17話 攻略完了うぇーぃ
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今、目の前に神がいる。
俺は食事中だが、やたらこっちをチラチラ見ている。
「握り飯でいいなら食うか?」
「え!?いいの!?何か催促したみたいで悪いなぁ~。」もぐもぐ
「いいよ別に。ジロジロ見られるくらいなら、分けた方が飯が旨い。
それはそうと、料理を短縮できる様にしてもらえるか?1度作った物に限ってでかまわない。
わざわざ炊飯から始めるのは面倒でな、ボタン1つでできると助かるんだが。」
「いいよ!・・・はい!次から出来るけど、1度は君自身がこれから作らないとできないよ?」
「それで充分だ。
デザートに、プリンとゼリーがあr「どっちも貰うよ!」」「ほら、ゆっくり食えばいい。ボタンで作れるなら今ある分は全部なくなってもいいくらいだからな。」
「いや、これで充分だよ。
僕たち神は、実際に食べる必要なんてそもそもないからね。」
「というと?」
「簡単に言えば気持ちを貰うんだよ。欲望じゃなくてね。
こんなに上手に料理が出来たから、おすそ分けします。とか、日頃の感謝の気持ちです。とか、そういうのを貰うんだよ。
そういう人の物は何でも美味しいからね。
そして、そういう人ってのは見返りを求めないから、こっちもついお返しをしたくなるんだよ。その日1日ちょっとだけツイてる程度だけどね。
だから、今のこの世界はほんとに汚い。
良くない感情が、浄化されずに世界を巡って、瘴気になり、魔物を生んで人を襲い、また人から良くない感情が流れて、世界を巡る。
瘴気が濃くなったら、そこから悪魔だって生まれるし、魔物も進化しやすくなって、魔人になったりする。
そうすると、元々の瘴気の材料が、人の良くない感情からだから、必然的に人を襲う。
ただ襲うだけなら、冒険者や教会の騎士がやっつけてくれるけど、人間社会に紛れ込んで、文明そのものを壊そうとするものもでてきたんだよ。
そうなってくると、後は人類の知恵が勝つか、悪魔や魔人が勝つかの勝負になるはずなんだけど。
文明を壊そうとする奴は、どうしても知恵者が多くてね。
その上、戦闘力にしたって人より強い事がほとんどだから、今の人類に明るい未来はない。
つまり、君の仕事ってわけだ。」
「清掃業だっけか?あとは・・・植林?」
「それだけ覚えていたら十分だね!ものすごく簡単に言えばそういうことなんだよ。
でも、もうちょっと詳しく言うと、今のこの世界は魔物いっぱい、悲しみいっぱい、良くない感情いっぱい、だから、君、魔物倒す、いじめてる奴、倒す、野生のダンジョン、良くない、潰す、悪い国、ブチコワス。
大陸毎に世界樹、植える、天使、これ、守る、
南極の魔物、消す。世界樹、3つ、植える、これ、天使たち、守る。
世界、元気なる。
お前、地球、帰る。土産、持って帰る。
わかったぁ?」
「害虫駆除しながら、巣を壊して。植林して、お供の天使置いていって、南極消滅させれば良いんだろ?
それが終わったら、地球に持って帰る土産をくれるって感じか?」
「ま、そんなところだね。
お土産については、時間もあるから考えといてね。
あ!最初に僕があげた物は、持って帰ることができないから、それだけは気をつけてね?」
「この便利な収納アイテムの事か?」
「そうそう、そのアイテム。
地球でも、それに近いものは手に入るはずだけど、それらについては、僕の力が強く込められすぎてるから、地球にどんな影響があるかわからないからね。
その外の物に関しては好きにして良いよ。
もうすでに色々考えてるようだけど。」
「まぁな。
それはそれとして、他に俺へ伝えとく事はあるか?」
「うーーーーん・・・・・・ないかな?」
「じゃぁ俺から1つ、何で刀のスキル成長が遅い。というか、4以上成長しないんだ?」
「・・・あ。加護を付け忘れてたよ。
むしろ、よく加護無しでそこまで強くなれたね。・・・はい。加護を付け終えたよ。
武神と魔神と僕の加護を付けといたから、通常の戦闘では、どんな者にも遅れを取る事はないはずだよ。」
「やっぱりか。
それと、通常以外の戦闘ってのはどんな状況だ?」
「悪神や邪神の眷属とか?
神そのものが、この世界で戦闘することは、まずありえない。」
「その情報は聞いておいたほうがいいことか?」
「まぁ、知ったところでどうにかなるわけじゃないし、教えとくよ。
まず、神が下界に下りて、戦闘行為、それに順ずる行為をすると、まず、僕から一発警告が発せられる。
この警告は、次やったら消すぞって意味なんだけど、この警告をせずに消した事例はあっても、覆したり緩和したことはこれまで一度もない。
つまり、実質的な死刑宣告だね。
これには、僕以外の神が適用される。
破壊神みたいなダブルだろうが、死神みたいなシングルですら例外じゃない。
シングルやダブルって呼んでるのは、役職の神の文字数で神格が決まるんだけど、『死』神は一文字だからシングル、所謂僕の側近だね。『破壊』神はダブルだから幹部、って言う風に、神にもランクをつけてるんだけど、僕以外はランクが必ず適用される、僕の部下だからね。
ちなみに僕は『神』唯一無二の存在だから、ランク外で名前もラオネンってこの世界と同じ名前がついてる。
そして、悪神や邪神は、この世界にとって必要悪として、僕が存在を許可してる。
だから絶対にやっちゃ駄目だよって事に関しては、どの神も逆らう事はできない。
それに、神がこの世界で力を行使すれば、いずれこの世界が壊れる原因になるから。どの神もこれだけは守ってるんだよ。
ただ、例外の1つとして、とても弱い眷族に限り、世界への干渉が許されてる。その基準も人類が倒せる範囲の強さに限定してるけどね。
仮に、眷属が攻撃してくるってイレギュラーが発生しても、天使達には守るだけなら力の行使を許可してるから、攻撃されても君やこの世界には何のリスクもないけどね。
他に何か聞きたいこと・・・そうだ!この試練を突破した褒美を上げないとね!何が良い?」
「それじゃぁ、向こうに帰った時の為に、スキルをもらえるか?」
「今からそんな事まで考えてるの?乗り物とか色々欲しいものがあるでしょ?地球に戻して上げられるのはこっちで仕事をこなした後だよ?」
「それはわかってる、だが、衣食住はすべて揃ってるし、移動手段にしても、この異常に強い体があるから必要を感じない。武器だって充分すぎるものが手元にあるし、いずれアダマンタイトを手に入れたときにでも新しい武器を作れば良い。
つまり、今の俺が欲しいと思うほどの物は、向こうに戻った時に家族を守る強いスキルくらいしかない。」
「・・・最後の言葉だけでも良かった気がするけど、わかったよ。スキルを贈呈しよう。並だと申し訳ないから、ユニークスキルにするけど、どんなものが良い?」
(まずは護の分がいいな)
「護衛か支援関連の物が欲しい。」
「なるほど、性格的にはそういうのがよさそうだもんね。君との連係も1番取りやすそうだし。」
(流石にバレてるか)
「そりゃぁ、神ですから。
じゃぁ、プレゼントするスキルは『結界』にするよ。
使い手の性格に反映されるスキルだけど、君の弟君なら問題はないはずだよ。」
「詳しい内容は、帰ってから確認するよ。そのほうが楽しそうだ。」
「良いねそういうの。
また試練をクリアしたら、お願いを聞いてあげるから頑張ってね。
後試練をクリアすればするほど、マップの機能が充実するから頑張ってね。
それから、帰るときは後ろに転移魔法陣があるから、そこから帰ると便利だよ。」
「お、おう。じゃぁな。」
そして、俺は今まで以上に忙しい毎日を送る事になる。
これにて一章が終わりました。




