第11話 夢に見るはとある未来の殲滅劇
このお話は、『ファンタジー世界でよくある、冒険者が世界を救う物語』 二人の章 76 第49話 戦場にて(後編)において、フォルティアが敵大将を信仰魔法を用いて倒し、その後二人して気を失った後、再び目を覚まして誓いの言葉を交わし合うまでに、その裏側でアルメルドミジル軍がどのように壊滅したかについてを語ります。
つまりは何だって?
書いちゃった蛇足ってやつっすよ!お客さん!!
もったいないので、こうやって載せちゃう私。
「に゛ゃー!!ソルっちが影薄いに゛ゃーーーーーーーーー!!!」
「うるさいですよ!マスター。だって、新キャラの方がいじりやすいでしょう」
「むきーーーーーー!そるがヒロインだに゛ゃーーーー」
「はいはい、私達が夜番をしておきますから、マスターは寝ましょうねー」
「う゛ー、ついにイリアまで扱いがぞんざいになったにゃーーー」
そんな召喚者と精霊のやり取りを聞きながら、僕も眠りにつくことにしたいです。
精霊には睡眠は必要ないし、イリアも理奈も自立型なので、召喚者二人が寝てしまっても、安心、なのだ?
ともかく、そう言う話になったので寝ます。
ほんと、これで1日目がやっと終わったなんて、考えられないですよ。
******
そして、ぼくは変な夢を見る。
◇◇◆◆◇◇
戦線は膠着していた。
と言うか、よくもまあ、最終ラインが崩れずに残ったもんだ。
さすが、第7小隊。<大地を征く者>の面々を中心に頑張っている。
当然、たまたま居合わせた本当の10番組に犠牲者は出ているけど、そんなことは想定内だ。
ぼくも、ガイアスも、フランコ隊長も、その取り巻きも健在。
ついでに、ゾレティス特務部隊長がいるのがちょっと困った状況だけれども、まあ頑張っている。
でも、戦線は膠着しているのだ。
第7小隊としては、ここで勝たなければならない。
勝ち戻り以外では、トランジェントに帰還することができないのだ。
最後の押しの一手が必要。
彼らが戻ってくる時には、この地に敵の姿を残してはならない。
あー、どうしよっかなー。
やるしか、ないよなあ。
<ここで取るべき行動について>
ブレイブシューター広域殲滅モード一択、当然ですっ♪
十分、ストックも溜めたし、
こそこそこそ
見つからない様に戦線を離れる。
うん、ゾレティスにも気づかれてないよね。
十分離れた所で、いってみよう。
おっと!その前に、がりっとしとかないとね。
予防、予防。
では、改めて。
「お兄ちゃんっ!久しぶりだね!」
パジャマに枕を持った理奈を呼び出す。
「じゃあ、さっさとゴミを片付けよっか」
「うんっ!じゃあ、お兄ちゃん、掛け声よろしく!」
あー、はずかしい。
誰もいないけどね。
「よしっ!ブレイブシューター=エクセリナ、重装スペシャルモード、同化シークエンス開始!」
「了解!お兄ちゃん!重装展開!来て!アールスフィア!」
僕の声に合わせ、理奈の可憐な声で換装シークエンスが起動する。
理奈がエクセリナとしてのコスチュームを身に纏う。
随伴艦アールスフィアが次元の裂け目から現れ、僕の体が光の粒子となり、アールスフィアに同化する。
アールスフィアがパーツへと分解し、エクセリナを重装形態へとドレスアップする。
放射状に延びるリアクターバーニアの先端部もエネルギーユニットとなる。
エクセリナの周りに随伴フローティングユニットが浮かび、全方位への一斉攻撃が可能となった、重装形態となった。
「この世界を侵略する……違った、……この世界を破壊しようとする者達を私は許さない!ブレイブシューターエクセリナ重装モード、君の心のトリガーに導かれて、今、ここに降臨だからね!」
決めポーズと決め台詞。
今回のターゲットは侵略者ではなく、この世界の秩序を破壊しようとする者が敵だからね。ちょっと決め台詞が変わるのだ。うん、侵略者いるけど、今回は狙っちゃだめだよー。
で、このセリフは外せないけど、うん、やっぱり恥ずかしい。
この重装モードは、ノーマルモードで射出するビームの数が、何と54本にもなる。
全方位射出型なので、理奈だけでは制御しきれない。
なので、僕も同化して制御を行うのだ。
そこ!合体って言うなよ!
確かに、理奈の感触そのものをぼく自身が感じられる千載一遇のチャンスなんだけどね!
あるいみしあわせですぅ
……ちがった。
ちなみに、現在の理奈のユニットレベルは100。
頑張って、MPストックもフルチャージの1000ある。2か月ほど、ぼく、頑張った!
このモードは1ラウンド毎に5点消費なので、どうにか30分は戦える。
その間に射出できるビームの数は10000本以上。
さすがにこれだけやれば敵残存部隊を文字通り殲滅できるだろう。
さて、最後にもうひと手間。
この後のエネルギービーム乱舞、さすがにこの世界の者たちに見られるとまずいので、一つ、高レベル真言魔法を使っておく。
天候操作
この辺り一帯を積乱雲で覆い尽くし、落雷しまくったようにする。
どう考えても無理筋だが、やらないよりかはましだろう。
にわか雨の降りしきる中、ファーストステージの開幕だ。
「フルシューティングモード、Are you ready?」
「『イエス!!』」
「Stage Open!」
そこからは、まあ、皆さんの考える通り。
もう、ひたすら戦場の上をアトラクティックに乱舞しながら、もう打って打って打ちまくる。
この広いフィールドから、一切の敵の気配をすべて消し去るまで。
敵からの弾幕なんて一切ないので、至極簡単なお仕事だ。
ただし、ダメージコントロールを行い、確実に仕留めなければならない。
取りこぼしは即敗北につながるのだ。
……少々の取りこぼしは第7小隊の面々がどうにかしてくれそうだけれども。
15分そこらで、ファーストステージコンプリートと判断した僕らは、セカンドステージに向かう。
高速飛翔で、丘の向こうへ。
レーダーにて、あの二人を確認する。
タイミングはばっちりだった。
敵大将は彼女の手によって仕留められ、二人もしばしのアイドルタイムに陥っている。
飛び越えて、敵の後詰を狙う。
彼らまできっちり処分しなければ、コンプリートしない。
『これぐらい、行けるよね』
「お兄ちゃん、理奈の力を甘く見ないでほしいな!まだまだいけるよ!」
戻る時間を考えるとあと8分しかない。
2500本だと、ちょっと足りないと判断。
『なら、最後はグラビティーボムで締めるから、外側から削って行くよ!』
「了解!お兄ちゃん!誘導よろしく!」
とまあ、そんなこんなで、最後に轟音とどろく広範囲攻撃をして、ぼく自身のMPを大幅に削った所で、セカンドステージもコンプリートとなった。
ふう、やれやれ。
活動限界まで残り少ない時間のうちに、第7小隊のいる近くまで高速飛翔で戻る。
「敵勢力の完全沈黙を確認!この世界を破壊なんて絶対させないよっ!ブレイブシューターエクセリナ、君のハートと共に、ミッションコンプリートなんだからねっ!」
決めポーズと共に、白い光に包まれる。
重装モードから待機モードへ移行する。
ぼくも、理奈から分離して元の姿に戻った。
「ふにゃー、今日は思いっきりハッスルしちゃったね、お兄ちゃん♪」
「うん、ぼくも疲れたよ。でも、まだ、今日と言う一日は終わってないからね。少ししたら、理奈には申し訳ないけど、異空間退避をお願いしちゃうけど、いい?」
「うん、分かってるよ。ここじゃあ、私の姿は目立ちすぎるからね。確認したら、また、しばしのお別れだね!」
「じゃあ、ちゃっちゃとちぇっくあんどりざると、行っちゃおう!」
さてさて、ボーナスポイント結構ゲットできたかな?
<取得ボーナスポイント検索結果>
本戦闘で発生したボーナスポイントはありません。
御照会ありがとうございました。
えー?
そんなあ。
<基本事項>
通常ミッションにおける討伐対象モンスターはカウントしません。
ポイントの重複発生はありません!
し、しまった。
これ、ミッション中の戦闘だった。
あー、気合い入れて損しちゃったよ。
とまあ、7割以上の敵兵は僕たちが倒したのだったりする。
え?シャルトはどんだけ倒したかって?
<シャルト=ブリージングの戦績>
今回のエンカウントでの敵破壊率は21%でした。
はい?
それ、化け物です。
3時間、その間ずーっと1分間に6人殺して、1080人になる。
で、確認事項だけれども。
この周囲に侵略者、いるの?
『半径10km以内の検索が完了しました。2件該当しました』
だよね。
ぼくだけじゃ、ないよね。
表示しなくてもいいからねー。分かってるから。
本当、何だかマッチポンプしているような気がするよ。
うん、ポイント稼ぐために必要だから、仕方ないよね。
今回、何と言っても、僕たちは侵略者の味方をしたんだから。
さらに遠い未来に、大きなボーナスポイントを得るために。
そして、この時においてもボーナスポイントを得るために。
<ミッション:アルメルドミジルの南進阻止(高難度)をクリアしました>
<ミッション:邪神降臨阻止シナリオのチェックポイントを通過しました>
<あんりきゅんはボーナスポイントを600ポイント獲得しました>
<エクセリナはボーナスポイントを20ポイント獲得しました>
◇◇◆◆◇◇
本当に、ろくでもない夢を見た。
これって、僕たちの未来の姿?
まっさかあ
******
「おーい、朝だぞー」
「お兄ちゃん、起きてー」
美目麗しい精霊二人に起こされる。
うん、初めての異世界の朝は、何と言うか平和だった。
「おはよう、理奈、何もなかった?」
「うん、何もなかったよ!お兄ちゃん、なので、補給っ、補給っ、させてほ……」
「イリアさんも、おはようございます」
「ああ、アンリ、おはようだな」
「ソルお姉ちゃんは、朝が弱いんですか?」
「もちろん、弱いに決まってるだろう。デフォルトだな」
「微妙に、イリアさんも不思議な言葉を使うんですね……それに、最初の時よりも言葉遣いがづかっぽ」
「精霊だからな!ある程度何でもありなんだ。それに、サーヴァントモードの丁寧な言葉遣いは正直、疲れる」
「言い切るんですね」
「お兄ちゃん!補給、なんです!もう、待機モードが切れちゃう!」
「あー、理奈はお疲れ様でした。パジャマ姿に戻っちゃっていいからね!」
「えー、そんなあ」
理奈の姿が一瞬光ったかと思うと、パジャマモードに移行していた。
枕を持って、眠たそうな感じになっている。
「ふにゃー、おにいちゃん、いじわるですぅー」
「その姿なら、非実体化してるから敵の攻撃も受けないし、ストックMPも使わないんだ。そっちの方がいいんじゃないかな」
「たーしーかーにー、そーゆーかーんーがーえーかーたーもー、あるけど、破壊力もミニマムなんだよう」
「じゃあ、朝一だし、半分ほどは吸っていいから」
「おー、お兄ちゃん分かってるぅ。じゃあ、今回は控え間に、はむはむはむ」
「あふ……と、とけちゃう……」
「はむは……うん、これで半分だね。きょうもおいひかったでふー」
「ふわ……はあ、はあ、どうにか耐えた!」
やっぱり、今朝も耳をはむはむされた。
今回は半分だけという約束だったので、決壊には至らなかったよ。
よかったよかった。
「うみゅー、うにゃ……あ、あさ、なのか……」
向こうで、変な声が聞こえてきた。
うん、まごうこと無きお姉ちゃんだね。
この一連の流れは目撃されなかったわけだ。
……うん、今後も、朝の日課にする?
毎日、朝一でMP半分からのスタートってどうなんだろうって気もするけど、3時間以内に敵に出会わなければそれで全快するんだから、その方がいいかな?
つまり、理奈にMPを渡すのは、原則朝一と就寝時。効率よく進めていこう。
ここまでお読みくださり、ありがとうございますです。はい。
次回は、2日目、北の遺跡へ向かう道のりです。




