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太陽と月の魔力をもって。〜日蝕により崩壊した世界で生きる〜  作者: 紅弥生 
Chapter-1 目覚め

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EP2

おまたせしました。

次回も早めに投稿できるよう頑張ります。

EP2


「じゃあ、川に沿って上流に向かっていこう」


 キャンプをした翌朝。

 2時間おきに交代していたが、夜の間は魔力を使い切ったからか、ずっとダルかった。

 朝になり、陽の光を浴びたら、不思議と身体のダルさは解消された。

 この世界では陽の光を浴びると魔力が回復するのだろうか?

 そんなことを考えつつ進む。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「おっ良かった森だ」


 残骸の街と化した王都から2時間ほど歩いただろうか。


「よし、ここらへんを拠点にしよう。一旦朝ご飯を食べよう。そしてこれからの目標を立てていこうか」


「分かった」


 2人で森の中へ行き、木の枝や葉っぱ。

 食べられそうなものなどを探す。

 そして、拠点に戻り、キャンプできるように準備をする。


「『ファイア』」


「『アースタッチ』」


 ルークは土で軽く身を隠せる程度の壁をつくり僕は木の枝を燃やし、焚き火をつくる。

 僕がほぼ何にもできていないが、火も生きるうえで一応大事なのだ。


「よし。とりあえずここを中心に発展していきつつ、魔法などについて調べていこう」


「そうするか。家についてはどうする?」


「作ろう」


 そう会話する。

 まず初日にルークに斧を魔法で作ってもらって木を伐採した。

 で翌日は切った木を少しずつ運び、家の形を組み立てた。

 そこから更に数日かけて……

 

「できたー!!」


 簡単な家が完成した。

 男2人だというものもあり、とりあえず住めればいいという感じなので四角形の箱の家が完成した。

 ルークが軽く土などで補強してくれているので雨風は防げるはずだ。


(便利過ぎでは?)


「で、ハルト。次はどうする」


「あぁうん。どうしよっか。いたらなんだけど、人助けもしたいところなんだけど、とりあえず思ってたのは、2人とも魔法について全く知らない。だから軽く調べてみたいなと思ってたんだけど……」


「それでいいと私も思う。とりあえず今分かってることは……」


1.日が昇っているときは外部から魔力を補う感覚がしているので、魔力切れが起きにくい。


2.反対に日が沈んでしまうと、外部からの供給される感覚がなく、すぐに魔力切れしてしまう。


3.魔法には適性がある。現時点で発見しているのは、ハルトの火属性とルークの地属性のみ。


「とりあえず、僕のファイアはすぐ消さない限りずっと魔力消費するうえに大きくすればするほど消費量が多いからどのくらいで魔力切れを起こすか試してみるね。で、ルークは他にも使える魔法があるかもだから色々試してみよう。火があるなら水がありそうだし、地があるなら空気……風かな?もありそうだからね」


「あぁ。私も思いつく限りのを試してみよう」


「うん。じゃあ『ファイア』」


 他が燃えないように気をつけながら徐々に魔力を加えていき大きくする。

 ルークとともに作った訓練場に行く。


「まずは水属性」


「水属性なら…水の玉とか?ファイアボールの炎が水になったもの」


「うん。ウォーターボール!無理だな」


「じゃぁ…次は風……うん風の玉……〇〇ボールで行けそうだからウィンドボール」


「ウィンドボール!!できない」


「次は自然……地魔法に分類されてたり?」


「いや、草木も試してみたが、地魔法では変化しないようだ」


「じゃぁ自然で行こう。草木ならウッドボールとかリーフカッターとか?葉っぱで傷がつくイメージ」


「『リーフカッター』!」


 岩でできた訓練用ダミーに向かってルークの手から放たれた葉っぱが傷つけていく。


「ぐぅっ…!!!」


 しかし、ルークはその場で蹲ってしまう。

 パッと炎を消し、ルークに駆け寄る。


「どうした!?大丈夫?」


「魔力切れって、こういう感覚なのか……」


「あぁ……」


 ホッと一息つく。


「立てる?」


「おう。だが、歩けそうにない」


「分かった肩を貸すね。家まで行こう」


 立ち上がったところに近づき肩を貸す。

 そしてゆっくり歩く。

 家に着き、ベッドに降ろす。


「大丈夫?」


「あぁ。すまない」


「いいよ。気にしないで」


「すまない。ちょっと眠る」


「分かった。ゆっくり」


 そう会話し、ルークはベッドに横になり目を閉じる。

 僕は外へ出る。

 焚き火をする場所の周りに作った丸太の椅子に座り、考え始める。


(今まで、日中に地魔法を使っても魔力切れなんて起こしていなかった) 


 しかし、さっき自然魔法を使ったとき、ルークは魔力切れを起こした。


(適していない?)


 いや。

 適性がないなら、そもそも使えないはずだ。


(ルークは今まで、いくつかの属性を試して、そのうち発動したのが地と自然……)


 そして、僕は火魔法を夜に使い、魔力切れを起こした。


(つまり……日中と夜中では、使える魔法が違う?)


 そう考えると、いくつかのことに説明がつく。


(昼間に火魔法を使うと、空から力が入ってくるような感覚があった)


 ファイアを使ったときの感覚を思い出す。


(ということは……太陽から魔力が提供されてるのかな?)


 しかし、夜になるとその感覚はなくなる。


(だから夜は、体内の魔力を使う。結果として魔力切れを起こす……)


 もちろん、まだ仮説だ。

 でも、これが1番しっくりきた。


(……となると、僕の保有魔力量って貧弱すぎない?)


 少しがっかりした。


(まぁ、仮に貧弱だとして……保有魔力量って増やせないかな)


 例えば、異世界ものなら、魔力切れを何回も何回も起こすと自然と魔力量があがったり。

 魔力を溜めておいたり。


「……」


 空を見上げる。


「魔力よ、集まれ!」


 念のため試してみる。

 しかし、何にも反応はなかった。


「はぁ……」


 やっぱり、そんな簡単にはいかないのか。

 ちょっとガクッとしてしまう。

 すると、遠くから魔物の気配がした。

 ふと、思い出す。

 異世界もののなかには魔物が魔石を落として、それを使って魔力を補う。ということがあるのを。


「はぁ……ねぇ。魔物さん。貴方たちって魔石、落とさないの?」


 ちょっとはたから見れば狂気的に見えたかもしれない。

 とりあえず、寄ってきた魔物に狙いを定める。

 今まで、魔物を殺すときはルークはダイブアース(敵を地中に埋める魔法)、僕はファイアボール(ご存知)を使っていた。


「なので。『フレイムソード』!燃やし尽くしたり、地中に埋めたりしなければ……落とすんじゃないのかなって!!」


 地を蹴り、一気に加速し、魔物に近づく。


「まずは1匹目!!」


 フレイムソードを魔物の首に向かって一直線に落とす。

 灼熱で焼き切るので、切り口は焼け焦げ、血は流れない。

 バックステップでその場からちょっとだけ飛び退く。

 僕がいたところに同時に2匹の魔物が襲いかかっていた。


「そして、2.3匹目!!」


 フレイムソードを横薙ぎをして同時に焼き切る。


「ふぅ……ってこの身体の元の主凄いな……前世では確実に無理だけど、この身体ならいけると思って初近接戦闘してみたけど……」


 思った様に身体が動かせた。

 イキってるみたいになってしまったのを反省する。

 僕の努力ではなくこの身体の持ち主の努力だ。


(レオンハルト王太子殿下。貴方の魂は亡くなってしまったのかもしれない。けれど、身体はこうして生きている。大切に使わせてもらいます)


 軽く黙祷をして弔う。


「さて、魔石は落ちてるかな……」


 魔物を倒したところに目を向けると、やはりと言うべきか、なにも落ちてはいなかった。


「はぁ……だよね~」


 魔石に魔力を込めておく案は使えないな。と思う。


 そうして、他にもどうにか魔力を増やす方法を考えているうちに、時間が過ぎ、夜になった。

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