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雑文SF「ツインズ・ブラッティの大冒険」  作者: ぽっち先生/監修俺
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なんでバレてんのよ!ムカつくわ!

さて、リリィの過激な提案はいくらなんでもなので私はもう少し様子を見る事とした。どの道、どの距離で撃とうと有効範囲内だったらミサイルは当たるからね。うん、当たるはず。当たるってメーカーの人は言ってました。まっ、妨害や回避対応がなければとも言ってたけど・・。


「アッシー、正体不明船からの応答は?」

[相変わらずありません。後、かなり乱暴に相対速度を併せてきています。なので後5分で最終回避距離まで近づきます。]

私は最終決断を下す前に再度状況を確認した。まっ、これは単にルールに則っただけで内心ではもうやらなきゃならないと思ってる。ほら、アッシーからの報告だってそれを裏付けているもの。


「これだけ状況証拠があれば法務部も文句言わないわよね?」

[他のクライス・レゾリューターならそうでしょうけど、あなた方は目を付けられていますからね。]

でたよ、社内イジメだよ。なんでクライス・レゾリューターによって対応が変わるのよ。おかしいでしょ?そんなに私が美しい事が罪なの?いやねぇ~。


「むーっ、なんか法務担当官の仕事の範疇を超えた私怨を感じるわ・・。」

[あなた方は法務部の仕事量を右肩上がりで増大させていますから。多分、規則上ではクリアでも難癖はつけられるでしょう。]

はい、私たちが法務部から煙たがられている理由は私が美し過ぎるからではありませんでした。いや、それも多分含まれているとは思うけど、その理由の殆どは私たちの仕事ぶりに対するものでした。くすんっ、私たちは真面目に仕事をこなしているだけなのに・・。結果が伴わなかったのは私たちのせいじゃないのに・・。


「えーっ、それって理不尽なんじゃないのぉ。そもそも法務部ってそうゆう部署じゃない。それが嫌だなんて、なら何で法務部なんかにいるのよって話よね?楽な仕事がしたいならオレオレ詐欺の掛け子でもしていたらいいんだわ。」

[一見まともな反論に聞こえますが程度の問題でしょう。あなた方だって4ケ月休みなしに細かい面倒な任務があった時はカイジョウ部長の事をぼろ糞に罵っていたじゃないですか。]

えっ、そんな事あった?いえ、ないわっ!だって私はカイジョウ部長の事を尊敬しているものっ!だからボーナスの査定をあげて下さい。


「そうだったかしら?んーっ、覚えてないなぁ。」

[でた、面倒な事に対するあなたの定番常套句。しかも本当に忘れているんだからタチが悪い。]

「アッシぃー、あなた私に喧嘩売ってるの?」

[別に。単に事実を述べただけです。他意はあります。]

「あるんかいっ!」

[まっ、それに関してはのちのち文書にて提出いたしますのでお読み下さい。後、2分で最終回避距離に達します。回避しますか?]

アッシーは私とお喋りしながらもちゃんと仕事をしていた。なので私も仕事モードに移る。


「そうね、取りあえず減速して間合いを取りましょう。そして最後通告を出す。それでも応答が無かったら回避行動を取りつつ更に減速。で相手が近くまで寄って来たら最大加速で置いてきましょう。」

[おや、めずらしい。バトらないんですか?]

「今回はお客様を乗せているからね。あんまり派手な事はしたくないの。」

[あーっ、そう言えばボーナスの査定時期でしたね。判りました、提案を受け入れます。]

ちっ、なんでバレてんのよ。こいつ本当にいらん情報ばかり持ってるな。はいはい、すいませんね。アンソニーの件は建前でした。本音は確かにボーナス査定の方ですっ!


さて、私たちが減速した事により正体不明船との会合時間が2分から10分へと伸びた。なので私はもう少し状況を整理する為にアッシーと問答をする事にした。

「だけどなんでこれだけ的確に待ち伏せを受けたのかなぁ。位置情報が漏れてたにしても精度が高過ぎない?」

[その事に関しては、おふたりにご報告していませんでしたが、オーバーライトドライブ中にラブリー・ペガサスからwww経由で通信信号が定期的に発信されていました。多分正体不明船はその信号をキャッチし、私たちの未来位置を予測したのだと推測します。]

うんっ、アッシーはいきなり私たちがびっくりするような事を言い出した。


「信号をキャッチされた?いや、そんなはずないでしょ?だって私たちは隠密行動中なのよ。www通信だって外部とは封鎖中じゃない。おかげで今は最新のヒットチャートランキングがどうなっているかすら判らないのよ?」

うんっ、この場合ヒットチャートはあまり仕事とは関係ないな。でも休憩時間なら見てもいいってカイジョウ部長も言ってたもんっ!


[はい、そうです。ですが私の管轄外の通信機器までは責任が持てません。]

「アッシーの管轄外?あれ?そんなの・・、あーっ、もしかして。」

基本、アッシーはラブリー・ペガサスの全てを管理している。なのでこの船の中でアッシーの管轄外となるものは私たちも含めて存在しない。でも、今回は例外となるモノが乗船していたのだ。


[はい、信号はアンソニー・コイズミ2級調停官の部屋から発信されています。ラブリー・ペガサスの通信システムを経由せずに発信していますから相当強力な通信機器を持ち込んだようですね。]

あーっ、やっぱり。くーっ、アンソニーったらそんなにヒットチャートランキングが気になってたの?あっ、もしかしたら素人投稿サイトにでも作品を投稿していてその読まれ具合が気になってたのかしら?

うんっ、これは冗談。多分仕事上の定期連絡かなんかだろう。でも、そうゆう事はオフレコでいいんで言っておいてほしかったわ。


「なんでそんな重要な事を報告しないのよっ!」

[アンソニー・コイズミ2級調停官は今回の任務に関してアキツシマ連邦政府より全権を委任されていますので、私には業務上の守秘義務が生じます。なので敢えて問われない限り私から報告する訳にはいきませんでした。]

「ちっ、お前は規則馬鹿かっ!物事には臨機応変が必要なのよっ!悪さだってバレなきゃ捕まんないんだからっ!」

うんっ、実に駄目だめな根拠だけど、何故か世間ではそれがまかり通っている。困ったもんだ。


[その理屈は社会人としてどうかと思いますが・・。]

「国民の模範たる議員の方々はそうしているわっ!」

[でもバレたら辞職してますよ?]

「だからバレなきゃいいのよっ!」

いや、確かにそうなんだけど結構な確率でバレます。なので皆さんも悪事には手を染めない事ね。特にwww関係は駄目。私たちの仕事を増やさないで頂戴っ!

はい、無駄話にしても政治の話はつまらないわね。なので隣で私たちのやり取りを聞いていたリリィが話題を変えてきた。


「お話中のところ悪いんだけど、海賊船が接近してきたわ。しかもマリー・アフロディーテの同調まで済ませてる。これは相当高性能な波長検査装置を装備しているわね。となると相手はそこら辺の2流どころじゃないわ。」

「げっ、同調まで済まされたですって!それじゃ接舷されちゃうじゃないっ!」

そう、先にも言ったがOLF内では稼動しているマリー・アフロディーテ同士が近づくのは自殺行為だ。だけど同調させればその危険はなくなる。

でもマリー・アフロディーテの同調って難しいのよ?いや、波長さえ判ればそうでもないんだけど、正体不明の船にわざわざ波長を教えてやる馬鹿はいない。

でも、とある組織に所属する船は相手の船の波長を調べられる非合法な装置を装備しているのだ。その組織とはっ!

はい、宇宙海賊ですね。もしくは宇宙マフィア。つまり犯罪組織だ。なので外部からマリー・アフロディーテの波長を調べる行為は犯罪と認識されています。もっとも警察や軍は別だけどさ。あっ、wwwsも許可さえ降りれば許されます。なのでラブリー・ペガサスにも装置は積んであったりする。因みにラブリー・ペガサスに積んである装置はちゃんとしたメーカー品だ。なので高いんです。壊したりしたら装備課に怒られます。むーっ、見た目は非合法品と大差ないんだけどなぁ。何が違うんだろう?

まっ、今はそんな話はどうでもいいか。それよりもこれで正体不明船は正体不明ではなくなった。


「よっしゃーっ!これで証拠は揃ったわっ!アッシーっ、迎撃戦よっ!」

リリィは既に正体不明船を海賊と決め付けていたけど、これで私も正当な行動が取れます。ほほほほっ、wwwsは警察権は持ってないけど自衛権は持ってます。しかも相手は海賊と確定しました。なので後は殲滅するだけだっ!

よ~しっ、こいこいっ!どこにそんなに積んでいたんだって程のミサイルをお見舞いしてやるっ!

あっ、今のは嘘です。ミサイルもタダじゃないんで出来れば使いたくないです。だって経理に文句を言われちゃうからさ。

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