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あなたの鈍さは永遠に不滅です

「で、そのバイトは明日から来るの?」


十矢が本を並べている沙代子に話しかけた。


「そうそう、でねぇなかなかのイケメンなのよ。そういや十矢君と同じ2年のはずだわ。大学も同じたったりして」


同じ大学の人か誰だろと気になった十矢は


「どんなバイト君が来るのか偵察に来ようかな」


と十矢が言うと沙代子が何を言うという顔をして


「なに言ってんの偵察と言わずにバイトに復帰したらいいじゃない。十矢君なら引く手あまたなのよ」


と言われて十矢は申し訳なさそうに


「ごめん今は他のバイトしてるからムリなんだ、でもさそれで何でリーコさんはあんなにウナダレてるの?」


李々子をみるとウナダレたまま仕事をしている。


「ああ、なんかその人リーコさんの知り合いの知り合いみたいでさあ」


知り合いの知り合い


「ひかる店長が言うにはリーコさんの知られざる秘密を知ってるらしいのよ」


なるほどリーコさんの秘密をね


「まあリーコさんにしたら気まずいわよね…」


ひかる店長にしたら楽しいんだろうけど


と沙代子が思っていると


なるほどね


「教えてくれてありがとうまたね」


と言い十矢は李々子のところに行った。


「リーコさん」


と声をかけられて李々子が振り向く十矢がいた。


「十矢君いらっしゃい」


覇気のない声で言う李々子に


「どうしたの、いつもの元気ないな」


と十矢が言うと


「そう?私は元気よ」


心ここにあらずの返事をする。十矢は困ったなと思いながら


「リーコさん新しいバイトが来るんだってね、その人って知り合いなんでしょ俺もあってみたいな」


と言うと李々子はぎょっと驚いて十矢をみたあと


誰だ知り合いの知り合いって要らない情報を漏らしたのは


とあたりをキョロキョロ見回した。すると一瞬沙代子と目があった。


沙代子はヤバイと思い慌ててその場から逃げ出した。


沙代子ったら~覚えてらっしゃい!


沙代子を睨み付ける李々子を見て十矢はひきつり


リーコさん顔が怖いんですけどと思いながら


「リーコさんリーコさん」


と声をかけた。その十矢の声で我にかえった李々子はため息をついて


「知り合いの知り合いってそうなんだけど…それはいいんだけどね。

そうだこの際十矢君も戻ってくれば」


と言うので十矢は


「ごめん他のバイトもあってムリなんだ。でもリーコさんそんなにその人の事が嫌なの?」


と聞くと李々子は戸惑いながら


「いやっ嫌いって言うより恥ずかしいって言うか…まあ色々とあるの」


二人で一晩過ごしたなんて言えないじゃない


と困っていると


これは何なんだ?いつものリーコさんと違う、そいつ何者なんだ


見たことのない李々子の態度に、十矢は気になりはじめていた。


「悪い子じゃないと思うんだ、それは分かってる…でもね」


「でも?」


と問い返されて李々子はうっとなり


「何でもない何でもないってば」


いやもう何かあったってバレバレだからリーコさん


と十矢は思いながら


「まあ何だかんだ誉めてるってことはリーコさんその人の事まあまあ気に入ってるんじゃない」


えっ私が誉めてる?


「本当に誉めてたの?」


と聞くと十矢は頷き


「だって悪い子じゃないって言ってただろ」


驚き十矢をみると、いたずらっぽい目で


「だってリーコさんは嫌な人には近寄るなバリアーはるでしょ」


といった。李々子があたふたしながら


「そっそうだっけ」


と言うと十矢が


「そうだよ、だから結構気に入ってるんじゃない?」


と言った。


そうなのか?そうなのかな…まあそうなのかもしれないな。

だって服の裾を掴んでる私の手なんか男性だから振りほどくのなんて簡単なのに朝までついてくれてたし…しかもあんな美味しい朝御飯まで

もし旦那さんにしたらパーフェクトじゃない、やだぁ


と真っ赤になっていく李々子を見ていた十矢はモヤモヤしだした。


ダメだ今は未だおさえないと


「そうだ知り合いにこんなチケットもらったんだけど」


と言い鞄の中からプラネタリウムのチケットを三枚取り出し李々子に渡した。


「プラネタリウム…これってくれるの?」


と聞くと十矢が微笑み


「リーコさん好きだもんね」


と言った。そんな二人を付かず離れず見ていた松岡が


プラネタリウムって暗がりじゃないか、そんな危険なところに二人で行くなんて許しません


リーコさん


と声をかけようとしたとき


「じゃあ私が1枚もらうね。もう1枚でほらこの間面白い子がいるって言ってたよねその子を誘って2人で行きなよ」


と松岡の声を遮るように李々子が言った。


面白い子って誰だ?と十矢が思っていると


「ほら天文部?の子で入部してくれってうるさいって言ってたじゃない」


と言われて十矢はあっと気付いて


それって甲斐さんの事だと頭を抱えた。


「どうしたの頭いたいの?」


と李々子に言われた十矢は恨めしそうに李々子を見て


「なんでそこに関係のない甲斐さんが出てくるかなぁ、リーコさんどういう思考回路してるの?」


十矢に言われた李々子はムッとして


「なんでって、この間その子の事を面白そうに話してたじゃない。それがすごく楽しそうだったからてっきり」


と言われて


「リーコさんそれ大きな勘違いだからね、俺はリーコさんといきたいの」


と言われて李々子は目をを点にして


「十矢君なに意味のわからんことを言ってるんだい」


と突っ込んだ。


ああもういいや、とりあえず一緒に行ければと思考を切り替えた十矢は


「分かった一枚ね」


と言った。


李々子はそんな十矢に


「本当はねプラネタリウムは一人で行くって決めてるんだよね」


と寂しそうに笑って言った。そんな李々子を見て十矢の表情が一瞬曇った


「そっかそう言えばそうだったね」


「うんあの日からね」


2人は黙った。


「じゃあ行く日を教えて俺も行くから、向こうで会うなら許容範囲でしょ」


と十矢が沈黙を破り言った。李々子はそれならと頷いた。


「約束ね、じゃまた」


と言い去っていく十矢を李々子は優しく見つめた。

そんな会話を聞きほっとした松岡は


とりあえずよかった


と呟やいた。

その声に気付いた李々子が本棚の後ろにまわると松岡がいた。

李々子は松岡に


「どうしたの松岡」


と声をかけた。


「いやその何でもないです」


と言い李々子の持っているチケットを見た。それに気付いた李々子は


「ああこれプラネタリウムのチケット、でも1枚だからあげられないよ」


と言った。松岡は慌てて


「そういう意味じゃなくて」


「美緒ちゃんと行きたいなら、ちゃんとチケット買ってあげなさい」


と言われて少し寂しそうな松岡を見ていた李々子は思わず。


「分かった分かった、今度二人にプレゼントしてあげるから」


と言うと松岡は驚いて顔を上げ


だからそうじゃないのに


といっそうウナダレル松岡に何なのよ?と思った李々子は


「松岡いったいどうしたいの?」


と聞くと松岡は小さな声で


「皆で…お願いします」


と言った。李々子はそれかぁと気付き


「松岡ったら皆で行きたいのね、分かった今度いこう約束する」


と言うと松岡が嬉しそうな顔になった。それを隠れて聞いていたひかる店長は


松岡…こんなときに泣き落としって使い方間違っとるだろ。

だからお前は弟止まりなんだよ!


と呆れて首を降りながら去っていった。


李々子は松岡の嬉しそうな顔を見て


「たまには皆で行ってみるの良いよね、そっかぁ松岡ってよっぽど皆が好きなのね」


と言うと松岡が、えっ!となったあと


「そっそうですね皆が好きです」


と言うと


「そういう松岡はウザイけど…嫌いじゃないよ」


と言って李々子は去っていった。


俺の一番好きな人はリーコさんですから。

でもプラネタリウムはリーコさんの特別な場所でいつも一人でって決めてるみたいなのに一緒にって…


「リーコさん優しすぎるよ」


と松岡は嬉しそうに李々子の言葉を噛み締めて仕事に戻った。


翌朝、巧馬は眼の奥の痛みで目を覚ました。


「痛…たしか痛み止めが鞄の中に」


と言いベッドから起きようとして巧馬は転げ落ちた。


いってぇ


その直後から次第に意識が遠退く…しばらくして巧馬はゆらりと立ちあがり


「悪い少し体を借りるよ」


といい不適に微笑えむ巧馬がいた。



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