16話 おにはやっぱつおい・・・・・・あ、ドラゴンも強かったよ?翼のあるうちはね(願望)
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481層
なんか、やっと来た終盤戦!ッて感じがしてくる。
神に「500層まであるよ」って教えてもらわなかったら、たぶん1,000まであると勘違いして、もっとだらけた攻略速度だっただろう。
今みたいに、トロールや狂化トロール、トロールジェネラルやその狂化個体、キングやエンペラーなんかが出てくる層を攻略して、491層に来るのももっと後だったに違いない。
やっぱオーガってカッケー。
でかいデブで暴れるだけの脳味噌筋肉の親玉なんかより、遥かに強敵感が凄くて、これぞ「一流への壁だぞ」と言ってる様な風格。
上位固体に至っては、一体だけでも戦術が見え隠れしてたし、チームで戦った時なんかは、流れるような連係をしてきたのを見せられた時は、流石に驚かされた。
そんなオーガと戦っていくわけだが、ここで上げられるものは、ドンドン上げていこうと思う。
と言っても、刀以外は全部上げられそうだから、そんなに時間はかからなかった。
それでもなんだかんだと、3層クリアまできている。
4層からは、また上位個体が来るだろう。
ここからは、刀一本で頑張って
みましたが、丸々3層攻略しても、レベルが1,000になっただけで刀のスキルレベルが上がりません。
ちょっと自棄になって、497~9層のオーガ達と、拳で語り合ってみたら、自分に合ったスタイルだったらしく、拳術が一気に上がって、カンストしました。
蹴術も身について、3まで上がってる。・・・・・・刀術と一緒。
普通のオーガくらいなら、拳圧だけで吹っ飛ばせるくらいには上達しました。ちなみに吹っ飛ばせるだけでダメージはないです。
そしてやってきた500層
ここでは、今まで見たいなウジャウジャいる軍団ではなくて、少数精鋭って言葉がぴったりな質のオーガたちが、パッと見た感じで500体。
最低でも3mはある身長のオーガたちが、腰に1.5mほどの剣を2本下げている者。
2mほどの剣を1本下げて1.5mほどの盾を腕につけている者。
2mほどの弓を背にかけて1mほどの杖を腰に下げている者。
2.5mほどの大剣を背負っている者。
両腕と両足を保護した、いかにも格闘家の様な見た目の者。
それぞれが動きやすそうな革の鎧を着込み、いつでもかかって来いと言ってる様な、堂々とした態度で待ち受けている。
俺がオーガたちに向かって歩いていると、向こうからも一人、大剣を背中に背負ったオーガが一体こちらに向かって歩いてくる。
お互いが50mほどまで近付いた辺りで、オーガが立ち止まり、背中の大剣を構えた。
どうやら自分と一騎打ちをしろということらしい。
鑑定眼鏡で見ると、オーガキングと表示された。
俺も相手に習って棍棒を構える。
合図代わりに手榴弾を上に投げる。
地面についた途端、俺とオーガは同時に走り出し手榴弾がドォォォン!!と鳴り響いた。
対峙していたオーガは、こちらに集中していたため音には無反応だったが、後ろのオーが達はビクッとしてちょっとびっくりしていた。
そんなオーガ達を横目にしながら、大剣を受け流す。
すれ違いながら、左膝でオーガの鳩尾を蹴り上げる。
3m越えの身長をしている相手に対して、膝で蹴り上げたから飛び上がる形になってしまった。
しかし、その致命的な隙を、対峙しているオーガは突く事ができずに、膝を突くことになる。
そして、呼吸がまともに出来ずに苦しんでるところを、俺が後ろから頭をパーーンする。
オーガ達の方を向くと、好戦的なまなざしで全員ニヤついていた。
そして、オーガの集団から一斉に雄たけびが聞こえ、俺は棍棒だけじゃなく刀と盾も装備した。
そして戦闘は開始される。
今まで、試練内で戦闘してきた魔物たちと、目の前に居るオーガ達と決定的に違う事が2つある。
1つは武術などの技術を使いこなしている。
2つ目は魔法を使いこなしている点である。
今までは、武術っぽいものを使ってる風。
だったのが、今のキング以上のオーガ達は、戦闘技術をしっかり理解しながら使いこなしているのだ。
剣を振り回すだけじゃなくて、緩急をつけ、仲間と連係しながら殺気を込め、斬り込んで来たかと思うと横の奴が斬り付け、後ろにいる奴が牽制に、光魔法で目潰しをしてくる。
剣は打撃武器じゃないと理解しながら、斬る動きをしてくる。
魔法は、ただ撃てばいいものじゃないと理解しているから、攻撃だけ撃つような事はしない。
相手の動きを阻害して、味方の動きに気をつけながら、その状況にあった魔法を撃ってくるし、矢に魔法を付与して、仲間の間を縫う様に打ってくることもある。
こんな奴らが街を襲ってきたら、一体どれくらいの時間が稼げるだろうか?
チラッとしか見ていないが、街の冒険者や衛兵の雰囲気では時間稼ぎすら出来なそうだし、試練内で見かけた冒険者ですら、200層辺りにいた1パーティが溶岩地帯で暑さにやられていたのを見かけた程度だ。
それ以降見かけていない事を考えたら、この世界は大丈夫なのだろうか?と本気で心配してしまうところである。
そんな事を考えながら右手に棍棒、左手に刀と盾を装備した状態で、殴ったり、オーガ達みたいな動きで、刀を滑らせるように切ったりしていると、残りのオーガたちが減っていき、オーガエンペラー2体ととオーガロード1体だけになった。
そして、痺れを切らしたかのように『奥の大きな扉』からドラゴンが3体出てきた。
どうやら、ボーナスステージに突入したらしい。
グルォォォォォ!!!!
と、とても煩かったので、翼を切って飛べない蜥蜴にしておいた。
さぁ、オーガ達と決着をつけよう。
今までの戦いで、刃物の使い方がなんとなくわかった気がしたので、棍棒を仕舞い、刀を右手に持ち替え、構える。
オーが達も、最後の戦いが始まると理解している様で、今までより一層真剣な表情で、こちらに向かい、構える。
蜥蜴の痛みから来る鳴き声により戦闘が再開された。
そして、ついた決着は、終わってみるとあっけなく、オーガ達に一太刀ずつ浴びせて、両断して終わらせた。
トカゲはおいしそうな肉の塊をドロップしました。
ドロップ品を残らず回収し、大きな扉をくぐる。
すると、さらに奥へ続く普通の大きさの扉があったので、それをくぐってみると、いつか見た少年のような見た目の人がニコニコしながらこっちを見ていた。
神である。
「ここでは時間制限とかはいいのか?えーっと・・・カミサマ?」
「はははっ。あの時は神界だったから急いだだけだよ。
あのまま神界にいたら、君は確実に亜神になっていた。
そうなると、普通の生活が一切出来なくなるけど、いきなり言われてもはいそーですかって納得できないでしょ?」
「この状況もどうかとは思うが、そこらへんは今となったらどうだって良い。
ただ1つだけ。
弟と母さんは救えるか?」
「君がこの世界を救ってくれるなら、可能な範囲で協力はさせてもらうよ。
勿論救う手段はある。
その方法も、今なら君のいた世界でも可能になるだろう。」
「???」
「わからないよね。でも、君が当たった隕石って僕が飛ばしたものだけど、それ以外に沢山の隕石が降ったのは覚えてるかい?」
「・・・確かにキラキラしていたのは覚えてるが、あれ全部か?!」
「そう、あれが全部ダンジョンの素だったり、魔物の素だったり、魔法の素だったり。
いろんな素の塊なんだよ。
エーテルって言ってね、遺伝子ってあるでしょ?あれよりも小さくて、すべての物の素になれる材料なんだよ。
何でそんなものばら撒いたんだって顔してるね。」
「いや、ここでの時間制限はないのかなって思ってた。あと、長くなるならちょっと休んでからにして欲しい。後、眠いし腹減った。」
「そうだね、休憩してからにしようか。」




