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嘘つきたちの本音  作者: おしるこ


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4/4

嘘つきだった者たちの再会

【つばきpoint of view】


あれから10年経った

鈴は11歳になる、

下の子 藤(ふじ)も生まれてもう7歳になった


お店も順調に続けられていて

とても楽しい毎日を送っている


でも、楽しく過ごせば過ごすほど…

最近、ゆりたちのことを思い出すことが増えている


この土地に住んでから友達もたくさんできるっていうのにね


〔つばきーお疲れ!子供たち寝たよ〕

『れん、お疲れ様!ありがとう!はい、コーヒー』

〔サンキュー ん?どうかしたのか?〕

『うん…ゆりたちのこと、思い出してたの』

〔そうか…あれからもう10年経つんだな〕

『うん』

〔後悔してる?〕

『まさか!そういうのじゃなくてね 元気にしてるかな…って』

〔つばき〕

『ん』

〔会いに行ってみるか?ご実家にも帰りたいだろ〕

『…会ってくれないかも』

〔それならそれで諦めもつくだろ?このままずっと気にしたままってのもな〕

『れん…』

〔次の連休、店休んで行くか!〕

『えぇ!?急じゃない!?』

〔こういうのは時間を置かないほうがいいんだよ

な!行こう!子供達もじいじとばあばに会わせたいしさ〕

『…うん』


大丈夫かな…

いざ、決まってみると 少し不安になる


また嫌な思いするんじゃないか…

嫌な思いをさせるんじゃないか…

会いたいのは、自分だけなんじゃないか…


そんなことばかり、頭によぎる


そんな私を見て

れんはいつものように抱きしめて落ち着かせてくれる

あの頃からずっと…


れんがそばにいてくれれば…きっと大丈夫


そんな気になるくらい、れんの存在は心強いんだ


【土曜日】


〔よーし、行くぞー!〕

{はぁい!}

❴朝メック寄るんでしょ!?❵

〔そうそう 昨日話してたもんな 車の中で食べながら行こうか〕

{やったー!}

❴わーい!❵


楽しそう

この帰省が、これからのあたし達にとって

良いものになりますように…


そんなことを思いながら、私たちは出発した


‹おかえりなさい つばき

みんな、元気そうね!安心したわ›

«疲れただろう、れんくん 入って入って!»

「ただいま」

〔ただいま帰りました あ、お義父さんこれお土産です!どうですか?ゴルフの方は…〕

«おー!ありがとう!さっそくみんなでいただこうか れんくん、聞いてくれよー…»


両親が私達の家に来ることが最近減っていたから

2人に会うのも久しぶりだった


れんが両親のことも気にしてくれていてありがたい


‹今ね、ゆりちゃんたちも帰ってきてるのよ›

「…え?」

‹…会ってらっしゃいよ 楓くんのおうちよ›

〔つばき、どうする?みんなで行く?1人で?〕

「…れん、着いてきてくれる?」

〔もちろん お義父さん、すみませんが…〕

«子供たちのことは気にしなくていいよ

ゆっくり話しておいで»

「ありがとう お父さん」

〔ありがとうございます 行ってきます!

鈴、藤、いい子にしててくれよー〕

{はーい!}/❴はーい!❵


…緊張、する


『ふーっ…』

〔大丈夫だよ 俺がついてる〕

『…ん チャイム鳴らしてみるね』

…

"ピーンポーン"

[はーい?どなた…え!?お、お前…つばきか!?]

楓だ…少し太った?

「え!?つーちゃん来てるの!?」

家の中から、ゆりの声が聞こえる

こっちに走ってくる音がする

『…久しぶり』

[お前…今まで何してたんだよ!?何で連絡…ってえ?その人…島崎…か?]

「つーちゃん!!ほんとに…つーちゃんだぁ…!

えっ!?そう…くん…?」

『ゆり…連絡しなくてごめんね』

抱きつかれている 

良かった…あの頃のままのゆりだ

〔あー…島崎草ってのは…嘘で…騙してて悪かった

改めまして、芹澤蓮です〕

「やっぱり…そうくんだったのね!」

〔ゆりちゃん…ごめんね〕

「いいの あの頃のわたしの方が…よっぽど酷かったよ…」

[ゆり…あ、まだいられるだろ?良かったら上がれよ]

れんを見たら、頷いているから

『うん…お邪魔します』

〔お邪魔しまーす〕


2階に上がらせてもらう前に

楓のご両親と子供達に会って挨拶した

9歳の双子だって 

桃李(とうり)くんと菜花(なのか)ちゃん


楓とゆりの幸せそうな雰囲気が伝わってきた


「つーちゃん…本当にごめんなさい!」

『え…?』

「わたし…あの頃、つーちゃんのこと嫌いだった」

『…』

「楓のこと盗られたって思い込んで…でも、でもね…」

『わかってる あたしこそ、ごめんなさい』

「つーちゃんは、なにも…!」

『ううん わかってて2人の前からいなくなったの

れんがいてくれたから…2人に会いに来る勇気が出たんだ』

「そう…ううん、れんくん…つーちゃんのそばにいてくれてありがとう」

〔いや、俺は…〕

「2人が会いに来てくれてうれしいよっ!

ね!かえで!」

[あぁ…ずっと心配はしてたんだけど…元気でやっててくれて良かったよ]

『かえで…』

[久しぶりにこうして揃ったんだ!昔話やら近況まで たくさん話すことあるからな]

「うんうんっ!今どこに住んでるの!?

あっ、待って!飲み物とか持ってくるから!」


それから私たちは

本当に昔に戻ったみたいに…


あたし達の子供達のこと、お店をやってること

かえでたちの近況を話し込んでいた


れんもゆりと話すのは懐かしかったみたいで…


〔今度店にも遊び来てよ 

〇〇の喫茶 La Mer(ラ・メール)っていう店なんだ〕

「え!?そのお店…あ!かえで!初めて旅行に行ったときのこと覚えてる?

混んでたお店があったじゃない!」

[あー…腹減りすぎて違う店に行ったっけ…

そうだ…ゆりが読めない…とか言ってた…笑]

「やめてよぉ!笑」

『そうなんだ!ニアピンしてたんだね!』

「あの頃に再会してたらさ…こんなふうに笑って話せなかったかもしれない」

『それはそう…笑』

「つーちゃぁん…」

[お互いにさ 幸せでやってて、子供もできてさ

今だから良かったんだろうな]

〔うんうん 元々心底嫌い合ってた訳じゃないんだ

時間が必要だっただけ…そうだろ?〕

「うんっ!」

『あっ…良かったら今からうちに来ない?

うちの子達も紹介したいし!』

「いいの!?行く行く!子供たちも連れてっていい?おばさんたちにもご挨拶したいし!」

〔もちろん!〕


それから私たちはみんなで私の実家へ


うちの両親も私達が仲良く帰ってきたことをよろこんでた

❴桃李くんと菜花ちゃんっていうのね!わたしは鈴!こっちは藤だよっ!❵

{仲良くしてね!}

〈うん!藤くん!男同士よろしくなっ!〉

《鈴お姉ちゃん!遊んでー!》


「ねぇ…あの子達、わたしたちみたいに仲良くなれそうだね!」

『本当ね』

〔なぁ、つばき〕

『ん?』

〔こっちに帰ってこないか?〕

『…そうだね』

「つーちゃん帰って来るの?」

[お!またみんなで会えるようになんのか!]

『子供たちがOKしたらねっ!』

「そっか…学校変わっちゃうもんね…」

〔うーん、お義父さんたちのことも心配だしなぁ〕

「優しいーれんくん!」

『ゆりー?』

「わかってまーす!かえでが1番だもーん…ふふっ」

[まったく…]

『惚気てる!ごちそうさま』


夜ご飯を食べてみんなは帰って行った

本当に楽しくて…

会いに行って良かった

れんのおかげだよ



『れん…ありがとう!』

〔…つばきの笑顔が見られるなら、俺は何でもやるんだよ〕

『あたしもれんが幸せって思ってくれたら嬉しい』

〔俺はあの頃からずーっと幸せだよ

なんたって、好きな女の側にいられるんだから〕

『今も?』

〔当たり前だろ ずっと愛してるよ これからも〕

『れん…!』

〔子供達が見てるぞ?〕

『いいの!仲良しなとこ見せつけちゃお』

〔鈴、藤!ママが甘えん坊になってるぞー〕

❴なんかママ、可愛いー❵

{ずるーい!僕も抱っこして!}

『だめー!今はママの時間ー!』

〔はは…はいはい つばきの仰せのままに…〕



タイトル〘嘘つきだった者たちの再会〙


 

                     Fin…


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

【あとがき】


気づいてる方もおられるでしょうが、

人名には全員植物の名前を使っています


花言葉から選んでみました


*周防百合さんは 

ハナズオウ→裏切り、疑惑

ゆり   →純粋、不安、偽り


主人公だけど、ダークな感じにしたくてこの名前にしました 最初は可愛い感じにして、ギャップを激しめにしたかったのですが…うまくできたかなぁ



*蒼星椿さんは

ブルースター→信じ合う心

椿     →控えめな愛


つーちゃんは、ゆりからかえでを奪う気なんてなかったんだよね…ただ純粋に最初はかえでが好きだっただけなんだーっていう感じを出したかったのです



*黒野楓くんは

楓→遠慮、大切な想い出


楓の名字は、最後にゆりをクロユリにしたいがためのものでした

元々はいろんな女の子に手を出してたけど、ゆりが好きだって自覚してからは全員と切って、

一途にゆりを愛しておりました

ゆりには甘々なので、つーちゃんには気づかれていたんですけどね



*芹澤蓮くん

セリ→清廉で高潔

蓮 →離れゆく愛、救ってくださいなどの花言葉も  

   あるんだけど、今回は清らかな愛を採用しま           した 


つばきを一途に愛する人です

1話目のれんのセリフに出てくる"彼女"表記は

つーちゃんのことなんです

れんはつーちゃんを救いたくて、あえてゆりに声をかけてつーちゃんからゆりを離そうとした、というわけなんですよ


*芹澤鈴ちゃん

すずらん→純粋な愛


二人の愛の結晶なので、綺麗な花言葉の花の名前を選びました!ハイハイが爆速、みたいな感じにかきましたけど、可愛い女の子のイメージです!



*黒野百合

クロユリ→恋、愛という花言葉もありますが、

     呪い、復讐の方を採用しました


それっぽいでしょう?楓は元々榎田にしようとしてたんです 榎は協力、力を合わせるという花言葉があったんですけど… ゆりを、クロユリにしたくて!

ちなみに、ゆりは元々菫(すみれ)という名前の案にしていました すみれは、小さな幸せ、謙虚 だったんですけどねぇ…

思いっきりダークにしちゃって、

ごめんね ゆりちゃん



*つーちゃんの源氏名 エリカ

エリカ→孤独、寂しさ 


好きになった男は、自分をセフレとしか見てくれないし、友達のことが好きなことに気づいちゃったんだよね

お金しか信じられなくなってしまったんだけれど

最愛の人に出逢うことができて、孤独や寂しさから抜け出せて本当によかったなぁ


(続編)


つばきとれんの子供達の

下の子の藤(ふじ)くんは藤の花からとりました

藤の花の花言葉は"優しさ""決して離れない"というものです



ゆりと楓の子供達は

桃李(とうり)くんは桃の花からとりました

桃の花の花言葉は"チャーミング""気立ての良さ"というものがあるようです


菜花(なのか)ちゃんは菜の花からとってます

菜の花の花言葉は"小さな幸せ""快活"などがあるようです


おしるこ作の初めてのダークな終わり方で

仲違いして終わっていたので

ずっと気になっていたんですけれど

10年経った4人を再会させてみました


これからは子供達世代も仲良くやっていってくれるでしょう…

こちらの記事はnote様で同一名義にて投稿しております。

再編集して投稿しております。

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