16.客観的に見てみよう!
15話!
周りの人視点
ロロがゲートから出て、大樹に見惚れていた時。
「あ、ねえねえ。見てみてあの子。」
「え、何?」
高知県・四万十市のビル、最上階の共有スペースにあるテーブルスペースに1組のカップルがいた。2人は付き合ってまだ1カ月であったため、話題に困っていた。すると女性の視界の端にいかにも初めて見た!すごーいという雰囲気を醸し出している少年、いいカモを見つけたので早速話題に出す。
「ほら。あの大樹みてポーっとしちゃってる子。私も初めてあの木を見たときはすごいと思ってたなあ。大地君もそうじゃなかった??」
「ん~?あ、あの子か。フフフ。そうだね。僕も初めて見たときはあんな感じだったかもなあ。絶対あの木には妖精がいるって思ってたんだよ。まだ小さかったからさ。」
「・・・え!?(めっちゃかわいい)そ・・・そうだね!」
脳内と表情筋を切り離してなんとか返答する。
「絵本とかに出てくる小人とか、夜になったら活動してるんだ!って私もーーーーー「え!?!?」!?」
急に彼氏が大声をあげたため彼女の美智子はとても驚いた。大地の昔話がとてもかわいかったため、その頃はきっと君が妖精だったと思うよ・・・。幼少期のあなたを見ていたかった・・・。と心の中で思っていたため、その心の声が出てしまっていたのかと慌てる。どうやら彼の視線の先にいるのは自分ではないらしい。ほっとして彼の視線の先を追いかける。
「え、少年がどうかした・・・???」
視線の先には先ほどの少年がいた。大樹に見惚れていた時の場所から少し移動したらしい。少年を確認した後大地に何があったのかと問いかける。
「・・・・・。」
大地は何も答えない。
「・・・・・????」
様子が変だったが、少年を見続けていたので美智子も少年を観察することにした。
「(・・・・・??何か喋ってる・・・??いったい誰と??)」
少年は何かと、いや誰かと会話をしているようだった。顔はある一点から動かないし、口元は動いている。それに彼が被っている帽子は何か言いたげに表情を変化させていた。
しばらくすると会話が終了したらしく、少年は体の向きを変え、その場を離れてしまった。
「ね・・ねえ。大地君。あの少年は何と会話していたのかな??私には何も見えなかったんだけど・・・???」
「・・・・だ・・・・・そ・・・・だ!」
「え?」
なんか大地君、少年が何かと話してる様子を見たときから様子が変みたい・・・・。幽霊とかそういうの苦手なのかも・・・。
「・・・か?そうだ。そうだ!!!」
「な・・・なに?なんか変だよ?」
「妖精はいるんだ!!!絶対そうだ!!!そうなんだ!!!」
美智子の彼氏、大地はそういってイスから立ち上がり、大樹を見つめ始めた。その口は「ねえ。いるんでしょう??」「ぼくとお話ししようよ!」と動いているようだ。
「え・・・ちょ・・・」
美智子は半腰で椅子から立ち上がり片手を彼のほうに伸ばした体制で固まっていた。
「私、幼少期のあなたを見たいとは思ったけど、再現して欲しいとは思ってなかった・・・・。」
******
場面は変わって、橋の上から蛇紋岩がないか探していたロロ。
周囲はなかなかに厳しい環境。光っているものはあるが、見たことのあるものばかり。
「んん~??ないなあ(-ω-;)ウーン。」
見渡す限り黒と赤、所々人工的・試験的に木の植林を行っているため緑。
ちなみにロロに見えている、第六感的な部分で感じ取れるのは、その物自体の存在だ。人であればその輪郭がぼんやりと、宝石であればはっきり、クッキリと。羅劫持ちの人が作り出した道具などはその羅劫の色の文字列が周囲を取り巻いているように。
目がない体が生き残れるように、別の手段で周囲を認識できるように変化して行ったらしい。この生活にももうずいぶん慣れたものだ。
最初はこの体になって恨んだりもしたけど、今ではより本質が見えるからいいカモって思ってるよ(∀`*ゞ)エヘヘ。昔は本といろんなものや人に当たっちゃってイライラしてたなあ。
「あ、あれ!初めて見る色かも~\(◎o◎)/!。」
ギラギラした色を放つ、ぼんやりとした何かが視界に映る。宝石であればクッキリはっきりと輪郭が見えるはずだが、それは違った。でも不思議な存在感を放っていたため橋から降りて確認することにした。
探索用にいつも腰に装備している縄梯子、橋から降りられるverを橋の手すりに取り付ける。
「いやあ~結構高いなあ(-ω-)。上るの大変かなあ~。」
ぶつぶつ言いながら一歩一歩縄梯子を下りる。
地面に足が付き、周囲を見渡す。思ったよりもギラギラ地点は遠いらしい。歩いて目的の地点に向かうが途中でキラキラしたものが埋まっているのが分かったので掘って、持ってきておいた布袋にしまっておいた。
そしてしばらくして目的の場所に到着する。
「あれ???何にもないな・・・( ゜д゜)???何かあると思ったんだけどな。銀ギラしてるやつの残り香はあったけど、本体どこ行ったんだろ????」
到着したところには何もなかった。橋の上から見たときの銀ギラ度と今見えている銀ギラ度は明らかに小さく、少なくなっていたため、ここに何かがいたのはわかるのだが・・・・。
「ええええΣ( ̄ロ ̄lll)ガーン。結構頑張ってここまで来たのに収穫なしかあ。」
少し残念だけど、蛇紋岩探さないといけないから今日はこれ以上追うのは難しいな。しょうがない戻ろう。
ロロはとぼとぼと縄梯子のあるほうに向かっていった。そんなロロの後ろ姿を見つめるものがいたのだが、ロロは気づかなかった。




