EP3
おまたせしました。
「おーいハルト」
「ん?あぁおはよ……いや、おそようか」
「すまない、夜まで寝てしまった……」
「それは大丈夫だけど、魔力はどう?」
「あぁ。回復した」
「それはよかった」
(と、なると仮説は合っているのかな?)
一応やってみるだけやってみよう。とルークに声をかける。
「ルーク、朝やった自然魔法。もう一回やってみよう」
「は?あれはすぐ魔力切れして使えないだろ?」
「試してみたいことがあるからさ」
「分かった」
怪訝そうにこちらを見るが了承をしてくれた。
「何処でやる?」
「ここでいいよ。川に向かって打ってみて」
「了解。『リーフカッター』」
朝と同じ魔法がそのまま飛んでいく。
「うん。いいね。ところで、魔力は大丈夫?」
「あれ……?魔力切れしない?」
「やっぱり。ルークどうやら、夜と日中で使える魔法が違うみたい」
「なるほど。つまり、私は日中は地魔法、夜は自然魔法ってことか」
「多分そうだね。夜に地魔法を使えないことも無いんだろうけど……何かしら制限があるんだと思う……」
「そうか。それで、ハルトの夜の魔法は?」
「僕はまだ分からないね……」
「じゃあ試そう。ハルトも使えないと」
「そうだねじゃあ、まずは水属性……ウォータ……」
魔法を試そうとするといきなり地が揺れ始める。
「地震!!」
「ちっ……このまえの余震かっ……!?」
咄嗟に周りを見渡す。倒れてきそうなものはない。
(焚き火……は離れているから大丈夫そうだ)
周りに危険がないことを確認する。
「またエクリプス!?この短い期間で!?」
ルークが叫んだのでルークを見ると空をみている。
僕も空を見上げる。
そこにはこの時間には見えるはずのない太陽が現れていて。
その太陽が月に隠されようとしていた。
「何が……何が起き」
【ステータス解放】
(ステータス……!!)
ステータス
名前:レオンハルト・ロー・アバルト
種族:人間 Lv:3 HP:60/60
物理防衛:30/30 魔法耐性:30/30
SMP:0/∞ 適性:火炎
LMP:∞/∞ 適性:聖光
クラス:闍ア髮?
スキル:騎乗、剣術
目の前にそんな青白い光と共に現れるウィンドウ。
(なんでこんなゲームのアップデートみたいな……てかなんか文字化けしてるし!!!)
「ハルト……!!これは……!!」
ルークのそんな声にふと冷静になる。
「多分……大丈夫。今のところは害がないよ。自分の今の状態を確認できるみたい」
「なるほど……!!」
「地震は大丈夫とは言えないけど、周りに倒壊しそうなものも無いし、火も遠くだからひとまずは大丈夫。地割れとかの地面とかを気に……ルーク、自然魔法で草木の根をこのあたり一面に伸ばせる?」
ここらへんは斜面じゃないから滑る危険はない。
河川近くだが、ここはそこそこ離れている。
だから、草や木の根で地盤を固定すれば、一時的でも地盤が安定して地割れを防げるかもしれない。
「分かった。『ルート・グロウス』!!!」
ほんとは地魔法で地盤を岩盤とかにしてもらえれば楽なんだが。
今は夜だ。
(というか僕がほんとになんもできてないけどっ!!)
そんなことはいい。
これで一旦一息つける。
「ありがとう」
問題はエクリプスだ。
(なんで、今は夜中なのに太陽が現れて日蝕が起こっているんだ……?そして、なんでエクリプスがこんな……ゲームのアップデートみたいなことになってるんだろう……???)
疑問だらけだが、答えるものは誰もいない。
そして、エクリプスはまだ終わっていない。
(エクリプスが終わっていないなら次は何が起きる……?)
空を見上げて警戒する。
グルルルルォォォォ!!!!!!
そんな咆哮が聞こえ、森の木々が揺れる。
同時にバサッ。バサッ。と羽ばたく音も聞こえる。
「な、なに…!?」
「ハルト。森の方だ!!」
「はっ?」
木々の隙間からシルエットしか見えない。
それが徐々に鮮明になっていき……
(あの、トカゲに羽が生えたような姿……まさか……)
「……ド……ドラゴン……!?」
(いきなりラスボス追加ってマジか!!!)
「逃げたほうがいいんじゃないか?」
「いや……」
(空を飛んでるから間に合わない。森の中は……)
地震で木々が倒れていて道という道がない。
地震は未だに続いているから、今森の中に行くのも危険だ。
(どうする?ルークは自然魔法。僕はステータスを見るに夜の魔法は聖光魔法……)
(聖なる光……そうか。悪や魔を祓う。これに賭けてみるしかない……)
この世界に、魔法耐性とやらがある。
つまり、ゲームのような世界だとするなら、ドラゴンは魔法耐性が高いのが大半だ。
(もちろん、低くてルークの自然魔法を使えば一瞬で倒せるかもしれない……けれど、念には念を入れて、ルークに補助を頼んで、この魔法をぶつけて対抗したほうがいいかもしれない……)
「ルーク、逃げたとしても間に合わない。だから、お願いがある。」
「なんだ」
ルークに近寄り、作戦を話す。
「僕が、あいつに近寄って攻撃する。ルークは自然魔法で敵の動きを阻害したりして、補助に回ってくれないか!」
「ハルトが危険じゃないか!」
「いやでも、今はこれに賭けるしかない」
「……分かった」
「ありがとう」
そう言ってドラゴンの方を向くと、案の定、もうすぐそこというところまで迫っていた。




