↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
嘘つきたちの本音  作者: おしるこ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/4

嘘つきたちの本音.3

【れんpoint of view】


…怖い

話さなきゃいけないのに…

話したら、きっと…


『れん?どうしたの?』

❲抱きしめてくれないか?❳

『うん…え、れん?震えてる?』

❲…❳

『大丈夫…何があってもそばにいるから、安心して』

❲つばき…ごめんな❳

『え?』

❲選んでほしい 今から俺の話を聞くか、別れるか❳

『ど、どういうこと…?』

❲最後に、1番大事な話をしたい 俺自身のことだ❳

『聞かなかったら別れろってこと?』

❲…聞くのが怖いなら、な 隠し事をするくらいなら離れたほうがいいと思うから❳

『聞く』

❲聞いたら別れたくなるかもしれないぞ?❳

『…何を隠してるの…?』

❲どうする?聞くか?❳

『うん…』


❲ふーっ…こえぇ❳

『手を握ってるから…ゆっくりでいいわ』

❲ありがとう…まずは、何も言わずに最後まで聞いてくれるか?❳

『わかった…』

❲俺、つばきの大学に潜入してたんだよ

卒業までの半年くらいか

君がいるのがわかって、ずっと話しかけようと思ったけどそれはできなかった

ある女の子が俺のそばにいたから


それが、君の友達 周防百合さんだ❳

『え?ちょ、ちょっとまって』

❲…察したか?❳

『あなた…誰なの?』

❲俺は芹澤蓮だよ あっちが偽物なだけで❳

『…!聞きたくないけど…ここ何日かは二股してたってこと?』

❲そうなるな…ただ、彼女に手は出していない❳

『…それ、ゆりには…』

❲伝えてもいないし伝える気もない❳

『ねぇ、それを話してあたしとどうなろうと思ったの…』

❲きっと、君のことだから彼女を選ぶだろうと思った言いたくはなかったけど…隠し通せそうになかったからな

島崎草を彼女の前から"消してきた"から❳

『それじゃあ、あの子は…!』

❲…な、最低だろ❳

『れん…』

❲つばきにだけは、俺のことを知っておいてほしかったし

つばきにだけは、知られたくなかった

俺、目の前からつばきがいなくなるのが…怖いんだ❳

『…あたしも、怖いよ』

❲え?❳

『いなくならないで』

❲つばき…❳

『あたし…あの2人ともう会えなくなったとしても、れんを離したくない』

❲できるのか?幼なじみと離れることが❳

『…向こうが離れていったのよ?』

❲つばき…❳

『れんだって知ってるじゃない 

ゆりが、"島崎草"を選んだことも

かえでが"ゆり"を好きだってことも』

❲…❳

『それともあたしと別れたくてこの話をしたの?』

❲それは違う 隠したままではいたくなかっただけだ❳

『…うん 話してくれてありがとう』

❲それでもよく考えてくれ 今まで騙していた俺でも本当にいいのか 連絡くれたら迎えに来るから❳

『れん』

❲なんだ?❳

『考えなくてもわかってる あなたが好きよ』

❲つばき…俺んち、来るか?ちょっと遠いが❳

『うん 用意する』

❲わかった❳


つばきを連れて、俺の家へ向かった


【つばきpoint of view】


洋服やら何やら荷物を準備して

れんの車に乗り込んだ

2時間くらいかな…結構遠いところから通ってたのね


❲着いたぞ❳

『え…ここ?』

❲ん?どうした?❳

『も、もしかして…このタワマン!?』

❲そうだが…高いところが苦手だったりするのか?❳

『いや、そんなことはないけど…』

❲よかった 行こう❳

『う、うん…』


通された部屋はとても広くて…


『…れんってお金持ち?』

❲だからちげーって!❳

『景色すごーい…』

❲存分に楽しんでくれ 俺は見飽きてるけどな❳

『れん』

❲ん?❳

『そういえば、なんでうちの大学に来てたの?』

❲つばきが通ってるのを知ったから❳

『え?いつからあたしのこと知ってたの?』

❲覚えてるかわかんねーけど…俺、つばきに会ってるんだぞ?1年前に❳

『え?』

❲俺、階段から落ちたことがあってさ❳

『え!?あの時の!?』

❲覚えてるのか?❳

『うん…腕とひざを擦りむいた人を手当てしたのは覚えてる たいしたことはしてないけど』

❲あのとき、そこにいたみんなが知らんぷりして通り過ぎる中で、つばきだけが声をかけてきてくれて

手当てまでしてくれてさ 俺、一目惚れしたんだ

で、金使って調べたんだよ❳

『それじゃあ…かえでとのことも知ってるんだね』

❲あぁ つばきと関係を持ってるのを知って、どうしてやろうかと思ったんだが…

俺のがよっぽどひどいことしてるしな❳

『…そんなこと…』

❲あの時、エリカを指名したのも、店のホームページの写真がつばきに似てたからだった

本人に声かけられないからってさ

つばきにしたいことを、その子にしようとしたんだ

まぁ、本人で良かったけど これは結果論だからな❳

『調べたときには、あたしがその仕事をしてたことはわからなかったの?』

❲あぁ、調べたのは知人でプロじゃないからな

コンビニでバイトしてたのは知っていたが❳

『そっか…幻滅しなかった?』

❲するわけない❳

『れん…』

❲あ、これから、どうする予定だったんだ?就職とか決まってるのか?❳

『なーんにも決まってない バイトも辞めたし

しばらく働かなくても生きてけるくらいお金は貯めたけど、何かしらはしたいかな』

❲俺も 2人で小さい喫茶店でもやるか?❳

『いいかも!』

❲そうなったら、幸せだなー❳

『れん…』

❲どうした?どこにもいかねーよ そんな顔するな❳

『うん…』

❲そんなに心配だったら、籍でも入れるか?❳

『うん!』

❲はは 可愛いやつ ほら❳

『れん…』

❲つばきだけだ 俺が愛してるのは❳

『あたしも…愛してる』


やっと見つけた…

あたしの幸せは"れんといること"なんだ…!


【ゆりpoint of view】


どうして…?

いきなりRileからそうくんのアカウントが消えちゃってた


嫌われること、したのかな…

旅行、楽しかったの わたしだけだったのかな


よく考えてみれば、付き合ってって言ったのもわたしからで

好きって言われたこともなかった

手もつないだこともキスだってしなかったし…


はぁ…


《ゆり?おい、なんて顔してんだ!?》

「あ、かえで…」


あ…いつの間にかかえでの部屋の近くに来てたんだ

《何かあったのか?》

「ううん…なんでもないの」

《何でもない顔じゃねーだろ!》

「大丈夫…大丈夫だから…」

《お前…無理しないで話しちまえよ》

「かえで…わたし、振られちゃった」

《なっ、あいつにか!?》

「旅行に行ったの その後アカウントが消えちゃって連絡も取れなくて、わたし、家も知らないし、

どうしたらいいのか…」

《…忘れちまえよ そんなやつ》

「うん…そだね」

《俺も、お前のこと忘れようって必死なんだぞ》

「振られ仲間だね ふふ」

《…無理して笑わなくていい》

「…っ…」

《はぁ…ほら、うち来いよ こんな道端で泣くつもりか?》

「…うん」


かえでの部屋に来た ひさびさにお邪魔したけど…

なんか、ダンボールが…


「あれ?…引っ越すの?」

《おう》

「どこに行くの…?」

《教えない》

「…かえでも…いなくなっちゃうの…?」

《…っ 一緒に来るか?隣町だし なんてな》

「行こうかなぁ…」

《ばか、お前!危なっかしいやつだな…俺だからいいけど…襲われちまうぞ?》

「ほんとに…行こうかな」

《お前がそれでいいなら…》

「かえで…連れてって」

《はぁ…お互い職場ちけぇしな 場所もちょうどいいと思うぞ》

「うん」

《手なんか出さねーから安心しろよ》

「かえでー…」

《ほら 大丈夫だから 泣くな…な?》


ごめん…かえで…

また、かえでに甘えちゃった…


【かえでpoint of view】


…忘れようとしてたんだ 本当に


それなのに…はぁ…

でも、こんなんなってるのにほっとけねぇし…


今は、ゆりが元気にさえなってくれればいい


それにしても…あの野郎…

まぁ、何言ってもしょーがねーけど…

今は、ゆりのことだけ考えよう…


《あ、つばきにも連絡するか?》

「ううん…つーちゃんには連絡しないで」

《わかった…》

「あ!ねぇ、いつ引っ越しなの?」

《もう住めるから、少しずつ運びこんでるんだよ》

「そっか わたし…本当に行っていいの…?迷惑じゃない?」

《迷惑なわけねーだろ 部屋あるし トラック借りてるから、お前の荷物も運んでやるよ》

「ありがとぉ 部屋片付けてくる」

《俺も行くよ 段ボール余ってるから持ってってやる》

「ありがとう!かえで」


その後俺はゆりの部屋で片付けを手伝った

トラックで片道30分だけど、

場所も変われば少しは気も紛れるだろ…



その他諸々の手続きなんかは、ゆりの両親に任せた

俺はゆりの両親に一緒に住むために挨拶をした

小さい頃から知った仲だから、その辺は安心してもらえてよかったけどな


入社式までに間に合わせるのに ちょっと忙しかったけど、その頃にはゆりも少しは元気になっていた


【2年後】


「かえでー、早く起きてよぉ!遅刻するよぉ!」

《…おい!俺は休みだ!!》

「あ…あはは…ごめーん!」

《いいよ、せっかく起きたし見送るわ》

「ありがとう かえで」

《飯、サンキューな あとで食べるわ》

「うん!終わったら連絡するね」

《迎えに行くよ 荷物あるんだろ?》

「ありがと!じゃあとでね」

《おー 気をつけろよ》


あれからすっかり元気になったゆりは、

今は俺の彼女になっている

ゆりにとって、それが良かったのかはわからないけどな


つばきとは連絡を取ってない

急にあの街からいなくなったんだ

地元にも帰ってねぇっていうし

元気にしてんのかな、あいつ


また吸い始めた煙草もやめた

心配するからな ゆりが


結局俺たちだけ、まだあの"約束"に縛られてるのかもしれねーよな、なんて

ゆりの前では言えねぇけど


それでも幸せなのは確かだ 少なくとも俺は、な


【ゆりpoint of view】


「かえでー!こっちー!」

《おう ほら、荷物持つから》

「ありがと!夜ごはんはお鍋だよぉ!」

《寒いしちょーどいいな》

「ちゃんと野菜も食べてよぉ?」

《…》

「かえでー?」

《わーったよ!そうだ デザート買ってきてあるからな》

「ほんとぉ!?ありがと!楽しみ♪」

《俺明日も休みなんだよ》

「そうなの!?じゃあ荷物置いたらデートしよ!」

《行きたいとこあったら言えよー》

「じゃあー!TOKYOタワー見に行きたぁい!」

《おう、いいぞー》

「うんっ!」


あれから、かえではわたしとずっと一緒にいてくれている

手は出してこなかったし昔みたいにほんとに仲良しな2人に戻れてうれしかったの


去年、わたしからかえでに言ったの

「わたし、かえでが好き」って


すごく驚いて、《無理してないか?》なんて聞くものだから…

あ、ずっと気にさせちゃってたんだなって


「本当に好きなの…かえで…」

《俺はずっと好きだったんだ やっと付き合えるんだな ゆり》

「うん!ありがとぉ…」


わたしたちはそれから恋人になった


「かえでー見てみて」

《見てるよ》

「すごい景色いいねぇー素敵ーっ」

《よかった お前のその顔が見たかったから》

「かえで…いつもありがとう!大好き」

《ば、お前…、お、俺も大好き、だぞ…》

「ふふ 幸せっ♪」

《うん…俺も》


【つばきpoint of view】


『いらっしゃいませー 珈琲とケーキセットですね?少々お待ち下さい ケーキセット入りました』

❲はーい コーヒー作るよ❳

『うん!お願い!』


あたしとれんは都会を離れて小さい喫茶店をオープンさせた

【喫茶 La Mer 】ラ・メール 

フランス語で"海"っていう意味 海沿いの街に合うかなって思ってつけたの


ご近所さんや、観光客のお客様たちが来てくれていて、ありがたいことに毎日盛況なんだ

働かなくていいーなんて言ってたけど、

やっぱり楽しい!

れんと一緒だし!


❲さ、そろそろ休憩にしようか つばき❳

『うん!おつかれさまーれん ふーっ…』

❲なぁ、体調は大丈夫なのか?❳

『大丈夫よー』

❲そろそろ店休もうと思ってるんだが❳

『うーん…そうね、あまり重いものは運べないし…』

❲な!1年くらい休もうぜ❳

『そうね、2人で育てないとだもんね

でも月末まではお店やらせて?いきなりだといつも来てくれてるお客様に申し訳ないから』

❲わかったけど、無理だけはしないでくれよ?つばき❳

『もちろん!』


【れんpoint of view】


マンションと店を人に譲ってこの街に移住してきた


つばきは妊娠7ヶ月だ 安定期には入ったが、

俺達は2人でしか育てられないからな

今までも休み休みゆっくりやってきたが

喫茶店と言っても、運ぶものは軽いものばかりではないし、なにかあったとき店をやっていては対応できないから


つばきの体も心配だし、ご両親のところで産まなくてもいいのか?とは思っている

ご両親は、つばきがここにいるのも知ってるし、

帰ってきて産んでくれるならうれしいとも言ってくれている

店を閉めるならここにいなくてもいいしな


❲つばき❳

『ん?』

❲地元に帰らなくていいのか?❳

『え?嫌よ』

❲そ、そうか…じゃあ…ここにいるか?❳

『もちろん!』


話が終わっちゃったよ…

強いなぁ さすが母親ってところか…?

俺も強くならないとだな!しっかりつばきを支えられるようにならないと


【つばきpoint of view】


ここは、これから生まれてくる子どもも住むところだから

ここで産んでここで育てなきゃ!

れんは心配症なんだから…


親を頼るのは最後の手段だもの

それに…

嫌なのよ 地元に帰るのは


親同士が近所だから、あの2人が今どうなってるかも親から聞いて知ってるけど…

こっちのことは口止めしている


うまくいってるそうでなによりだけど

こっちのことは放っておいてほしいわ


…これでよかったんだから

そうでしょう?ゆり 



『あ!蹴ってる!れんっ』

❲お!どれどれー…あっ、ほんとだ パパここにいるぞー❳

『元気な子ね!あ、また!』

❲おー 本当だ!早く会いたいなぁー楽しみだなぁ❳

『うんっ!』


【1年後 】


『見た!?れん ハイハイが速くなってる!』

❲おう、ちゃーんと動画回してるぞー!

ほーら、こっちだぞー すずーパパのとこおいでー❳

『ママのところにおいでーすずちゃーん』


すっかり親バカなあたしたちは、娘の鈴と

幸せに暮らしている

お店もまた、ゆるーくオープンしておんぶしながら働いている

お店にいると特にご機嫌で可愛い看板娘だ


鈴目当てのお客様が増えたの

お客様たちが抱っこしてくれたりして可愛がってもらって、うれしい!


【ゆりpoint of view】


「かえでーおなかすいたよぉ」

《俺もーどっか入ろうぜー》

「んー ラ…読めない…喫茶店なのね 

ここはすごい混んでるー…

あっちのレストランにしよっか!」

《そうしよーぜ 待てねぇよ、俺》

「うん!早く行こっ!」


この街には新婚旅行で来たの♪

かえでと結婚して、幸せな日々を送っている


《ゆり?どうした?》

「ううん、とってもおいしいねっ!かえで」

《こっちの店にして正解だったかもなー》

「うんっ!ねぇ、食べたら早めに駅に行かない?」

《お?いいけど、どうした?どっか違うとこ行くか?》

「ううん なんだか、早くわたしたちのおうちに帰りたくなっちゃった!」

《そっか、それもいいな》

「たくさん泳いだし!楽しかったけど、今度は山もいいね!」

《そうだなーまた行こうぜ》

「うん♪」


【かえでpoint of view】


少し早めに切り上げて家に帰ってきた

楽しかったなぁー次は山か…また計画立てなきゃなー


《なぁ、ゆり?》

「ん?」

《愛してるぞ》

「かえで…わたしもっ 愛してる…ん、」

《んんっ…積極的じゃん?今日は》

「だってぇ…だめ?」

《そんなわけないだろーほら》

「ふふ 幸せー……」


ーーーーー


【ゆりpoint of view】


つばき、今どうしてるのかなぁ…

つばきのお母さんに聞いても、知らないって言われちゃったし…



本当はね、わたし、かえでのこと

小さい時からずっと好きだったんだもん

約束してたから ガマンしてたのに…


わたしに隠れてかえでと…

抜けがけしてかえでを奪って満足だった?

せっかく奪ったのに、セフレにしかなれなかったんだもんね どんな気持ちだったの?


わたしは幸せ あのときはつらかったけど…

今はわたしがかえでとこうして幸せになってるんだもの

黒野百合…この名前が幸せの証

もう邪魔されたくない  つばきにも、誰にも…



あー見せつけたいなぁ

わたしがかえでと幸せになってるところ



ねぇ、つばき 

かえでのこんな顔、見たことあった?


《ゆり…ん、んんっ…愛してる…っ》

「わたしも…愛してるっ かえで…」

《はぁ、はぁ…ゆりっ…》



タイトル〘嘘つきたちの本音〙


                  Fin…


こちらの記事はnote様で同一名義にて投稿しております。

再編集して投稿しております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。