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ラクガガク  作者: 徳丸
第2章 宗教
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38.お部屋のお披露目

あの蜂賀が活躍した事件。その後。


車に戻り、寝ていた彼女らを起こして話したところ、この日はとりあえず任務完了ということなった。

ジェリー曰く、「全然作戦と違うじゃない!!」だそうだが、かねがね作戦通りでうまくいったのだから評価して欲しい。絶対に成功しないと思ってたので。

ターゲットに違和感を感じさせず、連絡手段をゲットしたロロ達には、まだやることがある。


しかし、今日はもう戦った戦士の心がキリキリなので、それぞれの家に帰宅し、また明日ロロの家に集まって動向の確認、ターゲットへの接触を行うことにする。




ジェリーが車でそれぞれの家まで送ってくれた。

春、蓼科、蜂賀、ロロ、鶴飼。

鶴飼と春は神社で。ロロと蜂賀はロロの家付近で降ろしてもらった。

鶴飼は、神社でお世話になっているため、蜂賀は明日、港区でお仕事があるためだ。



ロロとは初対面だが、ロロの家は基本的に開放的なので、快く泊まることをオッケーした。


「えええ。ロロさんこんなとこ通らないと家に入れないんっすか・・・!?」

「そうだよ~ヽ|。・ω・|ノ 。でも慣れれば結構いい感じだよ~」


そんな会話をしながら、ロロの家につながる、崖すれすれの道を進む。


「いやあ・・・。外からは見たことあるっすけど、実際来ると違いますねえ・・・。」

「まあまあ、とりあえず今日はいろいろあったからさ~ゆっくりしてってよ~(´ゝω・`*)。」


人1人が通るのがギリギリの幅を進み、到着した洞窟の入り口。蜂賀は感慨深い様子で入り口を確認した。橋の上から確認したときはどれくらいの大きさかわからなかったが、実際見てみると1.5mくらいの高さだ。


これでも人気のアイドル?的なものをやっている蜂賀は屈まないと通り抜けできない。

ゆっくりしてってとは言うものの、今日一日の疲れが癒せる心配になった。


明日の撮影に影響しないといいっすけど・・・・。


「じゃあ、一晩失礼するっすよ~。」


腰をかがめて入り口を通り抜ける。


うわあ・・・暗いっすねえ。溶岩の光がようやく届くって感じっすか・・・。

あ、天井高くなった。あ、柱かっこいいっす。彫刻・・・??掘ってあるんすかあ・・・。


「すごいっすねえ~。入り口は狭かったっすけど。この柱?すごい綺麗な彫刻掘ってあるんすねえ。あ、あっちの柱、柄が違ってるっすね!」


蜂賀は天井が高くなったことに安心したと同時に、目の前の空間に置かれたいろいろなものに目を引かれる。


「あ~あれねヾ(´・ω・`)。洞窟掘るときに天井落ちたらやだなあ~と思って。自分でトーテムポール的なの作って天井と地面にぶっさしてるのよお~(0'ε`o)」

「え!?!?ロロさんが作ってるっすか!?!?あ、この一帯のも全部もそうっすか!?!?」

「そだよ~。」


今まで変な帽子をかぶった春さんの友達と思っていたが、思わぬカリスマ性にびっくりした。そこかしこにあるものがどれも目を引くものだらけだからだ。

すげえ。としばらく見ていたら、


「そんなにすごいものじゃないよお~(シ´ω`)シ 。ていうか、仕事終わったんだから、早く休んで休んで~。」


ロロに背中を押され、奥の部屋へ連れていかれた。それでもなお名残惜しかったので、蜂賀は後ろを気にしながら通路を進むのだった。

広い空間の先には一段上がってさらに部屋があるらしい。

そこで靴脱いでねえ~と言われ、きれいに加工された木の床に足をあげた。


「うわ・・・。全然違うじゃねえっすか・・・。めちゃ綺麗ですし広いし・・・。」


リビングとダイニング。最新式のキッチン。3人用のソファーに机、パソコンやゲーム機、テレビなど、様々なものが散乱している。

所々誰かの私物と思われるぬいぐるみやクッションが置かれていた。


「まあまあ、とりあえずそこに座りなよ~ヾ(o´∀`)。ぼくちんの家結構人来るから、2年前に本腰入れて改装したから超綺麗でしょお~??」

「ほんとっすよ!!全然外と仲違うじゃねえっすか!!照明も!!入り口付近全然ねえですし!!」

「そりゃそうだよ~。ぼくちんの家結構金目のものあるからねえ~(´・ω・`)。外から分からないようにしないと。」


確かに。と蜂賀は納得しながら進められたソファーに座る。

ゲーム機や最新家電はどこへ行っても需要があるからなあ~。


「あ、あと蜂賀君。入り口近くのぼくちんの作品たちで好きなのあったら持って帰っていいからねえ~ヾ(ヾ゜∀゜`*)。」


金目のものと言われ、周囲を眺めていた蜂賀はロロの言ったことに「あざっす。」と上の空で答えてしまった。

3秒くらいしてロロの言ったことを脳内で反芻し、がばっと振り返る。


「え・・・!?!?あれ、お金取れる代物っすよ!?そんな無料でなんて!!」

「いいよ~別にい~∑d(´ω・,,○)。パルルンとジェリーは気に入ったのあったらすぐ持って帰ってるしい~。それに、ちゃんとした作品は別のところに置いてあるから大丈夫~。」


蜂賀は、すぐに持って帰るという春に驚けばいいのか、あそこにおいてあるレベルがまだ商品として立ち行かないのに驚けばいいのか分からなかった。

でも、本当に大したことではないように言うので、帰りにしっかり吟味して持って帰ろうと誓う。


しばらくゲームのカセットをソファーから眺めた。


そして、キッチンから出てきたロロはこんなものしかないけど。と言ってパンとジャムを差し出しす。

結局カフェではソーダしか飲まなかったのでお腹がすいていたのだ。ありがたい。


「あ、水しかないけどいい~??」

「あ、こないだ頂いたものなんすけど。何とか茶ってやつ。それ今日持ってるんで良ければ一緒にどうっすか??」

「へ~何のお茶かわかんないの怖いけどもらうよ~o(`・ω・´)ノ゛。」


一緒にご飯を取りながら、今日の事を話すうちに大分ロロとも打ち解けてきた。


なんだ。春先輩の友達っていうからちょっと警戒していたけど、大したことないじゃないか。

確かに帽子は変だけど、人を見かけで判断するのはよくない。

友人が変だからと言ってその友人も変というわけではないのだ。



この家もすごく居心地がいいし、なんだか緊張が解け、気が抜けてきた。食べ終わった皿をキッチンに戻し、ソファーの背もたれ体を預け、大きく深呼吸をする。



こんなに素敵な家で過ごせるなんて・・・しばらく厄介になりたいくらいっすねえ~。一人暮らしって言ってたし、彼も苦労してるっす・・・。


あれ??そういえば彼一人暮らしなのになんでこんなに贅沢できるんすか?そりゃ住む土地は一等地じゃないっすけど。家電とか、ゲーム機とか、結構なお値段するっすよね・・・??


蜂賀があれえ?と頭を悩ませていると、


「今日はどこで寝る~(*´・ω・)σ。」


同じく食べ終わったロロが問いかける。

続けて、


「布団持ってきてここで寝てもいいし、掛布団だけ持ってきてソファーで寝てもいいし~??」


と言っていたが、彼の生態が気になりすぎた蜂賀は聞き逃してしまった。

とりあえず何か言わなければと思い、「ここで!!」と答える。


「おっけ~(`・д・´)9」


何とか切り抜けられた。布団をとってくるといい、地下へと続く階段に向かうロロを見てほっと溜息を吐く。


いや待てよ・・・??よく考えたら彼は作品を作っていると言っていたじゃないか!!臓器を売っているとかそういうことをしているのかと思ってしまった。


想像が膨らみすぎていた蜂賀はいったん自分の考えをリセットする。


作品は別のところに置いてあると言っていたし、きっと地下に飾ってあるんだろう。時に光に充てるとよくないと聞く。


でも、それだけの収入になる人の作品を簡単にもらってよいものなのか。それはそれで考え物だな・・・。


再び、悩み事が増えてしまったと、蜂賀は頭を抱えた。膝に両肘をあてて、視線は床に付けている足の間。自問自答を繰り返す。


ふと目を開けると、小さな三角耳の獣がこちらを見上げていた。

バチッ


目と目が合った。


小首をかしげる獣。


「うわああああああああああ!!!!!」


遠くからロロの「大丈夫~??」という声が聞こえた気がした。






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