【11♯ 勇者妊娠5日目】 教えて!エーリア先生『魔族と魔石』
見知ってきた天井。
あれ? 天井が汚れてる。シミかな。血の跡みたい。うわ、怖! 怖いのダメなんですけど……ただの汚れだよね? 気になって寝れないよ。後で掃除をしよう。届かないから、タイガーさんにお願いするかな。掃除か添い寝を。
あ、妊娠5日目になった。
もう、すっかり、おなかが大きいです。始めのうちは、まだ動き回れたんだけど、ここまで大きくなると、動くのも大変なんで、ベットに居ることが多いです。
ここまで大きくなってから気付いたんだけど、この子、どうやってうまれるのかしら? おなかに宿った時は体をすり抜けてダイレクトチェックインって感じだったけど、生まれるときは、下からなのかな? そうだとしたら、めっちゃ怖いんですけど! さすさす。
まぁ、不安がっていても、胎教に良くないので、意識を切り替えて、スマホでお勉強のおさらいを。
教えてエカテリーナ先生!
この世界についてのお勉強です。スマホのメモ機能やカメラ機能を使用しながら、記録を取りつつお勉強。美人に家庭教師されてるシュチュっていいよね! 自分が妊婦でなければね!
エカテリーナ先生は、お勉強モードになると、普段のおっとりがどこかにいきます。ツン度が増すっていうか、別人みたい。普段は、「うふふ」「あらあら」「まあまあ」だけで会話をこなし、言葉に抑揚もたせて、語尾を伸ばす。何とも甘い喋りをするのだが、先生モードは、もう、女教師(眼鏡が見える)って感じ。スラスラペラペラ話す。これが、オン・オフを使い分けるというのか? まぁ、どちらも魅力的であるのは間違いない。
さて、最近学んだ事は、
《魔族について》
・人族と魔人族は見た目や生活に大きな違いはない
・勇者VS魔王とかはない
・人族と動物には魔力がない
・魔人族と魔物には魔力がある
まずこれ。魔王いなかった。いや、魔王はいるけど、魔人国の王様なだけ。しかもいくつか国あるし。「フハハ、よく来たな勇者!我が魔王だ!」な展開は無い。世界の半分も約束されない。
勇者は世界の危機に女神から遣わされる者で、その都度、敵対するものが違う。今回は何と戦うのかわかってないんだけどね。
しかも勇者なんて、お伽話の存在であって、本当に召喚出来るなんて思われてなかったらしい。
だから、グリグラ国城では、[流石勇者!派]と[えー勇者?派]がいて、以外に肩身が狭い勇者。まぁ、王様は歓迎してくれてる。国民は一連の事情は一切知らされてないそうだ。平和って大事よね。
タイガーさんから謝罪を受けた。「こちらの都合で召喚したのに、この様な待遇で申し訳ない。だが、貴方は私の全てでお守りする」だって、騎士ってかっこいいよね。ねー。さすさす。
それに今の環境に不満なんてないし。俺の世話は、タイガーさんとエカテリーナさんの2人がよくしてくれている。むしろ迷惑かけて申し訳ない。お世話してもらいたいわけじゃないんだけどなぁ。どうしたら、友達ってなれますか? ぼっちに教えてください。
あと、この子生んだらどうするかなー。
さすさす。
2人への恩返しとしては平和をもたらすことが一番と考えました。だから、『剣』を扱えるように修業の日々を送るか、他の神器を探して安全を確認するべきか? 悪しき者が、この国を襲って来ない感じなら、修業の旅もいいかな。やっぱ勇者は冒険だよね。せっかくの新しい人生、今度は自立をしたいな。
おっと、脱線。おさらい、おさらい。
魔人族・魔物は[魔石]を体内に宿して生まれる。これによって魔力を扱えて、魔石の質によって能力が違う。魔石は第2の心臓であり、体内から魔石が無くなると、即死では無いが衰弱して死ぬらしい。
魔石と聞いてイメージしたのは――、
額の真ん中に縦に裂けた割れ目から覗く結晶
「俺の第三の目が見据えるっ」
右手の甲に痛々しく模様を描く傷跡の中輝く結晶
「俺の右手がっ」
胸の真ん中時間を知らせる丸い光
「インスタントラーメンが出来たっ」
――だが、魔石は基本外から見えないらしい。本人も体内のどこにあるか感知出来ずに生涯を終えるそうだ。でも、すーごく稀に、外から見える状態で生まれてくる者がいて、その魔石は世界への干渉能力がずば抜けて高いらしい。チートか。チートは見た目もそれっぽいのかな。なら居るかな、右手が疼く魔人?
じゃあ、魔力もあるし、魔人族として生まれると、凄いじゃんと思ったら、そうでも無いらしい。
魔力の酷使の仕方にもよるが、人族より寿命が短く、繁殖能力も低い。高い能力を持った魔人が生まれることもあるけど、過去に悪の道に走った者が何人かいて、被害を受けた一部地域では魔人族が嫌われている事もあると聞いた。しかも、魔石狙いで襲われる事もあるとか。ぐぬぬ。
魔石狙いということは、魔石って奪えるの?
教えて、エカテリーナ先生!
「あら、いけない子ね」(幻聴)
《魔石について》
・魔人族や魔物が死ぬと魔石を残して肉体は灰になる
・魔石はほっておくと光に変わり飛んでいく
・魔石は魔力でコーティングして保管出来る事もある
魔族は死ぬと魂や肉体が魔石に凝縮される。で、魔石になってからは、この世界の伝承である、[月に召される]か[大樹に還る]らしい。
2つの違いは奇数月か偶数月かなんだって。
奇数月→欠月:月が日食みたいに欠ける
月が欠けた空洞へと導かれ欠月に魂が召される。
偶数月→満月:そのまま満月
月が見守ってくれているから魂が満月に大樹へ還れる。
この世界は、月と女神に信仰が深いらしい。
えーあの女神がー。と思うけど、言えない。言えやしないよ。
また、脱線。
魔石は、その魔石と魔力の波長が合う場合だけ、魔力でコーティングして、持っていることが出来る。肉親とかだと成功率高いとか。でも、魔石を手に入れても、元の能力が発揮する訳ではない。だから、お守りや形見として扱われている。しかし、この魔石をどうにか己の能力にと考える過激派が、魔族を襲っているとの事。襲って奪うような奴と波長が合うとは思わないけどね。
今日は、おさらい、ここまで。
おやすみなさい。さすさす。
《おじ神》職業に女つくだけでエロちっくだよね
《アオイ》女教師
《おじ神》女医
《アオイ》女スパイ
《おじ神》女海賊
《アオイ》女秘書
《おじ神》女勇者
《アオイ》……
《女作者》読んで頂きありがとうございます!




