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天気雨
音が傘を打つ度に
後悔を吸って重くなる靴
空を憎みながら
果てない帰路を目指す
裏切りものに不満を
選択の間違えに文句を
喉から言葉が出てくる度
時間は遅くなっていく
雑音が大きなるにつれて
胸焼けは増していく
ひそめる眉 視界を縮めて
先に立つ影を睨む
濡れていく裾 重くなる足音
見えてきた折り返しの階段
一つ踏む度に1つ段が増える
その煩わしさにため息を添えた
傘越しの晴れ空 濁って見えた
狐の花婿に嫉妬を 花嫁に私怨を
切に願った自分に罪悪感を
帰路の途中で戯言に惑う




