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ラクガガク  作者: 徳丸
第1章 羅劫(らこう)
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14.男にも旅をさせろ

早くも11月。学校は11月から1月半ばまで冬休みに入る。といっても冬と秋休み合同といった形である。

出稼ぎしたり、家業を手伝ったりしなければならない人が大勢いるため、休みが年を重ねるごとに増えていったのだそうだ。

大体の人は大手の会社に雇われる形でお金を稼いでいる。



だが、今年は少し早めの休みになった。何者かの襲撃によって校舎が破壊されてしまったからだ。


休み明けには国の税金で立て直してくれるそうだが、修理が終わるとは到底思えない。

どのようにして学校を再開するのか、被害がどれくらいなのか、その他もろもろはまた追ってメールで連絡するらしい。



あの後、3限で帰ったとされる生徒、職員室にいなかった先生方に軍から連絡があったそうだが、揃って全員、記憶が曖昧だという。


また、学校側で取った生徒の生存確認を行なったところ、


行方不明者2人。


だったそうだ。



それも全てインターネット上での通達。あの日から一度もクラス単位で集まっていない。



少し早めとなってしまった冬休み。存外感傷的になる暇もなく11月になってしまった。




ロロはこの日、気分転換と綺麗なもの集め兼金稼ぎのためにビルの最上階にやってきていた。


ビルの最上階は他の階とは違い、売り物屋や居住スペースではなく様々な場所に移動することができる特別な空間となっている。


最上階1つ下の階から階段で上がらねばならないが、エレベータがあるはずのところには20ほどのゲートが設置されている。




1つのゲートで1つの出口、それが日本全国に分布している。

繋がっているゲートはある一定の範囲から動かすことはできず、密集している地域かつ土地のある部分に都市を形成したと書物には記載されている。

つまり、出口の先が空中や、溶岩の中であることもあるのだ。



ロロは広い空間設置されている窓口に向かう。周辺のイスやテーブルには下の階で買った飲み物を飲んでいる人や戦利品を選別している人などがたむろしている。この空間にいる人は基本的にスラム出身の人である。


「こんにちわ~。ゲートの使用許可を頂きたいんですけど~。」


窓口には墨木ぼくもと林業のスポンサーを背負った受付嬢がいた。主に木を生産・販売している大手の会社だ。


「はい。では住民カードをご提示願えますか?」

「はい。」


ロロは受付嬢に言われたとおりに住民カードを提示する。これは日本国に住む人であれば誰にでも無料で発行してもらえるカードだ。

失くしたらお金を払って再発行しなければならないが、このカードがあると無いとでは暮らしに大きく変化が現れる。


ビル内に店を構えることもビル内で買い物することも、ゲートを使うことも学校に通うこともできないのだ。


このカードの見た目は3種類ある。


赤、シルバー、ゴールドである。

赤は殺人、カードの譲渡を行ったものが持つ色、シルバーは一般市民、ゴールドは羅劫持ちであるという配色になっている。

カードは信頼証明にもなっているため提示はどの店でも固く義務付けられている。


ゴールドであるとビルの定住優先書や様々なサービスを受けられるようになっている。


「はい。シルバーですね。どちらのゲートをご利用ですか?」

「えーと。四国のほうに行きたいのですが・・・。」


今回は四国に珍しいものがないかを探しに行きたかったが、直通のゲートは用意されていないとのことだった。


「えーと。メモ等はございますか?」

「はい。大丈夫です~(o´・ω-)b。」


ロロはそういってタコの口の中から自作のペンを取り出した。


「え・・・!?」


受付嬢は思わずロロの動作を目で追ってしまっていた。

タコからペンが出てきたことに驚けばいいのか、帽子がタコだったことに驚けばいいのか、そのペンは何だと驚けばいいのか。


突っ込みどころが多すぎて思考が停止してしまっていた。しかし業務中であることを思い出して、1つ咳払いをしてから説明を開始した。さすがプロだ。


「・・・こほん。では、説明をさせていただきます。現在ロロ様のいらっしゃる東京・港区から四国地方に飛べるゲートはございません。ですが、2つほどゲートを経由していただけましたら高知県・四万十市に行くことが可能です。いかがでしょうか?」


四万十かあ・・・何かあるのかな・・???


「四万十市ってなにか有名なものってありますかあ~??」

「そうですね。四万十でしたら人工的にビル内に再現された自然が有名ですね。タケノコやショウガなど、農業も盛んですね。」

「ふ~ん。じゃあビルの外でとれるものは何かある??」


鉱石とか、魚とかあったらいいけど・・・。大体マグマ産の種類違いしかないんだよねえ~(・ω・`。) 。魚類。


「とれるものといいますと???」

「え~と。鉱石とか??魚、植物・・・あるかなあ??」

「そうですねえ。蛇紋石じゃもんせきとかはいかがですか?あの古来に存在したとされる蛇のような紋様がとても綺麗らしいですよ。あ、でも資料によるとですねえーーーー」


へえええ!!!とてもとても興味がありますワク(灬ºωº灬)テカ!!蛇!?本でしか見たことがない蛇柄ですと!?すごくないですか!?


ロロは思わぬ報酬が手に入ると知り、そのあとの話を聞いていなかった。


普通の人にとっては必要な内容だったかもしれないがロロには関係ない話であったため聞かなくて正解だったかもしれない。


「ゆかせていただきますヘ(´∀`ヘ)げへへ。」

「そうですか。では最初にそちらのーーーー」


受付嬢から説明をもらい行き方をメモする。

今いるゲートと、もう一つのゲートを通ると四万十に到着するらしい。


さあいよいよだ!と思ったが四国まで飛ぶのにかかるお金が結構多かった・・・・。

7日分の食費だ・・・・。

ゴールドカードだったら・・・よかったのに・・・。半額・・・だったのに・・・・(;´д`)=3トホホ・・。


でもすごく楽しみ!!早く見てみたいなあヽ(◎´∀`)ノゎ──ィ!!!


そしてその後、目の前にあるゲートを使用するのに1時間待たされ、さらにもう一つのゲートを通るのに1時間30分かかるのであった。


・・・・ゴールドカードだったら・・・・etc。


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