表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私が聖女? いいえ、そもそも男です。  作者: 東雲うるま


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

158/160

初心者お断りのダンジョン!(設定イラストあり)

大分、遅くなりましたが

明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。


ブックマーク・評価・いいね・コメント!

ありがとうございます。

正月休みを使いお絵描きをしてみました。

少しでも私のイメージが皆さんに届けば幸いです。

イラストも素人なので期待はし過ぎずご覧ください。 



 何回かの戦闘をこなし、オレたちは初めての分かれ道にたどり着く。


「ケイさま、どうしましょう? 二手に分かれますか?」


「う~ん……今回はそれほど効率は求めてないし、安全にみんなで行動しようか……。オレの探索魔法によると右の通路は行き止まりだけど、一応、行ってみていい?」


「かしこまりました」


 罠とかもあるかもしれないし、初心者向けに正確なマップを作りたいから、一応、確認でね……。


「う~ん……特に罠とかはないみたいだし、本当にただの行き止まりだったみたいだね。あっ! 天井に何かいるな!」


「ケイさま、あれがスライムです」


「えっ! あれが? 想像より何か汚い色してるな」


「多分、腐肉を食べたかしたのだと思います」


 そんな事を話しているとポトリ、いや、ビチャッっとスライムが地面に落ちる。


「えっ! えっ! どうする? この汚いのでも水を浄化できそう?」


 若干、パニックになりながら、マジックバッグからビンを取り出す。


「多分、平気かと……ケイさま、私がつかんでそのビンに入れますので、フタを閉めていただけますか?」


「えっ? 素手でいくの? 平気(正気)? ホントに……? な、なら、お願いするね……」


 大丈夫って言うんだからいいかと、梅酒を作る為に作っておいた五リットルぐらい入るビンの蓋を開けた状態でミドリンのあとに続く。


「では、いきます」


「お願い!」


 オレがそう言うと、ミドリンはスライムを素早くつかみ、モチのようにビヨ~ンと伸びるのにも動じずビンにねじ込み、そして、はみ出した部分も器用に棒で押し込んでいく。


「ケイさま、フタを!」


「オッケー! 閉めた! やったー! みんな右手あげて~! イエ~イ!」


 うれしさの余り、言われるがままに手をあげたゴブリンたちにハイタッチをしていく。


「あっ、何事って思うよね……驚かせちゃって、ごめん! オレが住んでた所では、仲間と喜びを分かち合う時にこうするんだよね」


「なるほど、確かに、えもいわれぬ高揚感がありますね……」 


 他のゴブリンたちも邪悪な笑顔で頷いてくれてるけど、多分、あの笑顔は喜んでくれてるんだと思う。


「でしょ! で~、一応、これで目標のスライムの捕獲は達成したんだけど、もう少し奥まで行ってみていいかな? 地図も作りたいし……」


「もちろんです。なんなら、区切り良くこのフロアのボスを倒してから、帰るのも良いのではないでしょうか?」


 えっ? そんなゲームみたいにフロアボスとかいるんだ……。


「オレたちでいけそう?」


「ケイさまがいるなら、まず問題ないかと……」


「よし、じゃあ、今日はこの階の地図を出来るだけ完成させて、時間があったらボスを倒す感じでいこうか!」


「ケイさまのお心のままに。それがケイさまのご希望であれば、我々に何一つ異論はございません」


「えっ! あ、うん。ありがとう……」





 ♦ ♦ ♦ ♦





 その後もすべての道を網羅していき、地図を埋めていく。今の所、遭遇した魔物はデカいムカデの幼体、スライム、犬ぐらいのネズミ、ネコぐらいの蟻という感じ。毒持ちや外骨格が硬い昆虫系がメインのフロアのようなので、解毒薬や虫の硬い外骨格をものともしないような武器などを用意できない初心者にはちょっと厳しい印象だ。


「ここのダンジョンの周辺が整備されたら多くの冒険者が来るだろうし、解毒薬の需要が跳ね上がるだろうね……。その材料もしかりか……」


「ケイさま! それなら、今のうちに解毒効果のある植物を皆に集めさせておきましょうか?」


「う~ん……それもありがたいんだけど、安定して手に入れたいから、そういう薬草とかを栽培ってできないかな?」


「栽培ですか? しかし、我々には栽培の経験や知識が……」


「あっ! えっ? ないの?」


 確かに野菜を食べてるイメージはないな……どっちかっていうと農耕よりは狩猟をしているイメージだし……。  


「申し訳ありません」


「いや、謝らなくていいんだけど……でも、興味ありそうなゴブリンさんを募って、どこかで学んでもらうのもいいかもね」


 人手が欲しいおじいちゃん、おばあちゃんの手伝いをしながら教えてもらったり、ご隠居中のおじいちゃん、おばあちゃんを先生として招くのもいいかもしれない。


「まあ、それは後々、考えよう。…………あれ? あの曲がり角の先が広場みたいになってるな……」


 ここまで、しらみつぶしに全部の道を行き止まりまで確認して来たので、もういける場所はあそこだけしかない。しかも、広くなってるって事は、もう、確定でしょ……。


「ケイさま、大きな扉があります。ボス部屋です」


 やっぱりか……。


「これって扉を開けないとボスとは戦闘にならないのかな?」


「……そうですね」


「じゃあ、戦うのは少し休憩してからにしようか! え~と、軽くなんか食べて水分補給もしておこう。みんな、取りに来て!」


 扉の前でみんなに飲み物とパンを配り、少し休憩をとる事にする。


「ボスは何だろうね?」


「この階層のセンチピードの幼体との遭遇数の多さを考えると、センチピードの成体の可能性が高いかと思います」


 どうやらミドリンの話では、そのフロアで遭遇した魔物の上位種がボスであることが多いようだ。

 

「なるほどね~! 成体の外皮? 外骨格か……それは凄く硬いんでしょ? ちょっと、このダンジョン、初心者には無理じゃない?」


 解毒剤も毎回の戦闘で使っていたら赤字だし、そもそも、その敵を素早く倒せるぐらいの武器や実力がないと、戦闘が長引いて毒になる確率が上がるしで地獄すぎる……。


「ですが毒状態になっても、生きてさえいれば、そのうち毒は体外に汗や尿として排出されますし、毒の耐性がついていきますので、それを何回も繰り返していけば、いつかは倒せるようになるかと……それでもボスに関しては毒耐性だけではどうにもなりませんが……」


 気が遠くなるような作戦だな! っていうか毒状態になると毒耐性ってつくんだ……何度も同じ毒を受けるとアナフィラキシーショックとか起こりそうで怖いけど……。まあ、ミドリンたちはアナフィラキシーショックみたいな症状は知らないっていうし、大丈夫なのかな? 一応、パトリシアさまには後で初心者のダンジョンへの立ち入りをどうするか相談しとくか……。一方的に立ち入り禁止にするよりは、神聖魔法が使える冒険者に初心者パーティーの引率をお願いするとか、研修って形で上位冒険者のパーティーに荷物持ちとかで参加させて貰ったりとかの方がいいんだろうか……? う~ん……。


 …………あれ? そういえばパトリシアさまで思い出したけど……パトリシアさまと何か約束してたような……。なんだっけ?


挿絵(By みてみん)


  


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ