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「それでは、作戦会議いいですか?」
「ああいいぜ、ヒメジ。どうしたらいい?」
「おそらく十三階層はモンスターが多数出現するでしょう。私のブーメランナイフだけでは出現するモンスターを全て倒しきれないと思います。そこで、オニヨンさんには今日以上に戦ってもらいます」
「それは承知した。任せておけ。それでモンスターは何が出てくるのさ」
「おそらくは、コカトリス、オウルベアにヒュドラなどが出てくるでしょう」
「ヒュドラか。あの九つの大蛇があるモンスターだな」
「そうです。口から毒を吐き出すので気をつけてください」
「コカトリスの石化にヒュドラの毒か。厄介だな」
「そうです。遠距離でこれらのモンスターを倒すつもりですが、しくじったらオニヨンさんよろしくお願いします」
「任せておけ」
「次に十四階層ですが、この階層は大きな部屋が二つあるだけです」
「モンスターは何が出るのだ?」
「それが……。」
「なんだ、どうしたヒメジ」
「わからないのです。情報がなさ過ぎて見当がつきません。ただ、強敵がいるということだけは言えると思います」
「そうだろうな。そんな深い階層の大きな部屋にスライムやゴブリンなんかが出てきたらお笑いだな」
「わかりませんよ。その方が楽でいいですけれどね」
「ところでヒメジよ」
「何ですかオニヨンさん」
「このスープをもう一杯くれ」
「おかわりですね。分かりました」
ヒメジはオニヨンから皿を受け取ると、その中にスープを注いだ。そしてそれをオニヨンに渡した。
「う~ん、いい匂い。まだまだ食べられそうだぜ」
「オニヨンさん」
「なんだい」
「今日は寝る前に武器と防護を全て私に預けてください」
「どうしてだ?」
「ここまでたどり着くために、武器も防護も消耗したでしょう。だから私が修理しておきます」
「出来るのか?」
「ええ、任せておいてください。明日になればどれも新品同様にしておきます」
「それは楽しみだ。それでは頼むぞ」
オニヨンは、その後スープをもう一杯おかわりして、横になった。
「オニヨンさん食べてすぐに横になると、牛になりますよ」
「私は牛になってもいいのさ。この豊満な胸からヒメジがおぼれるぐらいの乳を出してやるからな」
「何を馬鹿なことを言っているのですか。早く武器と防具を出してください」
「つまらない男だね」
「つまらなくて結構です」
オニヨンはヒメジに催促されて武器と防具をアイテムボックスから取りだして地面に置いた。ヒメジはそれらを見ると、オニヨンにぼやいた。
「随分消耗していますね。思った以上にぼろぼろじゃないですか。あ~あ、これなんか剣が折れている」
「文句を言うな。ヒメジを助けるために無理をしたのだ。私一人だけなら、消耗などしていない」
「はい、はい。それでは預かりますね」
オニヨンはぶつぶつと文句を言っているが、ヒメジはそれを軽く無視して、アイテムボックスと繫がっているカバンからデュラハンの鎧を取り出した。
(これで準備は出来たぞ。あとはオニヨンが寝てから作業を始めよう)
ヒメジはオニヨンが寝つくまで、食事の片付けを行った。
「ぐ~、ぐ~」
オニヨンのいびきが聞こえてきた。ヒメジは二つの盾とオニヨンの武具と防具、それにデュラハンの鎧の鎧に向かって両手を広げ、
(最高の武器と防具になれ)
祈りながら、
「オール クリエーション」
唱えた。一瞬光った後、二つの盾とオニヨンの武器と防具が新品同様になった。
「鑑定 盾」
【大きな盾 デュラハンの鎧とクロム鉱石から作られた軽くて堅い鏡のような表面の盾。一度損傷を受けたが、修理されて堅さが更に向上した】
(え? 堅さが向上? オール クリエーションにそんな能力があったっけ)
「ステータスオープン」
(ふむ、ふむ。相変わらず戦闘能力は低いな。力強さ、耐久力、体力などはまたポイントが下がっている。はあ、へこむなあ~。どれか上がっている能力は……あった、投擲用の能力が一ポイント向上しているのと……え! 器用さが五ポイントも向上している。このおかげで、オール クリエーションで作った物の性能が向上したのか。なるほど、それなら、オニヨンの武器を見てみよう)
「鑑定 ショートソード」
【ショートソード 店で売られている一般的な剣であったが、折れたため修理が行われ業物となった。剣の強度と殺傷力と軽度が向上している】
(これはすごい。やっぱりショートソードの能力が向上している。これでオニヨンは喜ぶだろう。それにしても、私のステータスが初めて向上してうれしい。やったぜ)
ヒメジは何度もガッツポーズをして喜んだ。そして、一通り喜んだ後、ヒメジは明日のためにネットを開けて十三階層の地図を覚え始めた。




