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恋の火花に触るのは危険です

「あ~これまだ読んでないよPOP誰の担当なんだろ」


と李々子が見ていると少し離れたところにいた巧馬がやって来て


「リーコさんどうしたの」


と声をかけた。李々子はPOPを指差し


「このPOPなかなか良いのよ私もこんなの作りたいな」


と言うと巧が


「これ確か松岡さんじゃないかな昨日頑張って書いてたから、ほらここにも挟んである」


と言うと李々子にわたした。


「うー私も書きたかったって言うか読みたかったな」


とションボリして言う李々子に巧馬が


「ああこの作家さんねリーコさん昔から好きだったもんね、ワザワザおすすめだよって押し付けて来るしさ困ってたんだよ」


と言うと


「そうそう高校ん時はワザワザ読んでって持っていって強制的に皆に回し読みさせるひどい先輩だったよね」


と言い李々子はふと気付いた。


「なんで私が昔から好きだったって知ってるの?それに回し読みって高校生の時の話だよね」


と言われ巧馬はぎょっとしたあと誤魔化すように


「ほら家に行ったときに本棚にあったし…そうだ好きだって言ってたの、お酒のせいで忘れたの?」


と言った。李々子がそんな事を言ったかな?と思いながらも


「なるほど、そっかそう言う事かぁよく覚えてるね」


と言うので巧馬はほっとして


「そう言えば何で好きになったか覚えてますか?」


と聞いた。李々子は少し考えてフフっと笑い


「はじめはね仲が良かった後輩がこんなのあるよって教えてくれてね、そんなに面白いのかって読みはじめたら結構ハマっちゃって、その作家さんの他の本も買い漁って皆にも読むように押し付けたの」


巧馬が微笑み聞いていると


「本当に私ってひどい先輩だよね皆に強制的に押し付けるなんて今更ながら恥ずかしいわ」


と李々子が言うと巧馬が


「その後輩は嬉しかったと思うな、自分の好きな作品を好きな人が気に入ってくれたから」


えっ好きな人?


と驚く李々子を巧馬はじっと見つめた。李々子は耐えられなくなり真っ赤になりながら目をそらし


「そうだ私ってまだこの間のお金返してないよねコンビニで買ったやつ。学生に払わせるなんて私ったら何て事をしたんだろ」


と言うと巧馬は


「そんなの気にしなくていいから」

「いや良くない!ちゃんと払うし他にも何かあったら言って」


と言うので巧馬は笑顔で


「じゃあまた飲みに…それよりリーコさん家で一緒にご飯を食べようか、ちゃんと美味しいの作るしなんなら寝ててもらってもいいよ…なんて図々しいかな?」


と言うとポカンとしていた李々子が


「食べに行くんじゃなくて作るの?私ん家で?」


と言うと巧馬が


「うちでも良いんだけど、どうする?」


と言い見つめてくる。李々子は焦って


「いやいや作ってもらうのは悪いから私が作るよ」


と言うと巧馬はにっこり笑って


「じゃあリーコさん家に行ってもいいんだよね…でもリーコさんオレ男なんだけど」


と巧馬が李々子にズイッと近寄る。李々子が目を見開いていると


「だって男の人苦手なんでしょ」


と巧馬に言われた李々子は驚き


「何でそれ知ってるの…そうよ苦手よ、でもなんか分かんないけど永塚君は一緒にいても大丈夫みたい」


と言うので巧馬は悲しそうな顔をして


「男としてみられてないって事なのかな?」


と言うと李々子は真っ赤になって


「そう言う永塚君って意地悪だよね」


と言い去っていった。


本当に可愛いな昔のまんまだ


その時突然目の奥が痛くなった。巧馬は鋭い目付きで


まだ早いお前は眠っていろ


と強く念じた。ふと巧馬を呼ぶ声がする。


「巧馬、巧馬ってば何ボーッとしてんだよ」


不意に呼ばれて巧馬が振り返ると高畑がいた。


「よっ!見に来たぞ」


この人は確か…


「高畑さん?」

「俺もいるんだけど」


後から颯也が現れた。


「へ~けっこう真面目にやってんだな」


ちゃかす高畑に巧馬は少しムッとして


「真面目に決まってるでしょ、それより何をしに来たんですか」


と3人が話していると、まわりにいた女性たちが巧馬と颯也を見比べながらザワザワしはじめた。その騒ぎに気が付いた高畑が髪をかき上げながら


「巧馬、俺ってそんなに魅力的なイケメンかなぁ皆が俺をみてるんだよ困ったなぁ」


と言う高畑の言葉に巧馬は、自意識過剰も良いところだと思っていた。颯也は辺りを見回し


「なあ李々子ちゃんてどこ?」


と巧馬に聞いてきた。


「俺は李々子ちゃんに会いに来たんだよ、あっ見つけたちょっと行ってくるわ」


と颯也は李々子のもとに歩いていった。その後ろ姿を呆然と見ていた巧馬に高畑が


「颯也さん李々子さん狙いだぜ」

「リーコさん狙いって」


と言うと高畑は巧馬の首に腕をかけ


「何だよ、もしかしてお前もそうなの?だったらヤバイぞボヤボヤしてると颯也さんにとられるぞ」


と言った。後ろでは女性たちがいっそうザワついている…

何かあったのかと店内に戻ってきたひかる店長は、巧馬と巧馬の首に腕をかけ耳元でささいやているチャラいメンズをみつけた。


「なるほど騒がしいと思ったらこれかあ今日は今からBLが多めに出るな、品だし品だし忙しくなるぞぉ」


とニヤニヤしながら去っていった。


「良いのか本当に良いのか?颯也さんて凄くモテるし女性の扱いうまそうだし手も早そうだぞ。それに今は彼女はいないって言ってたぞ良いのか?」


と言われて巧馬はキッと高畑を見て


「なにいってるんですかリーコさんはそんなに簡単におちたりしない」

「あーそれダメだって彼女に限ってってのが一番ヤバイんだぞ、颯也さんは狙った獲物は逃さないハンターだからな」


と言われ巧馬は焦って


「高畑さん、ごめんちょっと行ってきます」


と巧馬は足早に二人のもとに向かった。


「高畑さん?珍しいな巧馬がそんな呼び方すんの…まあいいか。てかさぁ俺がいないとアイツってダメなんだから俺っていい先輩だな」


と高畑が自画自賛いていると美緒がレジに現れた。それをみて


ウワッめっちゃ可愛い~結局月子さんにはチャラ過ぎるって振られたしさ…ここは巧馬に頑張ってもらって合コン設定してもらって服装は颯也さんに教ってと


「やっぱり俺って天才だな」


とニヤニヤしている高畑を怪訝な顔で親子連れが見ていた。

李々子と颯也が話していると巧馬がやって来て颯也をちらりと見て


「リーコさん店長が呼んでます」


と言い颯也をにらみ牽制した。


「あ今行く、ごめんなさいアドレスの件はまた今度で」

「ちょっと待ってまだ話が」


颯也の声が聞こえなかった李々子はパタパタと去っていった。颯也は巧馬を睨みかえし


「巧馬、お前何で俺の邪魔をするんだよ」


と言うと


「別に店長に言われたから呼んだだけですけど」


と言い去ろうとする巧馬の肩を颯也はつかみ


「へーお前って彼女の事が好きなの?」


と言われて


「だったらなんだ、とっとと失せろ」


と言い巧馬は去っていった。颯也は始めてみる巧馬の態度に


あんな巧馬は始めて見たし以外だったけど、やっぱり李々子ちゃんの事が気になってたんじゃん


と颯也は巧馬が去った方を見つめた。

ひかる店内になんの用事ですかと李々子が聞くとひかる店長は


「何、私は呼んでないわよ」


と言われて頭の中が?だらけになる李々子。


「えっだってさっき永塚君が呼んでるって」

「だから呼んでないわよ」


とだめ押しで言われた李々子はため息をつき


「やだ八幡さんに悪いことしたな」

「八幡って誰?」


とひかる店長が聞くと


「あれ八神?あっ八尾さんだったかな、この間の合コンであった永塚君の先輩なの」


李々子あんたねまた名前間違ってるってば。でもこう言うところが男どもは気を引こうとして可愛いなーとか思ったりするんだろうな。

李々子は本当に覚えないだけなのに。


とひかる店長はため息を付きながら


「それで何の話だったのよ」


と聞くと李々子は


「なんかね珍しい本をお願いしたいけど今は題名がわかんないから家に帰ったらメールするから教えてくれって」

「ふーんそうなんだぁ」


上手いこと言ってメールを聞き出そうなんて、なかなか女性の扱いになれている男だわね。だから永塚が動いたのかぁなるほど


とひかる店長は不敵に微笑み


「あー思い出したぁ、半期の棚卸しのデータが近々届くからその前に在庫のチェックをしてほしかったんだわ。思い出して良かったわぁてことでよろしく」


と言うと李々子は納得して


「それかあ了解しました、先に倉庫見てきまーす」


と言い李々子は倉庫に向かった。


永塚ったら私が察しがよくて良かったわね。このお礼は何をしてもらおうかしらね


ほほほほほ


上機嫌でひかる店長は事務所に戻っていった。


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