15話 犬野朗から豚野朗、そして蜥蜴野朗共
文字数:1853
451層
目の前には、コボルトの軍が居る。
ここまで来るのに、長かったような短かったような・・・いや、明らかに短かったんだけど。
そんな事よりコボルトだ。
こいつらは魔法が苦手らしく、今までまともな魔法を使ってる姿を見たことがない。
しかも、近接戦闘が好みなのか、弓を使ってくる個体も明らかに少ないのだ。
ただし、連係を取って攻撃してくるので、ちょっと厄介。
ちょっとなのは、こちらとの実力差があるので、同時に攻撃してきても掠りもしない。
だが、動きは少し勉強になるので、空間把握でなるべく攻め方を勉強している。
そんな事を3層続けていたら、変化がでてきた。
遠距離攻撃は苦手だが、近接の、それも速度重視タイプや、一撃重視タイプのように近接の種類が増えてきたのだ。
速度重視の奴らが、こちらをかく乱するように攻撃してきて、一撃重視タイプが波状攻撃を仕掛ける。
一撃の奴らがやられても、速度の奴らが後ろから出てきて、俺に捕まろうとしてくる。そしてボスであるキングが後ろから魔法を纏わせた拳で殴ってくる。
連係は確かに凄い。
ゴブリン?ぷぷっ、ってなるくらいにちゃんと連係してくる。
だけど、強さがゴブリンクラスでは脅威にはなれない。
せいぜいが、初心者には辛い相手だが、中級冒険者になるための教育に使える程度だろうか。
チームとしての、軍としての動きはいいのだが、種族的にお互いを大事にする習性でもあるんだろう、リーダーっぽい個体を攻撃すると、周りのやつらが庇おうとした動きを見せる。
そして、その余計な動きを敢えて作ってやれば、簡単に各個撃破が出来るというわけだ。
そんな相手に刀で倒し続けているが、刀術は上がらず、急所突きと刺突が成長限界に達した。
そんな成長しない刀術で挑むコボルと層の最後。
相手は、エンペラー3体とキングが12体、以下武器持ちやジェネラルがいっぱい。
ここでは、魔法を使いながらの戦闘訓練をやってみる。
刀で切りつけながら、魔法で足元から棘を生やす。
後ろに落とし穴を作って、不意打ちしてこようとしてくる相手をはめる。
水をばら撒いて感電させるor凍らせる。
冷たい霧を発生させて、動きを鈍らせる。
普通の霧を発生させて、雷を落として感電させる等
色々やってみたが、最後のボス相手に武器無しでの殴り合いをして、格闘スキルがマックスになったのが最後の収穫だった。
その後は、オー・・・豚野朗共を殲滅して、リザードマンの層へ。
※ゴブリンの強化版ってだけで、フゴフゴうるさかったですおしまい。
リザードマンはコボルトの強化版だが、弓矢を使い、魔法も使ってくるが、魔法を使ってくる数が少ないように感じた。
そんなリザードマンだが、他の魔物たちとは違い学習してるようなのだ。
そんなに賢くはないのだが、思いつきで放った、棍棒に炎の魔力を込めて、地面に打ち付けて爆発させるという大技を使ってみたら、2度目には逃げられて、被害を半分ほどにされた。
だが、こちらも同じ事ばっかりはやってられないので、指示を出してる相手に無理やり近付いて、同じ事をやってみた。
すると今度は、取り巻きたちが俺にしがみつき、そいつ諸共突き刺してきたり、斬り裂いてきた。
勿論、俺に当たる前に避けて、同士討ちだけさせたのだが、万歳アタックを仕掛けてくるとは思わなかった。
そんなこんなで、残り4層。
ここからまた、上位個体が増えてくるだろう階層にやってきた。
今まで通りのやり方で、サクッと終わると思っていたが、今回はちょっと違った。
サクッと終わるには終わったのだが、今までは、上位個体が最後にやってきて戦うというやり方だったのに対して、キングが出てくるこの階層では、自ら矢表に立って攻めてきたのだ。
キングの攻撃をサポートするかのように、矢の雨が降り、風で煽られ大きくなった火の玉が視界をさえぎり、水と土の魔法で視力を潰しにかかってきた。
しかも、これらの攻撃の合間にキングやジェネラルたちが攻撃を仕掛けてきて、自分達が攻撃を受けて怪我をしたら、一旦下がって回復までさせる。
ここに来て、まさに軍らしい動きをしてくれたことに対して感激を覚えたが、この時の俺はお腹が減っていた。
ぐぅぅっとなるくらいにはお腹が減っていたのである。
つまり、何が言いたいかというと、めんどくさくなってなぎ払ったのである。
しかも、炎レベルもカンストしてしまっているので、加減も間違い、この一度のなぎ払いで全滅させてしまっていた。
その後のエンペラー戦では、きちんと一体ずつ処理して、(錆びることはないが)刀の錆にしてやりました。




