EP11
お待たせしました。
連続投稿です。
「へぇ〜ここが最初の?」
「うん。ルークと一緒に魔法を使って建ててね」
「なるほどなぁ……」
サイドベールへの途中。
アーノルドはどうやら三半規管や筋力が強いようで、全速力で飛んでも酔わないし飛んでいかなかったのでぶっ飛ばしてきた。
(本人が飛ばせ飛ばせーってもてはやすからね……)
乗り物酔いは酔わない人は酔わないし酔う人は酔うから仕方ない。
そのおかげで、1人で飛ぶのと同じくらいの速度で飛べたので、お昼ごろには王都の周辺へ着いた。
一旦休憩を挟もうと、最初の拠点に着陸したというわけだ。
「にしても、疑ってた訳じゃないんだが、本当に王都が更地になっているとは……」
「僕も正直未だに信じられないよ。でも、一応探索したんだけど、僕とルーク以外は生き残りは誰もいなかった」
「そうか……」
そこで会話が一旦止まり、魚をゆっくり焼く。
良い感じの焦げ目がつき、美味しい匂いがする。
「はい。熱いから気をつけて」
「おっサンキュ!……あっちぃ……」
「だから言ったのに〜。そう言えば、アルトって、魔法の属性は何?」
「あ〜ステータスだっけ?見てなかったな」
そう言ってアーノルドは食べながら見ているようだ。
「おへのまひょうふぁ」
「待って。食べながら喋らないで。何言ってるか聞こえないよ」
静止すると、ごっくんとしっかり飲み込んでから再び喋りはじめる。
「俺はSMPってやつが空間でLMPってやつが電雷ってなってる」
「空間……?転移とか……?」
「空間転移!?なにそれおもしろそう!!やりたい!!」
「僕にも魔法の原理は分からないならどうなのかは分からないよ。できるかも分からないし。あくまで僕のイメージで言うと空間と空間を魔力でカタチ作って、それをつなげる感じかな……」
「ふむぅ……」
(空間魔法……上手く使えれば最強魔法になる……けど……)
原理がとてつもなく難しいはずだ。
人は空間にいるけど空間全てを理解することはできないと思う。
「おっ!!なんだコレ!ハルトは……うわっ眩しいっ!?」
「は?何をしたの?」
「ん?お前の言ってる意味がよく理解できなかったから、見えない物を見えるようにしたらいいんじゃねぇかなって思ってよ」
「なんで!それで!出来るんだよ!!」
なんてツッコミつつ、(あぁそう言えばコイツは昔からなんでも感覚で出来る本物の『天才』だったな)と思い出す。
「んで、ハルトはなんでそんな光ってるわけ?」
「は?光ってないよ?」
「いや光ってるだろ!!どう見ても!!……ん……いや、これ貯めてるのか?」
「貯めてる?」
「俺も分かんねぇから、まぁ、生活に支障がないんなら良いんじゃないか?」
「なんだ?それ?」
なんだか煮え足りないが、分からないものは分からないので、自分も気にしない方向にする。
「それで……えっと……この石をあそこに……ほいっ!!よしっ!できた!」
「はぁ!?」
考えている横で石を投げたかと思いきや、川の反対側に転移させるのを成功していた。
もうなんかツッコむのが疲れてきたので、無視して食事に集中する。
食べ終わったくらいにもう一度話しかける。
「それで?どこまで扱えるようになったの?」
「んーまぁ、小物とかを見えている範囲で転移させるのは出来たんだけど、自分とかを転移しようとすると頭が痛んで無理だし、小物をグレストに送ろうとするのも同じく無理そう」
「そっか。とりあえず遠く離れたところから攻撃するのに使えるんじゃないかな?」
「そうだな!でももうちょっと使えると思ったんだけどな〜」
「まぁ、それはおいおいで良いんじゃない?それにもうそろそろ出発したいから早く食べてね〜」
「あっひっでぇ!!」
「僕は準備してるから〜」
チラッと向くと一心不乱に食べている。
(ちょっと意地悪だったかな)
なんて思いつつ、まぁ、アーノルドだから良いかなとも思って片付けて準備をする。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
すっかり夜も更けた頃。
眼下にはサイドベールが広がっている。
「おぉ……サイドベールの街の部分が本当に海の藻屑に……」
「あのとき、ルークが自分だけ犠牲にしようとして、魔法で壁作り出すからほんとびっくりしちゃったよ」
「まぁルークならやりかねないな」
なんて話しつつ、降り立つ。
いの一番に確認するのは石化したルークたち。
「良かった……欠けてもいないし、海の潮風で錆び付いてもいなさそう……」
「久しぶりルーク。なんて言っても、ルークと久しぶりの対面がこれだから喋れねぇんだが」
それを確認したところで、焚き火を囲む。
焚き火の炎はアーノルドに電気魔法でなんとかやってもらった。
時間は多少かかったが。
「それで、明日は空から見えていたんだけど、あの岩壁のところ。あそこは僕はダンジョンって呼んでるんだけど、攻略して、最奥まで行ってメドゥーサを倒す」
「おう。戦闘は任せろ。ところで、メドゥーサを倒したところで、石化は直るのか?」
「分からない。でも、今はやるしかないと思う」
「そうか。なら、俺も全力でやるしかないな。留意点とかあるか?」
「ダンジョン内では、魔力に制限があるから温存していくしかないと思う」
「それで武器か。盾はなにに使うんだ?あんなキラキラ反射してる盾。すぐにダメになるだろ?」
「あれは道中使えないと思う」
「じゃあどうするんだ?ショートソード1本だと足りなくないか?それで俺か?」
「いや、1人でも時間かかってでもやるつもりだった。けど、アルトが来てくれるって言ってくれたおかげで。君のお父上がそれを許してくれたおかげで、希望がもう一筋差し込んだ感じだね」
「なら、その期待に応えなければな!!明日からは頑張るぞ!」
「おう!」
そう、意気込む。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
翌朝。
グレストから持ってきてくれた長持ちする食料品含め色々な準備をして、入り口前に行く。
「じゃあ、行くよ」
「あぁ」
そう言って扉を開く。




