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短編集No.034 色は匂へど

昔、極東にあったという国の言葉に「色は匂へど散りぬるを」という歌があったらしい。現地の言葉で「花は咲いてもいつかは散ってしまう」という意味だと昔聞いた。

ここフロンティアネクサスの世界では、多くの木々、花々が咲いている。

「いえーい、呑んでるー?」

ああ、また酔っ払いに絡まれた。

「呑んでますよー。もう、サザンカさんは呑み過ぎですから少し水でも呑んでください」

「美しい花だよねー。お花見っていうんだっけ?このピンク色の、かわいいやつ」

サザンカさんは気が済んだのか、別の場所へ移動していく。

それにしても本当に綺麗だ。

現実の花は咲いてもすぐに枯れてしまうから、あまり見る機会もない。

結局こんな感じにバーチャル花見が手っ取り早い。

そうだ、来週末は本物を見に行こうか。

そうと決まれば早速候補地を探してみよう。

サザンカさんを誘っていくのもいいのかもしれない。

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