと。



 あー、そっか、そうなんだ。

 昔いた世界じゃラノベとかだと、全知全能系スキル習得に当たってこういうリスキーな展開と含みつつだったり、そうでない場合はもう最初からつき抜けてたりだったなあ。

 ……子供の頃はそもそもラノベ自体なかったけどな。うん、とある兄弟の後継争いが発端だったんだよな。こういうふうになったのって。

 ……そして、こういうのって、今は絶滅した学習雑誌に連載するような漫画の設定が原点だったとか、そんな気もしないでもない。

 ……えー、それ以上の話はやめろって?

 いいじゃんかよー。誰も読んでないんだし。出所古いから。


 結局、日本人の貧乏性が出てしまった。

 連動機能の充実は保留にした。



  <無駄な仕事させないでください>

  この渋チン野郎が!



 なので、僕は気付けなかった。


「アンリ!モンスターが近付いているよ~ん」

「え?どこから……」

「真正面だよん」

「えーと、……どうすれば気付ける……の?」

「そんなの、まずは耳を澄ませる!」

「……ご、ぶ、……ごっぶ……」

「……なんか、ゴブゴブって聞こえてきます」

「おっけー。モンスターっしょ?」


 け、賢者スキルカモん!



  <ゴブリンだってばよ>



 ゴブゴブ言ってるもんね。

 ゴブリンだよね。


 も一つ賢者スキルカモもん!



  <ゴブリンについて>

  醜悪な顔したいつものモンスター。

  駆け出しの1対1では若干荷が重いかも。

  勿論才能に恵まれていれば駆け出しでも楽勝。

  雑魚ではあるが、犬顔のコボルトと言うもっと雑魚なモンスターが

  いるため差別化されている。

  モンスターレベル:2~

  戦力比分析:楽勝。冷静に魔力の矢(エネルギーアロー)を数発撃てば沈むでしょう。



 真言魔法の初級魔法使えば楽勝でございますか。

 で、初戦闘でございます。

 ……えっと、理奈は後ろでそのままほわほわしておいてね。

 絶対、変身しちゃダメ!

 え~って言わないの。

 もったいないから。


「じゃあ、あんりきゅんの実力、おねえちゃんにみせてほしいにゃー」

「そう言うと思ってました」

「うんうん、あんりきゅんのぉー、ちょっといいとこ、見てみたいっ!」

「お姉ちゃん、それ、なんか違います……」

「べつにかまわしないにゃー!そーれ……」

魔力の矢(エネルギーアロー)

「…………ごっぶ……ぐ、ぎゃ……」


 なんだか、魔法の一発で哀れゴブリンは沈んでいった。

 はぐれゴブリンだったのか、1体しかいない。

 おかげでMPは1点の消費で済んだ。切り捨て万歳!


「おー、あんりきゅん真言魔術師だったんにゃね?」

「ええ、そんなにいい魔法使えないですよ……って、おねえ、ちゃん?」

「ねー、アンリ」

「な、何でございましょーか?」

「確かに、よおーく見てみると、その指に嵌っている指輪は、発動体だね?」

「は、はい」

「どうやって手に入れたか……それは、いっか」

「うん」

「君、塔って知ってるかな?」


 え?と、塔……



  <塔:検索結果>

  1.接地面積に対して著しく高い構造物のこと

  2.魔術師協会を指す言葉。隠語や暗号ではなく広く通用する。カ

  レジスタットにある(真言)魔術師協会の本部が、前項にある形状

  をしていることから。また、人間が神々に対抗する手段として生み

  出された体系としての側面と、人間が天上に対して向かおうとする

  塔の側面をなぞらえたとする説もある。



「き、協会のことですか?」

「おー、協会……ね。教会?協会?どっちのことかな?」

「ま、魔術師協会のほうです」

「うん、君、博識だね。正解」

「いちよう、ぼく、賢者としていろいろ知ってるって体なので」

「なるほどね。それが言い訳ってことでいいかい?」



  <真言魔術師について>

  真言魔法に関する書物・知識は原則的に魔術師協会が全て(・・)握ってい

  る。したがって、通常、「真言魔術師=魔術師協会に所属している」

  と言う等式が成り立つ。


  <エルフの真言魔術師>

  普通いない。なぜなら、精霊魔術と真言魔術では、発動原理は異な

  るものの結果的に似たような効果を発揮する魔法が多い上、どちら

  も成長に時間がかかるので、両方の魔術を極めるのは、いわゆる経

  験値の無駄だから。……ボーナスポイントってものがあるから、簡

  単にレベル上げられるんだよ?



「え、えーと、……もぐりってことで、どうにかなりませんか?」

「も、潜り……し、仕方ないにゃー。もぐりかあ、そうしちゃえば何でもありにゃ~ね。で、魔術書はどしたのさ?」

「こ、古代、遺跡で見つけたって、それでだめ?」

「うにゃー、なんでもありにゃーね、その言葉も。うん、便利な世界にゃー。シリアスモードは無理にゃーよ。だって、あんりきゅんのおもらしの限界を見誤ると、すぐに漏れちゃうにゃ~よ」

「うん、も、もれてない、よ?」

「……もう、漏らしたかにゃ?」

「……ち、ちょびっとだけだから!こぼれてないから!せ、せーふなんだからねっ!」

「よかったにゃー。……ん?よかった?失敗?ついでにゃーから、その魔術書、見せてくれちょ?」

「見ちゃっても、怒らない?」

「だいじょーぶ、だいじょーぶ。お姉ちゃん怒らないから。約束するから。だから、見せてちょ」

「……じゃあ、ソルお姉ちゃん、これなんだけど(うるるん)」


 念には念を入れて、うるうる瞳に上目遣いでご機嫌を窺いながら、1冊の本をマジックバッグから取り出す。

 そして見せたのは、バスプラで安く手に入れてしまった特級真言魔術書。

 間違っても遺失真言魔術書なんて見せた日にゃ殺される。

 確実にそう思う。


「ぎにゃーーー」


 あ、これでも殺されちゃうかも。




ここまでお読みくださり、ありがとうございます。


次は、いつになるんでしょうか?

例によって、書ければアップします。

最速は12/10(日)ですが、例によってノープランでございます。

※(12/10追記)なぜか、日曜に頭痛が発生します。しばらく前も、日曜でした。前回の時のそれよりかは痛みはソフトですが、確実に集中力を奪っています。書くのはもちろん、活字を追うのもつらいです。12/10の更新はありません。なお、ネタも浮かぶ気配がございませんので、しばらくお休み。……になると思います。本当に、すみません。


次ぐらい、北の遺跡にトライしてもおかしくはないと思うのですけどね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ