表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
婚約破棄された地味令嬢は、辺境で国を再建する ~無能扱いした王太子が後悔してももう遅い ―捨てられたのでお金の管理をやめたら、王都が崩壊しました  作者: 桜庭ルナ
第3部:均衡の試練編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

112/115

第78話 最後の選択

 沈黙が、破られた。


「――証明する」


 男の声だった。


 広場の中央。


 掲示の前。


 全員の視線が集まる。


 *


 先ほど叫んだ記録官。


 震えていた手は、もう止まっている。


 *


「これが、元の記録だ」


 彼は懐から紙を取り出す。


 *


 ざわめき。


 *


 リリアが一歩前に出る。


「見せなさい」


 *


 紙を受け取る。


 *


 比較する。


 掲示された記録と。


 *


 沈黙。


 *


「……違う」


 *


 エリアナが息を呑む。


 *


 筆跡は同じ。


 だが。


 内容が違う。


 *


「改ざんされてる」


 リリアが言う。


 *


 ざわめきが一気に広がる。


 *


「じゃあ、これは……」


「誰が……」


 *


 疑い。


 だが。


 今回は違う。


 *


 逃げない。


 隠さない。


 *


「ここから追える」


 カイエルの声が通信越しに入る。


 *


「記録の流れ」


「修正履歴」


「時間差」


 *


「特定できます」


 *


 リリアが言う。


「やりなさい」


 *


 即答。


 *


 レギオン。


 カイエルが端末を操作する。


 *


 記録が流れる。


 *


 一つずつ。


 繋がる。


 *


「……ここだ」


 *


 全員が見る。


 *


 一つの名前。


 *


 沈黙。


 *


 カミラが呟く。


「……嘘でしょ」


 *


 エルミナも黙る。


 *


 レオナが目を細める。


 *


 その名前。


 *


 均衡機構の、内部。


 *


「……やはり」


 リュネが小さく言う。


 *


 イリスが静かに問う。


「本人は?」


 *


 カイエル。


「……います」


 *


 その瞬間。


 空気が凍る。


 *


 扉が開く。


 *


 一人の男が立っている。


 *


 均衡機構の徽章。


 *


 だが。


 その目は、もう違う。


 *


「……見つかったか」


 *


 誰も動かない。


 *


 レオナが一歩前に出る。


「なぜだ」


 *


 男は笑う。


「簡単だ」


 *


「終わらせるためだ」


 *


 沈黙。


 *


「こんなもの」


 手を広げる。


「いつか壊れる」


 *


「なら」


 一言。


「早い方がいい」


 *


 カミラが叫ぶ。


「ふざけないで!」


 *


 男は笑う。


「見ただろ」


 *


「簡単に崩れる」


 *


「信頼なんて」


 *


 その言葉は、正しかった。


 だからこそ、危険だった。


 *


 リリアが前に出る。


「それでも」


 *


 男を見る。


 *


「続ける」


 *


 男が眉をひそめる。


 *


「なぜだ」


 *


 リリアは言う。


「決めたからよ」


 *


 一歩前へ。


 *


「壊れるかどうかじゃない」


 *


「続けるかどうか」


 *


 沈黙。


 *


 男はしばらく見つめる。


 *


 そして。


 笑う。


 *


「……くだらない」


 *


 だが。


 *


「いい」


 *


 その目が変わる。


 *


「なら」


 一言。


「見てやる」


 *


 その瞬間。


 彼は動かない。


 *


 逃げない。


 *


 それが。


 答えだった。


 *


 レオナが拘束する。


 *


 終わり。


 一つの裏切り。


 *


 だが。


 *


 リリアは知っている。


 *


 これは終わりじゃない。


 *


 ルクサリア。


 広場。


 *


 掲示が更新される。


 *


 真実。


 修正。


 証明。


 *


 人々が見る。


 *


 沈黙。


 *


 そして。


 *


 一人が言う。


「……ちゃんと出てる」


 *


 また一人。


 *


「隠してない」


 *


 その言葉。


 *


 流れが変わる。


 *


 投票へ向かう足が、戻る。


 *


 完全ではない。


 だが。


 確実に。


 *


 リリアはそれを見る。


 *


「……これでいい」


 *


 小さく呟く。


 *


 レギオン。


 イリスが言う。


「決まりました」


 *


「制度を続ける」


 *


 その一言。


 *


 均衡は、選ばれた。


 *


 地下。


 オルディスは静かに目を閉じる。


 *


 そして。


 小さく笑う。


 *


「……面白い」


 *


「だが」


 *


「終わらない」


 *


 影が揺れる。


 *


 均衡は、守られた。


 一つの選択によって。


 *


 だが。


 それはまだ――


 終わりではない。

読んでいただきありがとうございます!


ついに“裏切りの正体”が明らかになりました。

そしてそれでも制度を選び続けるという決断。


ここが物語の核心です。


次はいよいよ最終決着。

均衡が「証明される」瞬間へ。


少しでも面白いと感じていただけたら、

ぜひ【ブックマーク】【評価】で応援いただけると嬉しいです!


次話もお楽しみに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ