第25話 狙い
ここの話を1文字も見逃さないで!!
敵が姿を消してから、もうどれ位の日付けが経ったのだろうか。自分でも、分からない。天空神は目を覚ました。
「天川神様」
天空神は天川神をじっと見る。
「天空神」
天川神の顔はまるで泣いた後の様に、きらりと光って見えた。
「敵はどうなったんですか?」
「逃げた訳じゃないけど、他の敵を倒して帰って行ったよ」
「敵が、敵を?」
「俺も驚いたよ 」
「その敵は悪い人では無かったのは、何かがあったから?」
天空神は考える様な仕草をする。
「そう言えばその敵、俺の攻撃を見て召喚獣と呪文を唱える物だと知っているって言ってた」
「えっ、知ってたんですか?」
「うん。悪い人ではない誰かに教えて貰ったって」
「誰だろう」
敵に召喚獣の事を教えるなんて、一体何者なのだろうか。敵は悪い人ではないと言っていた。 敵の“絶対”と言う言葉で、教えた人が悪い人ではないのは読み取れる。
だが、一つ問題がある。
その問題は敵が言わない事。
「その敵が、召喚獣の事を他の敵にも話さないと良いんだけど」
「話したら、大変な事になります」
召喚獣は、この国以降に話してしまうと大変な事になる。2人は敵が召喚獣の事を話さない事を、ずっと祈り続けていた。教えた人の事が凄く気になる。それから2時間が経った。天空神はずっと、敵に教えた人の事を考え続けていた。
「天川神様」
天空神は何故か慌ただしくなっていた。
「天空神ちゃん。何か慌ただしいけど、大丈夫?」
「はい。それよりも、教えた人が分かったかもしれません」
「誰?」
「デイバーではないかと」
「確かに。敵から見たら、デイバーは悪い人ではないからね」
その可能性は、間違いないはず。
「一度、私に召喚玉の事を聞かれました」「って事は、デイバーはそこから狙い始めてたんだ?」
「恐らく、そうだと思います」
「目的は召喚玉か・・・」
そうなると、かなり大変な事になる。
召喚玉は悪党に使われれば使われる程、最強な力を放つ。反対に神が使っても同じ事が起こる。悪党の手に召喚玉が渡ってしまったら、敵を倒せない位の取り返しのつかない事になる。敵に“召喚玉”の存在を知られてしまう前に、倒さなければならない。それが、今出来る事だ。あれから2日が経ったある日の事だった。天の国にいつもながらの1体の敵がやって来た。この敵は召喚玉について知っているだろうか。嫌な予感はするが、今の所は聞かないでおこう。天空神は敵をじっと見る。敵は何かあるのかと言う様な顔をしながら、天空神を再び見返す。敵は天空神の心でも読んだのか、召喚玉の事を話し出した。
「君は召喚玉を知っているか?」
「・・・はい」
天空神は小さく頷く。一体、どのくらいの敵が召喚玉を知っているのだろうか。
「そうか、知っているのだな」
敵はふっと何かを企んでいる様に笑う。
(この敵、何か怪しい)
そう考えていると、敵がゆっくりとこちらへ近づいて来た。
「その召喚玉をよこせ」
「嫌です」
「君が嫌なら仕方がない。力尽くで奪い取ってやる。彼の方の為に」
敵は召喚玉に手を伸ばす。
「いでよ召喚獣、最強魔法」
天空神は敵から召喚玉を渡さない素振りをして、呪文を唱える。敵から少し距離を取り、自分に攻撃して来た天空神をじっと見つめて、敵が突然笑い出した。
「君の攻撃、私には読めるんだ。だがら無駄だよ」
「私の攻撃が、読める?」
「ああ、そうだ」
「その能力、貴方が持っている物なの?」「彼の方がくれた力だ」
「そんな力を持っていた?」
「最近得た力みたいだ」
「真新しいって事?」
「ああ。実は私も、ここ以外で使った事がない」
(どんな力か見てないから分からないけど、かなり危険だ)
天空神は敵の力に少し警戒する。
「この力、早速使ってみるか」敵は攻撃体勢になると天空神に向かって真新しい力を放つ。天空神横を、敵が放った力が勢い良くスッと通る。「避けたか」
敵は悔しそうな顔をする。
「なら、これでも食らえ」
敵は当たってしまったらかなりヤバそうな、真っ赤いビームを放つ。それでも天空神に避けられた。
「何で?」
敵は天空神の行動にとても驚いたのだった。
続く




