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前世の婚約者(大統領令息)をチートと株取引で社会的に全ロスさせた件〜今世では私があなたの「無一文」をプロデュースします〜  作者: I・G・ε


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エピローグ

前世で、

怒鳴憎どなるぞ花札はなふだⅧ(8世)の子、

怒鳴憎・Jジュニア・花札Ⅸ(9世)の婚約者だった

私・清蓮院せいれんいん美華みか

怒鳴憎・花札Ⅷが催す舞踏会の夜、

ジュニアと私の婚約発表の場であった壇上で、

婚約発表のスピーチを行うジュニアは、

突然、私には身に覚えのない濡れ衣の罪・

『不倫』『結婚詐欺』『ペーパー商法詐欺師』『偽情報を使った相場操縦』『性格悪く、友人を手下にし、級友の気弱な一人を徹底的に虐め抜き、自殺に追い込んだ女』を読み上げ、私を断罪した。

前世の記憶が蘇ったのは、孤児院の硬いベッドの上だった。


怒鳴憎どなるぞ家第八代当主・怒鳴憎・花札Ⅷ(8世)の催した舞踏会。

壇上で私・清蓮院せいれいいん美華みかの婚約者であったジュニア、

すなわち怒鳴憎・J・花札Ⅸ(9世)は、

私にとっては身に覚えのない数々の罪を読み上げて私を断罪した。

さらには私の父・正一朗が築いた清蓮院財閥にも濡れ衣を着せ、

あっと言う間に私たちの家は没落し、私は絶望のなかで命を落としたのだ。


だが、魂は輪廻の輪を拒絶し、

完全無欠の「全知全能のチート」を携えて今世に舞い戻った。


私は己の爪を深く隠し、

孤児院から名門・祥簾醍しょうれんだい家の養女として戸籍を得た。

前世の記憶と全知全能の知能があれば、

現代社会の富と権力など手のひらの上の遊戯に等しい。

今春、私は世界が注目する名門投資ファンド

SSFサクセス・シード・フィーチャーズ」の

ジュニアアナリストとして電撃採用された。


さあ、復讐の幕開けだ。


前世で私と我が家を地獄に突き落とした大統領、怒鳴憎・J・花札Ⅸ。

お前が父の後を継いで最高権力の座に就いたところで、私が徹底的に追い詰めてやる。


お前が若い頃、お前の父の後援者である甲斐舜かいしゅん鈍魔どんまの子

甲斐舜かいしゅん屯魔とんま」とつるんで数々の非行に手を染めていたことなど、

私のデータベースにはすべて記録されている。

島での隠し事、違法な遊びの数々。

その第一弾として、私は懇意にしている敏腕記者へその情報を密かにリークした。


記者会見の最中、その記者から鋭い質問が飛ぶ。

「若い頃、ある島へ行って少女買春行為をしたというニュースが流れましたが、

事実ですか!?」


ジュニアは顔を真っ青にし、

すかさず「フェイクニュースだ!」と怒鳴り散らした挙句、

記者会見を途中で投げ出して逃げ去った。

テレビ画面に映るその見苦しい姿を見て、

私は優雅に紅茶のカップを傾ける。


だが、これらはほんのウォーミングアップに過ぎない。

幸運にも、当時の株式市場は空前の好景気に沸いていた。

花札家もそれに乗じて私腹を肥やしていたが、

私はすでにジュニアの隠された政治的謀略と、

それに伴う世界経済の急変動を完全に看破していた。

私はSSFのファンドマネージャーに対し、

株式市場の「指数先物に大きなカラ売り」を仕掛けさせ、

同時に「原油先物」を歴史的な規模で買い進めるよう強力に進言した。


そして運命の日が訪れる。

ジュニアが友好国・湯田圃ゆだんぽ共和国と共に、

仮想敵国であるイーロンパ神国の軍事施設に対して

「大規模な攻撃を実施した」と発表したのだ。


世界経済の歯車が狂い出す。

私の復讐の歯車が、音を立てて回転を始めた。


©2026[I・G・ε].All rights reserved.

攻撃発表直後の市場の反応は、驚くほど鈍かった。

専門家の大半は

「数日で終わる小規模な紛争に過ぎない」と高を括り、

株式市場も原油価格も小幅な上げ下げを繰り返すばかりだった。

花札財閥の息がかかった経済アナリストたちも、

「大統領の決断は世界に平和をもたらす」

などとテレビで気色ばんだ賛辞を並べていた。

しかし、私の予測は違った。

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