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ラクガガク  作者: 徳丸
第2章 宗教
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35.友達の定義


「あ、あそこにいる集団ちょっとイケてない!?作戦よ!!!」

「「おお~!!」」



正直どういう接触方法なのか1欠片も伝わってこない作戦名なのだが、ジェリーの他、2人も何となく誇らしげな表情を浮かべていたので、黙って聞くことに徹する。


2人はジェリーの背後に下がる。


「あ、今何言ってんだこいつって顔したわね!?!?」


ジェリーは「もう!!」と言って少し顔を赤らめる。

すごい。ご名答だ。


「ふふん。まあ、説明聞いたらそんなこと思えなくなるでしょうけど!!!」

「僕たちの知恵を絞り出したんで!!」

「ですね。私めもそう思います。」



鶴飼はまだであってそんなにあってないはずなのに、ジェリーたちと大分仲良くなったように感じる。

またそれと同時に、この集団に入ってから少し頭が弱くなった気がする。

春は、鶴飼をここに連れてきたのを少しだけ後悔した。



「「う・・・・うん。じゃ、説明お願いします。」」



これからの説明に不安しか感じないのは気のせいだろうか。

題名にあの3人が誰も突っ込まないことも、不安になる要因の1つだ。


よくあるだろう??若気の至りってやつ。

大体そいうの5年後に振る返ると、黒歴史になってるんだよね。


2人は何か予感を感じた。


「ふふん。じゃ、ターゲットを見つけたところから行くわね。まず、ターゲットを見つけても、視線を向けちゃだめよ。彼女結構かわいいと思うけどね。」


写真を見た感じ、確かにかわいかったなあ、と思うロロと春。

(付き合いたいとかそういうわけではないが。)


「最初は普通に会話をしながら、彼女の隣を通り過ぎる。ここで大事なのは、彼女に興味はないけど、彼女が好きそうなイケメンが集団に1人はいる必要があるというころ。他はそいつを立てるモブ。顔は必要ないわ。」


「そして、あらかじめSNSで拾った情報から、彼女の行く予定であるお店に先回りして入店する。彼女は恐らく窓際が好きらしいので、窓際の席に座る。」


聞けば聞くほど、底なし沼に向かって歩かされるのではないかという恐怖が襲う。

戦争は脳がしっかりしていないと負けるのだ。


ジェリーは淡々と説明を続けていくが、ここで少し疑問。挙手をする。

どうぞ、と視線でジェリーが許可を出した。


「あのお~??説明の所大変恐縮なのですがあ~(。>ω<。)。そのイケメン役が気になるのですがあ~??」


そう。その他のモブになるのか、花になるのか。ジェリーはあえて人物名をあげていない。

それはロロにも希望があるということなのではなかろうか。



大体予想はできるが一応ね?一応。希望は捨てない。┣¨キ(〃゜3゜〃)┣¨キ 。



「そんなの決まってんじゃない?メンツで考えて見なさいよ。」



蓼科。ロロ。春。ここには3人の男児がいる。個性はバッチリだ。


誠実(仮)系、眼鏡掛けてないけど掛てる系、人外系。


さて、誰が選ばれることやら・・・・。

固唾を飲む。



「蜂賀さんがいるんでしょ???」



彼女の後ろに控える、鶴飼は特にこれと言って表情に変化は見られない。

しかし、蓼科は嘲るような笑みを口元に浮かべていた。



”え?なに?君たち自分が選ばれるとでも思ってたの??ウケるw”



蜂賀・・・いたな・・・。春は彼の姿を想像して、性格、顔その他もろもろ、()()()作戦において勝てる要素を見いだせなかった。



「うす(-ω-ゞ。」「・・・はい。」



ジェリーは後ろにいるやつの顔が見えないこともあり、ロロ達の落胆に気づかない。

女性は男心が分からないから簡単に傷つける。


でもさ、でもさ、ぼくちんも鼻から下は自信あるよお~( *`ω´)。

目はこんなにも多彩な芸をもって・・・・・

「ここまでで何か他に疑問ある?」


「「ないです。」」


「そう??」


疑問がない表情には見えないけど、とつぶやくジェリー。

本人たちが無いと言っている。無いんだよ。これ以上ぼくちんたちをいたぶって何をしようと言うんだい!?!?


「ふーん?で、窓側に座ったら嫌でも彼女の視界に入る。そこでも彼女を視界に入れてはだめよ?彼女は初対面でじろじろ見る安い男に興味はないの。しばらくしてから、トイレに立つはず。多分ね。化粧すると思う。それを見かねて、モブが彼女にぶつかるのよ。水を持ってね。」



「軽く水をかけてちょうだい。モブ1。ここにいる男児はみんなモブなのだからいいわよね?誰でも。で、モブ2が駆け付けるのよ。大丈夫!?って。イケメンはただ見るだけ。モブ3も自分が持ってるハンカチを差し出す。」



「モブたちがいろいろやっている間、イケメンの手出しは不要よ。で、ターゲットの子はイケメンはお高く留まって何もしないのね!と思うわけ。」



「だが!!違うの。イケメンは彼女を無視してサッと横を通り過ぎる。・・・・彼女の分の伝票を持ってね・・・。でいうのよお~。彼女の支払いはここからで、っていって。もちろんお金は万札をサッとおいておく。おつりはいらねえ・・・。」



「支払いを終えたイケメンは自分の席に帰る。モブたちが彼女の世話をしているところを今度は通り過ぎずに、ごめんねえ。僕の連れがっていうの。万札をサッと渡してね・・・。」



彼女は説明を終えると、ふうっと恍惚に浸る。


「これは・・・(o´・ω・`o)」


説明を聞き終えたロロは春の顔を見る。

春は頷きを返す。


「漫画の中でしか成功しないやつですね。」

「だよねえ。ていうか、イケメン、女の子を金で釣ってるだけの奴に感じちゃうんだけど~( ゜_ゝ゜)ノ 」

「私もそう思います。」



こそこそ話すロロと春。ジェリーはまだ自分の作ったシナリオに酔っている。


どうやら悪い予感は的中してしまったらしい。まあ、その予感というのも的中率90%のところあったから、ほとんどお知らせみたいなもんだけど。



ていうかさあ。

この流れって、3人で作ったんだよね?ジェリーだけじゃないよね(*´□`)??

女子である鶴飼さんはまあ、わからんでもないけど、蓼科あ!!!

君は軌道修正の助言は上げられたんじゃないの!?!?



ジェリーの後ろについていたキーパーソン蓼科を呼ぶ。


「なんで、修正をしなかったんだよお~(´Д`*)!!あれ絶対成功しないよ???」


座らせられた蓼科はキョトンとした顔でロロと春を見つめる。

純粋無垢な、穢れは何も知らない。そんな瞳だ。


春はこういう目をするいい大人にはろくな奴がいないことを経験上知っていた。




「え?死なばもろともって言うじゃないですかあ??」




耳に入る言葉に落胆も絶望もない。あるのは虚無だけ。

我々は彼を甘く見ていたようだ。




そうだった・・・・。こいつ、女に弱いんだった。上司然り、今までの環境然り。女に敷かれ続け、反抗する牙すら捥がれた。哀れな男。

女子しかいない空間で、反抗することなんて言えるわけなかった・・・!!!

では今までジェリーの後ろに立ってニコニコしていたのは、この結末を知っていたからか!!


自分が哀れなモブになるくらいなら、道連れにしようと思ったな・・・・!!


「はっ。というか、ジェリーは蜂賀と会ったことはなかったはずです!!ジェリーに存在を教えたのって・・・!?!?」


春はこの事件の一端を担っているであろう容疑者に驚愕の目をを向ける。


「え?僕ですけど??何かまずいこと言っちゃいましたかねえ??春さんよりイケメンいますよって?親切心だったんですけどお??ジェリーも”そうなの!?!?”って喜んでくれてましたよ??」



嘘だ。確信犯だな。綺麗な目しやがって・・・。

敬語で何でも言えば、人を敬ってることはならないんだからな・・・。


蓼科は蜂賀が勤務させられてからちょくちょく食堂であっており、メアドを交換するまでの仲になっていたらしい。

さり気なく、世の女性から狙われるという爆弾を懐に忍ばせるとは。いい度胸をしている。


そんなところに落とし穴があったとは!!!春もこればっかりは予想のしようがない。


「蓼科さあん・・・・??ロロ、今度職場に行く機会があったら彼の仕事を増やして差し上げなさい。」

「らじゃ。」

「ええええ!??ちょ、ひどくない???」


ロロと春の間に固い絆が結ばれた。

また、結局ターゲットととの接触はジェリーのもので行くことになった。


ちなみにロロも蜂賀とは初対面である。


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