小雪 那津実の目的 1
梁瀬先生の装備はREC3リスペクトです
小雪は今他の生徒たちとはぐれ、梁瀬と二人でイミュを目指している。
ゾンビとの接触は極力避ける方針だが、道筋の上でどうしても避けることができない。または、死角から急に出てきたゾンビは梁瀬が対応することになっていた。
梁瀬は普段のジャージ姿ではなく異能力”武装”によって創られた鎧を纏っている。
全身は騎士といわれて誰もが想像するようなプレートアーマーで、右手には赤い十字の真ん中に三つの王冠が描かれた盾を。左手にはモーニングスターと呼ばれる棍棒の先にある球状の頭部に複数の棘を備えた武器構えていた。
小雪にも安全のために赤と黄色の縦のストライプの盾を持たせている。
梁瀬は後ろについてくる小雪をチラリと見て不思議と怯えているようでもなく平然としている様子に多少驚く。
「小雪君は、こういうとき以外にもどっしりと構えているんだな…」
「え?先生今何か言いました?」
「いや、なんでもないよ。ただの独り言さ」
梁瀬はそういいながら段々と暗くなってきた空を見る。
思えば放課後にゾンビに襲われてからいくらか時間がたっている。
このまま暗闇の中進み続けると危険度が増してくるはずだ。ここは一旦どこかに宿をみつけて明日また目指すほうがいいに違いない。が、その前に……
薄気味の悪い笑みが浮かぶ。
梁瀬は小雪の腕をとり、今いる道からそれた細い道へと彼女を誘導する。
突然腕をとられ驚く小雪だったが、彼の表情を見て何をしたいのかを察した。
「今こんなときにか……」
彼がこのときにいつも息が荒くなる。それが癖なのだ。
誰もいないような裏路地に二人がたどり着いた後、梁瀬は小雪の小振りな尻をなでるように触る。
突然触られたにもかかわらず、声を上げようとしない。
顔は嫌がっているが、突き放すなどの行動するようには見えない。
実はこれははじめての行為ではない。いままで何度もこんなことがあった。
事の始まりは部活動であまり自己主張をしない小雪が孤立しかけていたとき、梁瀬が便宜を図ってくれたお陰でうまく馴染むことができた。
そのことに小雪は感謝をしたが、梁瀬には下心があった。
梁瀬はその恩義と、小雪の強く言えば断らない性格を利用して、長年セクハラを繰り返していたのだ。
「あぁ…いいよ那津実君…やっぱり君は最高だぁ…」
耳元でささやきながら尻から腰の感触をひとしきり楽しんだ後、彼は上半身へと手を伸ばす。いつものように彼女の着やせする胸を楽しもうとしたときに、ふとおかしなことに気付く。
いくら触ろうとしても全然触ることができない。不思議に思って自分の右手を確認する。
「ひ、ひやぁあぁぁぁぁ手がああああ」
全身から血の気が抜け、気付いた瞬間に激痛が走る。
右腕の手首から先が無くなっていた。よくみると何かに溶かされたように溶解の跡があった。
パニック物における教師の最も正しい姿だと思います




