ランクA VS 元ランクA 2
重力使いは強敵だがやらちゃうかませ
(なんだ今の規模は…)
マナトは今重力で潰れた職員室の中で考えをめぐらしている。
この状態でマナトが今平気な理由は宗助たちを窓の外に飛ばした後、急いで自分の周りに念動力のバリアーを張っていた。
マナトは今困惑している。重力を使って職員室全体を潰したことはわかるが、規模が大きすぎる。
普段から萩谷の相手をさせられているから理解できる。いまの異能力の規模は萩谷の8割ほどの力を使ったはずだ。
正気の彼ならこの行動はありえない。
そもそもこの職員室を異能力を使って破壊すること自体がおかしいが、もし破壊する気でも8割で力を使えばもうスタミナが切れて動くことは不可能だ。
つまり、萩谷はもう正常じゃないことを証明してしまっている。
(くそ…萩谷…許してくれ。今は宗助たちを守るために君を野放しにはできない…悪いがスタミナ切れで動けない今のうちに君を殺す)
異能力を使い周りの瓦礫をどかして道を作る。
萩谷は壊れた窓際に立っていた。ただ立っているだけだがそれが今は異常だ。マナトは信じられない光景を見て驚きを隠せない。
(なぜだ?なぜ立っていられる?あれだけの規模の力を使ってまともに立っていられるわけがない。彼の実力は僕は知っている。彼の力ではもう立つことはできないはずだ)
疑問は残るが萩谷が自分に気がつく前に止めを刺そうと周りを見渡し、ちょうどいい具合に折れて尖っている鉄の棒を高速で射出する。
当たると確信した瞬間、鉄の棒は勢いをなくし地面に叩きつけられるように落ちる。
「なっ…。今のは重力を常に周りに張り巡らせているのか?あれはかなり燃費が悪かったはずだが…」
(さっきの規模の破壊といい、常に張っている重力といい、普通ならありえないぞ。いったいどうなっているんだ)
攻撃をしたのにもかかわらず萩谷はこちらに振り向くことさえしない。
萩谷は外に向かって手を伸ばす。すると遠くから風船が破裂したような音が鳴った。
(まさか、力を使って宗助たちに何かしている!?まずい!こっちに気を引かないと!)
マナトは周りにある瓦礫を飛ばしながら力を使い萩谷の前に飛び出る。
萩谷の目線がこちらへと向かったことを確認して力を解放する。
(喰らえッ!さっきのと同じだと思うなよ!)
マナトはまた尖った鉄の棒を萩谷に射出する。しかし、さっきと同じではない。
鉄の棒の周りに異能力をコーティングするようにまとわせている。重力に負けないように貫通性を高めてより殺傷力を高めた一撃だ。
「すまない。友達のために死んでくれ萩谷」
一瞬後に顔を串刺しにされる光景を想像して友達を守れたことを安堵する。
だが、想像は裏切られることになる。




