乗車
お盆中まったくなにもできなかった…
エタりはしないので頑張ります
バスへと走る僕たちの上からものすごい音と影ができていることに気付く。しかし、もう間に合わない。
見上げたときにはもう僕たち全員をまとめて潰すことができるほどの瓦礫が迫ってきていた。
「しまっ…!」
後悔をする暇もない。一瞬で僕達は死ぬはずだったが、瓦礫は不自然に軌道を変え、安全な位置に落ちる。
この不自然な現象の正体はすぐにわかった。
「マナト!」
マナト。僕たちを守ってくれている。さっきの約束も必ず守ってくれる。
今それを確信することができた。でもマナトに頼ってばかりではいけない。
いくらマナトがランクAの異能力を持っているといっても、あの規模の力を何度も使えばすぐにスタミナが切れてしまうはずだ。
周りのみんなにマナトだけに任せないように注意をする。
「みんな今の瓦礫はマナトがなんとかしてくれたけど次はないかもしれない。僕たちは僕たちで自分の身を守るんだ!」
次から落ちてくる瓦礫にみんなはそれぞれ対処を始める。マナトも援護をしてくれているようだが
少しずつずれる軌道の幅が小さくなり、冷や汗を各回数が増えてくる。
そろそろ頼ることは無理だ。再び全員に注意を促し、バスへと向かう。
バスまで全力で走る間に体力のある人とない人で差がつき始めてくる。
一番後ろを走るバレー部の小雪が足がほつれたのかついにこけてしまった。
彼女は小さな悲鳴をあげ、思い切り地面に倒れこむ。さらに運の悪いことにちょうど彼女の倒れた場所に瓦礫が降ってくる。
まずい。あれは完全に避けることができない。彼女を助けようにも近くに助けることができそうな人は誰もいない。梁瀬先生は大声で小雪君!と叫び、急いで助けに向かっているようだが距離がありすぎる。
一瞬の内に彼女を助けるには僕の異能力しかないと判断する。しかし、不安もあった。なぜならあれを使うと…。
助けるデメリットが一瞬浮かんでいたが、助けることができる人物は僕しかいない。そう思うと損とか得とかそんなものを投げ捨てて異能力を発動させていたた。
小雪はこけた後、落ちてくる瓦礫をなぜか慌てずにじっと見つめている。宗助はそれが諦めの表情に見えて助ける選択肢を選んだことを心から喜ぶ。
今宗助は彼女のすぐ横にいた。
異能力”高速移動”。ランクBの友人からコピーした異能力だ。そして彼女を抱えてもう一度高速移動を発動させる。
僕たち二人がバスへと向かう集団の先頭まで移動した後、彼女の重みを支えることができずその場に倒れる。
異能力を使おうと思ったとき一番の心配事がこれだ。高速移動は一回でもヘトヘトになるのに二度も使ったらこうなるのはわかっていた。
地面に倒れこむ瞬間、誰かが僕の手をつかんで引き上げる。
「よくやった!宗助君!よく那津実君を守ってくれた!」
梁瀬は本当にうれしそうに僕を褒める。そしてもう片方の腕を小雪がつかんでくれた。
「ありがとう。宗助君。………こんな男の人もいるんだ…」
「え?小雪さん今なんて?」
宗助はありがとうの後にいった小さな声を疲れのせいなのか聞き逃してしまった。
「ううん!なんでもないの」
小雪にいわれ追求はしないが、何を言ったのかは気になる。
二人に肩を借りながらなんとかバスにたどり着いた。
「全員乗ったか?」
問いかける梁瀬。
今いる生徒は全員乗っている。
唯一いないマナトは力を使えば自動車より速く動くことができるので、心配は要らないはずだ。
「よし!じゃあ飛ばすぞ!」
学校からの脱出のためバスは走り出す。
もっと文をうまく書きたい
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