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太陽と月の魔力をもって。〜日蝕により崩壊した世界で生きる〜  作者: 紅弥生 
Chapter-3 復興

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EP7

今回も短めです


 ザイデへの道中は何事もなく無事に辿り着くことができた。


 特に橋が壊れていたり、道が危険だったりはしなかったからだ。


(ただ、やけに蝶のような…蛾のような…魔物が多かった気がする…)


 まぁ、気の所為だろうと思っておく。


 そして、目の前に広がる街並みをみて驚く。


「崩れてない??」


「そう、見えるな……」


 グレストのように表面から見たときの街並みは地震の影響を受けていないように見える。


「グレストのような街がここにもあったなんてね…」


 ちなみにここの街には元々領主がいたが、治めていた領主は子供を亡くし、親戚筋の子供もなく、王家に領土を返還したため、現在は領主不在になっている。


 とりあえず、グレストのように街に入ったら何処か壊れているかもしれない。と思って進んでみる。


 街に入った。

 けど、グレストと違って何処か活気が無い。

 というか、外に人が出歩いていない感じがする。


「まさか人は居なくなってて、街並みだけ綺麗に残っていたりするのかな……」


「人がすくねぇな?どうしたんだ?」


「いや、ハルト、何かおかしいぞこれを見てみろ」


 ルークがしゃがんで白い鱗粉を掬い上げている。


「鱗粉……?」


「この白い道、色じゃなくて大量の鱗粉からなっ……」


 ルークの奥の方から白いのが突っ込んでくるのが見えたので、ルークを守るように剣を振る。

 柔らかい感覚がして真っ二つに切れる。


「……蛾?」


 そこに倒れていたのは大きくて白い蛾だった。


「ハルト、囲われてるぞ!!」


 その声で一斉に周囲にいた巨大な蛾たちが飛び出してくる。

 その数、実に10は越えていた。


「なんか、多くない!?」


「いや、まだまだ増えるぞ!!」


「はぁ……!?」


 火魔法で一気にやっつけたいところだが、あいにく火魔法を使える僕は魔法をそもそも使えないという状況だ。


 皆で背中を固めあって、全方位から来る蛾を何とか撃退して行く。


 鱗粉に何か特別な効果があるわけでもなく、ただ体当たりをしてくるだけなので、一匹一匹の対応は楽だ。

 ただ、数があり得ないほど多くて、攻撃の合間に捌ききれずに体当たりが当たってジリジリとHPが削られていく。


「あなたたちこっちよ!!」


 突然呼ぶ声がしたので、攻撃をしながら目を向ける。

 先端に炎が見えたので、おそらく松明をもっている女性が手を振っている。


「そっちに行けば、大丈夫でしょうか!!」


「そいつらは火を嫌うの!!」


(そうなのかっ……!!チッ!魔法使えたら……!!)


 ないものはないのでないものねだりをしたってしょうがない。


「ルーク、多重のロックブラストを彼女がいる方以外に出来る!?」


「任せてくれ。『ロックブラスト』!!」


 頼もしい返事が聞こえると、彼女のところへ向かう道以外の全方位に向かって、石礫が生成され、それを連射して貰う。


 蛾がその弾幕に近づけなくなってるのを確認した瞬間に。


「今だ!!行くよ!!」


 一気に駆け出す。

 道中で向かってくる蛾を走る勢いを殺さない様に斬り伏せていった。

 最初に着き、最後尾にいるルークが来るまで戦いつつ、2人を中に入れてから自分が家の中に最後に入る。


「はぁはぁ……ありがとう助かりました……」


「いいのよ。それで、あなたたちは旅の……王太子殿下!?その、お怪我はありませんか!?」


「あぁうん。僕は大丈夫です。まずはこの街についてはお話をお聞かせ願えませんか?」


 女性にお礼を言うと、その女性は僕の姿に気付いたのか、いつものような反応をする。

 慣れてきてしまったので、流して話を聞かせてもらおうとする。

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